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越生ふたたび

GWに家族で越生に旅行し、雨上がりに訪れたほうがいいですよ、と勧められた男滝と女滝。(越生三滝の男滝・女滝とは違います)

以来、ずっと梅雨の晴れ間に行きたいと思っていました。
そんなある日、5月末に滝ハイキングした友人の下村さんから「山(滝)に行きたい」とオファーが。ならば、と一緒に越生へ行くことになりました。

おごせガイドマップ。駅のラックに無料で置いてあったもの。

100キロマラソンランナーの下村さんと歩くなら、手ぬるいコースはよろしくないと、がっつりコースを考えて、6~7時間はぶっ通しで歩く予定。

最寄り駅から始発に乗って、7時ちょい過ぎに越生駅到着。


この日は、7月初めの梅雨の晴れ間で、天気予報では真夏日となるそう。低山ハイキング、本当は体に良くありません。長丁場でもあるため、早い時間からスタートすることにしました。

駅からすぐ近くの報恩寺でハイキングの無事を祈願して、

その先の越生神社でも祈願する。
年を取ったのか、最近は寺社仏閣があると、つい立ち寄ってしまいます。

越生神社の先から山に入っていきます。今回、行きはバスを使わず、ひと山、ふた山超えて、滝へ行くことにしました。まず目指すのは大高取山376m。


途中、見晴らしの良いところに出ました。遠くにうっすらと筑波山が見えます。


腰掛けるのに良さそう、と最初は思った。

歩いていると、突如、石の塊が。

「白石様」と呼ばれているそう。
そろそろ休憩したい頃でしたが、さすがに「しらいしさま」に腰掛けるのは気が引けて、近くの倒木に座りました。

杉林の坂をひぃひぃ登って、大高取山に到着。


標高は376mだけど、けっこう登った気がする・・・。

吹き抜ける風が気持ちいい。山頂は伐採されていて眺めもいいです。こちら側は、今歩いてきた駅の方。


反対側は、これから向かう方。しかも一回下山して、また登る。
大高取山、わざわざ登らなくても良かったのだけど、その場合、ぐるっと山すそを歩くことになります。だから山越えしたのですが、山すそを歩く方が楽だったかな。

大高取山を下山しました。

でもまぁ、せっかく来たんだしね。
下山したところに紫陽花が咲いていました。紫陽花の咲く時期に間に合ってよかったです。


次はあじさい街道を歩きます。


GWには咲いていなかった紫陽花。(そりゃそうだ)
日なたに咲く紫陽花は萎れていたけれど、日陰はまだきれいに咲いていました。越生で滝も見たかったし、紫陽花も見たかったんだよね。


あじさい街道に沿って流れる麦原川。梅雨のおかげで水量は多めです。この日は川に入れるように沢靴を履いてきました。


わはは、気持ちいい! 


川の中を、ためらいなくじゃぶじゃぶ歩けるのは沢靴ならでは。ちなみに、ランナー下村さんは沢靴ではありません。靴を濡らさないギリギリのところで眺めていました。


川に入ったり、道路を歩いて紫陽花を見たり。沢靴なので水はけがよく、滑りにくく、道路も山道も、このまま歩いちゃいます。着脱が面倒なので、歩き終えるまで脱げないのが難点ですが、これを履くとアドレナリンが出てくる(笑)


麦原川に合流する赤坂川です。

赤坂小便小僧?
気になるので、あじさい街道から離れて、赤坂川沿いの林道へ。このあたりから登りがキツくなってきました。


小便小僧の後ろの堰堤にも注目。泣いている顔みたい⁉

しばらく歩いて・・・うわー、本当に小便小僧だ!
こんな山奥に、ひっそりと面白スポットがあるなんて。越生、やるな(笑)

気持ち良いくらいの勢いです。小僧、若いね~と思ったら。


高齢化により、水の出が悪くなることがあるそうな。切ない・・・。

小便小僧からさらに奥へ歩いていくと、小さな集落に出ました。


山の水を引いた池をよく見ると・・・。


オタマジャクシがいっぱい!
さらに進むと、GWにひとりで登ったあじさい山公園の見晴台に着きました。


そうか、ここに出るんだ。
歩いていくうちに、だんだんと頭の中に地図が出来上がる感覚が楽しいです。

この先も山の中を登っていきます。

山道から舗装路になり、まだ登るのかよー! とキレはじめたころ、ようやく視界が開けました。


のずばりみはらしだい、と読むそう。
広く見渡すことができて、越生の絶景スポットですね。

634mといえば、スカイツリーと同じ高さ。


遠くにスカイツリーが見えた!(写真では分からないかな?)
職場がスカイツリーの近くなので、なんだか不思議な気分です。

ここまで滝要素ゼロですが、ようやく滝へ向かいます。野末張見晴台から舗装路をぐんぐん下っていくと、徐々に沢の音が聞こえてきました。龍ヶ谷川です。調べたところ、龍ヶ谷川に男滝、女滝と、もうふたつ滝があるそう。
でもその前に、こんな看板を見つけてしまい、寄り道することに。

ここまで歩いたら、7分くらいの寄り道くらい、どんと来い!

