【書評・感想】LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

■書籍タイトル/著者
LIFE SHIFT(ライフ・シフト)/リンダ グラットン (著), アンドリュー スコット (著), 池村 千秋 (翻訳)



■Amazonの商品説明から引用
メディア掲載レビューほか
寿命100年時代、あなたはどう生きますか? 新しい人生戦略を提示した『LIFE SHIFT』が14万部のヒット

過去200年間、人の平均寿命は伸び続けてきた。そこから導かれる予測によれば、2107年には主な先進国では半数以上が100歳よりも長生きするのだという。すると、80歳程度の平均寿命を前提に〈教育〉〈仕事〉〈引退〉の3段階で考えられてきたライフコースは抜本的に考え直されなければならない。そんな難題に英国の経営学者と経済学者のコンビが正面から向き合った本が、ハードな内容をものともせず、ベストセラー街道を邁進中だ。

「100年ライフの時代には、長い老後のためにお金を蓄えることも当然必要です。しかしそれだけではなく、変化し続ける環境に対応するためには、ライフ(人生)とワーク(仕事)のバランスが重要なんです」(担当編集者の佐藤朋保さん)

たとえば、機械化やAIの進歩を受けて雇用はどう変わるのか。予測しづらい変化に対処するための人的ネットワークをいかに構築するべきか。健康にはどう留意すべきか……などなど。本書が示す新たな問題の切り口は、極めて多彩だ。

「弊社のウェブメディアでは、著名人や有識者の方に、100年ライフと日本人の新しい生き方を示してもらっています。各地での読書会やSNSでの反響からも、みなさんが『自分ごと』として本書の内容を受け止め、考えた様子が伝わってきますね」(佐藤さん)

老若男女問わず、人生の岐路に立つ人すべてに、考えるヒントをくれる1冊だ。評者:前田 久(週刊文春 2017.06.01号掲載)

内容(「BOOK」データベースより)
お金偏重の人生を、根底から変える。成長至上の次に来る、新しい生き方。

■おすすめ度

★★★★☆

人生100年時代、働き方改革、老後2000万円問題、そして昨今の世の中の激変・・・漠然とした不安があらゆる角度から整理されていて為になった本でした。


■読んだきっかけ

長野県で2拠点生活をされている方に、この本がきっかけで仕事観を見直し2拠点生活を始めたと聞いて、そんな影響力のある本は読まねばと思い購入。

■内容まとめ

人生100年時代、長寿化することで働く期間が長くなり、財産の重要性も増すことになる。
ただ、仕事とお金の問題だけではない。
仕事とお金は無形資産と相互に関連しており、バランスを取ることが大切だ。
無形資産:家族・スキル・健康(精神的・肉体的)・評判 
もちろん、友人・知識も無形資産。
中には計測するのが難しいものもあるがメンテナンスが大事。
例えば健康診断など。


第4章:見えない「資産」は特に印象的だった

無形資産はそれ自体の価値に加えて有形資産の形成を助けるという点で、長く生産的な人生をおくるためにカギを握る要素なのだ。

①生産性資産・・・スキルや知識など
②活力資産 ・・・肉体的・精神的な健康、家族・友人関係
③変身資産 ・・・自分についての理解、多様な人材ネットワーク、新しい経験に対しての開かれた姿勢

③が旧来あまり必要とされていなかったが、人生100年時代に重要な資産だという。

①生産性資産
専門的なスキルはもちろん、汎用的なスキルが重要視される。
思考の柔軟性や俊敏性、分析能力や思考の原則。
また、学び方も経験学習が多くなっていく。これは、情報が増加し単純知識は誰でも得られるようになってきたため。


②活力資産
健康・運動・食事、バランスの取れた生活が大事。
ここは真新しい情報は特になかった印象。


③変身資産
他者からの意見を求め、寄せられた意見について内省することが大事。単に情報を加えるだけではなく、「自己認識と世界の見方を変える」こと。
結果として自分についての理解が広く深くなり、不確実性に対処できるようになる。

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弱い紐帯の強み

人材ネットワークについては、これについても書かれていた。
弱い関係性のつながりから、新しい情報がもたらされることが多いという内容。これは肌感覚としても理解できることだった。

https://bit.ly/2YPwbIo
マーク・グラノヴェッター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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第8章:新しい時間の使い方 も為になった。

時間の使い方は社会が決める。一日の労働、休日など。
人類の働く時間は徐々に減っている。
減りが少なかった理由は、たくさん消費し、物理的なモノを所有したがルたがるために長時間働く必要が出てきたため。

お金の問題から気持ちの問題に切り替えるべき。
お金の問題:休むコストが高くなることや、世間体
 ↓
気持ちの問題:楽しい。これは良い。と思うことに取り組む。

平均寿命が伸び、無形の資産への投資が多く求められるようになってくれば余暇の時間の使い方も変わってくる。
レクリエーション:娯楽 ではなく、
リクリエーション:再創造 に時間を使うようになる。


■こんな人におすすめしたい

・将来に漠然とした不安がある方
・新しい生き方を模索している方


■あとがき

テキスト2016年に発行されベストセラーになった本ですが、今のタイミングでも読んでおいて良かったと思いました。
不安がすべて解消される、なんてことはありませんが、少なくとも未来はこんな風に変わるのかな?ということを歴史を参考に説明してくれているのはわかりやすいです。
変化の激しい時代だからこそ、確固たる自分への認識を深めたいと思えた素敵な本でした。


おしまいです。それでは、また!

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takijiro
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