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交響曲第3番変ホ長調(メーデー)(ショスタコーヴィチ)

いらっしゃいませ。

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。


さて、"本日のオススメ"は、ショスタコーヴィチ作曲の『交響曲第3番変ホ長調(メーデー)』です。(数字は3-223。名曲解説全集第3巻P221)


ドミートリイ・ショスタコーヴィチ先生。 1906-1975年(68歳)の、ソ連の作曲家ですね。

意外と初めての登場なんですね。


天才。

議論の多い方ですが、一言で表すと天才とだな、って思います。


裕福な家庭に生まれ、9歳頃には、リムスキー=コルサコフ先生の「サルタン王の物語」を劇場で観て、ピアノを母に習い始めます。

13歳でペテルブルク音楽院に入学し、ピアノと作曲を学びます。ここで、グラズノフ先生に学びます。

ショパンコンクールで名誉賞を受賞するほどピアニストとして大変優秀でその道での活動が始まりますが、ピアノ科の終了ののち、19歳で作曲家も修了。卒業制作で作った交響曲第1番が、喝采を浴びて迎えられます。


やっぱり天才です。



映画館でピアノ伴奏のアルバイトをした事もあり、若い頃は映画や劇場の仕事をする事が多かった先生。

映画音楽・付随音楽をたくさん作っています。


そんな時期の23歳で、本日の曲『交響曲第3番変ホ長調』を完成。

繰り返しになりますが、ベートーヴェン先生が交響曲第3番を書き上げたのは、34歳頃です。


23歳で、こんな曲が書けるんですね。

まぁそれを言ったら19歳で第1番が書けちゃったわけですけど。


しかも曲を聴くと、その後の交響曲でも出てくるショスタコーヴィチ先生らしい弦楽器群の動かし方や、金管楽器の鳴らし方、木管楽器の高音、楽器の組み合わせ、音の跳躍、打楽器の使い方、早いパッセージなどのポイントが、たくさん出てきます。単一楽章の、30分程度の曲なので、ちょっとショスタコーヴィチ先生の世界に浸りたいと思ったら、ちょうど良い作品かもしれません。


この次の交響曲第4番や、歌劇『ムツェンスク郡のマクベス夫人』などは、当局の批判を受け、交響曲第4番にいたっては取り下げさせられました。名誉が回復したのは、第5番が当局に評価されてです。有名な論争の曲ですね。この辺から、ショスタコーヴィチ先生、さらに面白くなっていくわけです。


ショスタコーヴィチ先生のスゴイところは、楽器の使い方やリズム・和音など現代的な感じがするのに、ずっとちゃんと聞ける音楽なんですよね。テンポ間や展開の良さなのか、グラズノフ先生のおかげなのか。ショスタコーヴィチ先生いわく「テーマ一つすらどこにも繰り返していない」そうです。駆け抜ける感じですね。

フィナーレでは、合唱が入ります。

てんこ盛りです。


本日の音源は、Kikori-sanさんのチャンネルを視聴しながら書き進めてきました。ありがとうございます。


本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております。

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