寄り道のおかげで、いいもの見つけた!
すごく冷たかったです。タオルを冷やして首に当てたり、水分補給したり、しばしクールダウン。

ここから歩いてまもなく、高い岩の壁が現れました。


障子岩

私の腕では凄さを伝えられない・・・。
するりとした一枚岩は、まさに障子のようでした。

学生時代、もっと勉強しておけばよかったなぁ。こういう案内板を見ると、いつも思います。

さあ、いよいよお楽しみの滝めぐり開始。小さいけれど、澄んで清らかな龍ケ谷川にきゅんきゅんです。

女滝 落差7mくらいかな?

歩いていくと、木々の向こうに、龍ケ谷川に注ぐ女滝が見えてきました。


岩肌をさらさらと優しく流れ落ちる。たしかにこの滝は、雨上がりじゃないと流れないだろうな。


でも、こうやって名前が付けられているのが嬉しい。滝情報では、ここから男滝、龍頭の滝、龍尾の滝と続いているそう。


さらに歩いていくと、小さな橋があり、対岸に滝不動様がいらっしゃいました。この奥の支流に男滝があります。


男滝。落差10m程度。

一見、鬱蒼としていますが、踏み跡があり、滝の前まで行けました。

2段の滝になっています。ちょうど陽が当たって、きらきらしている。もっと近くへいきたい! ・・・というわけで、上段の真下まで。


盛り上がった岩から落ちる水が、ミストのように飛び散る。ひゃー、気持ちいい! 
沢靴だと、ぐいぐい滝の前までいけるので、楽しくて仕方ありません。

男滝が龍ケ谷川に注ぎ込むあたりに、龍頭の滝がありました。


落差3mくらいでしょうか。龍ケ谷川本流の滝なので、水量もあり(この日が特別多かったのかもしれないけど)、見応えがありました。小さい川の滝なので迫力はないけれど、水の透明度と陽を浴びて輝く姿にうっとりです。


龍尾の滝 落差2mくらい。

そして龍頭の滝の下流にある、龍尾の滝。この滝も良かったけれど、私の腕が下手すぎて・・・。
真ん中の大きな岩を挟んで、左側は勢いよく、右側は岩の間を縫うように優しく流れていました。龍頭の滝から龍尾の滝まで、一体の龍に見立てているのでしょうね。


龍尾の滝の左側の流れ。

苔むした岩と陰影が幻想的。
龍頭の滝も龍尾の滝も道路沿いの案内板からはよく見えず、滝への道もありません。でも、すぐそこなので、行きやすそうな場所を選んで藪をかき分け、川へ降りて、自分好みの場所を探す。それが楽しい!

龍ケ谷川の滝めぐり、龍尾の滝が最後かと思ったら、素敵なおまけ?がありました。

龍窟
龍窟には龍が住み、淵の奥は洞窟で、黒山三滝に通じており、龍が往来していたとの伝説が残っている。

案内板より


エメラルドグリーンの淵と静かな水面。ひと山むこうを流れる黒山三滝と龍が行き来していたという伝説も、信じてしまいそうな神秘さです。
美しい龍ケ谷川を堪能し、満たされた気持ちで滝めぐりを終えました。

この素敵な渓谷を教えてくれたのは、龍ヶ谷川沿いにある「縁側カフェtokinoki」のマスターです。お礼を言いたくて立ち寄りました。


沢靴なので、靴を脱げず、縁側で。ゆずジュースもケーキも美味♪

ティータイムの忙しい時間でしたが、GWに家族で寄ったことを覚えていてくださって、お礼と滝めぐりの報告ができてよかったです。
GWのあと、マスターも気になって見にいったとか。その頃はあまり雨が降らなかったので、「女滝が流れていなかったから心配していました」との言葉に、気にかけてくださったんだとジーン・・・。
おかげさまで、龍ヶ谷川の滝たちは、最高の姿を見せてくれました!

お茶したあとは、バス停まで歩いて、待ち時間に靴を履き替え、越生駅へ戻り、帰りました。

越生ふたたび。
GWもたくさん歩きましたが、今回もたっぷり歩き、前回見ることのできなかった越生を堪能しました。歩くと、その土地の良さや面白さがいろいろ見つかるものですね。

また歩こう!










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