NHKオンデマンドで「100分de名著」を見ようと思って物色してましたら『林芙美子・放浪記』に出くわしました。
じつは前々からタイトルに惹かれて読んでみようかと思っていたのですが、日記文学、昭和初期の貧しい女性の日々の苦労話、なのかなと。
そんなふうに思っていたんですけど、なにこれ、ぜんぜんちがうじゃん〜\(^o^)/
「不幸な人」だなんてとんでもない。
もし彼女が今を生きる女性だったら、SNSを駆使してのバリバリのインフルエンサー。
ホンネだらけであけすけに痛快。
昭和5年にリリースされてベストセラーになったそうで、おそらくたぶん、当時の女子たちから「え、こんなふうに言っちゃってもだいじょうぶなんだー。ワタシたちも言っちゃおー。いえーい!!」と。
愛すべきワル。
ビンボーなんだからいい子でなんかいられない。
20代の彼女は、男社会の文壇との軋轢をものともせず、作家を夢見てひた走る。
いうなれば世の中を引っ掻きまわすトリックスターだったのですね。
『放浪記』は、いまでいえば“SNS文学の金字塔”って感じでしょうか。
1.貧乏で腹が減ってます
貧乏であるがゆえ、すねたり、はかなんだり。
でもたまにカネが入ると大喜びで寿司なんかを食ったりしています。
都会でバイト生活(←サバイバル放浪ですね)をしながらも自分を信じて今日も生きる。
そんな『放浪記』にこんなシーンが出てきます。
「童話や詩を三ツ四ツ売ってみた所で」→手持ちの本を売って糊口をしのいでいます。
「遠く明るい廓」→当時はまだあった遊郭ですね。
そしてこんな言葉が。
「料理店」→レストラン(飲食店)ではありません。
「女給」→単なるウエイトレスではなりません。
「カフエー」→いまでいうcafeではありません。
ではみなさん、これらはいったいどんな業態(お仕事)なのでしょうか!!
2.宅建試験での「料理店」はヒッカケ
最近の宅建試験では“料理店ヒッカケ”の出題はありませんが、かつてはちょこちょこヒッカケ問題として受験生を挑発していました。
たとえばこちら。
選択肢3がミソですよね。
料理店(風俗業)を飲食店(レストラン・店舗)と誤解しているとヒッカケにやられます。
飲食店なんだから近隣商業地域(商業系)には建築できるだろ。
・・・やられそうでしょ(笑)
なかなかナイスな選択肢3でした。
なのでこちらの雑誌で連載している『宅建探偵の心に残るあの過去問』でもかつて取り上げてみました。
再録してみます。
3.おすすめのnote記事
さてそんな料理店につきましては、こちらのnote記事がたいへん参考になります。
そうだったそうだったと思い出しつつ、じっくり読んでしまいました。
ぜひ。
今回は以上です。
最後までお付き合いくださいましてありがとうございます。
気が済みました〜\(^o^)/