『ひょっとこ踊りの楽しさ、自由さを胸に、オリジナルラーメンを開発する』
生まれ故郷が観光地となり、ラーメン屋を開業した。
ラーメンひょっとこ
代表:鈴木常雄
東京の洋食屋で修行後、滝根町でラーメン屋を開業した鈴木さん。
店名にもなっているオリジナル代表メニュー「ひょっとこラーメン」を開発し、ボリュームたっぷりの食事で長年お客様の胃袋を満たしてきました。
職員からは「ひょっとこさん」の愛称で呼ばれる鈴木さん。今回はその人柄に触れます。
ーーいつもお世話になっております。滝根町商工会職員です。今回は取材のご協力ありがとうございます。
鈴木「何か写真を撮りたいって話だったけど、何を撮るの?」(鈴木常雄さん:以下、敬称略)
ーー中華鍋を片手に、燃え盛る炎を操るような写真が撮りたいです。
鈴木「オモ〇マじゃないんだから。」
ーー「ラーメンひょっとこ」は、鈴木さんが創業者なんですよね?
鈴木「はい。」
ーーなぜ、滝根で開業しようと思ったんですか?
鈴木「・・・なんでだろう?」
ーーもともと滝根の人だったんですか?
鈴木「そうそう。滝根出身。」
ーーずっと滝根にいたんですか?
鈴木「いや、若い頃は東京の洋食屋で修行してた。」
ーーなんで滝根に戻ってきたんですか?
鈴木「あぶくま洞から、食堂で働かないか誘われたから。」
ーーそんなことあります!?
鈴木「新しく売店とか針湯荘を開くからって誘われてさ。だから針湯荘の開店当時から働いてたよ。」
あぶくま洞の洞内は全長600メートルに及び、鍾乳石の種類と数の多さでは東洋一とも言われています。
1969年に発見され、洞内の整備後に一般公開されてから、多くの観光客が訪れて賑わいました。
ーーでも現在は独立されてますよね?
鈴木「やっぱり自分の店は持ちたかったから。」
ーー最初は洋食屋で働いてたのが、どうしてラーメン屋になったんですか?
鈴木「当時は滝根にラーメン屋が無かったんだよ。だから屋台ラーメンやってた人に作り方を教わったりしてました。」
ーー焼肉入りの「ひょっとこラーメン」は、どうやって思いついたんですか?
鈴木「もともとは他の店にあったのを、自分たちで改良してみました。その時はオリジナルメニューを作りたいってのもあって、試行錯誤の末にできあがったのが『ひょっとこラーメン』です。」
ーーお店の名前にもなってる「ひょっとこ」には、何か思い入れがあるんですか?
鈴木「単純に、ひょっとこ踊りが好きだったから。おもしろおかしく踊ってさ、みんな笑顔になれたらいいと思って。店名も『ひょっとこ』にした方が覚えやすいでしょ?」
ーーご自身もひょっとこ踊りを披露されるんですよね?
鈴木「夏祭りのイベントに出たこともあります。今はコロナで踊る機会が無いけど、最初はメンバーが5,6人いて、よく結婚式の余興でやってました。」
ーーどこかで習われたんですか?
鈴木「いえ、ほとんど自己流です。あとは他のひょっとこ踊りを見て、参考にしたくらい。」
ーーすごい行動力ですね。踊る上で大切にされていることはありますか?
鈴木「とにかく楽しく踊ることです。」
ーーラーメンに対しても、ひょっとこ踊りに対しても、並々ならぬ熱意を感じます。その根底には、どちらも人を楽しませたい想いが込められているわけですね?
鈴木「いえ、ラーメンはラーメンで、ひょっとこ踊りはひょっとこ踊りです。」
ーーえ、いや、でも、そうなんですか。
鈴木「ラーメンは自分が楽しむ以前に、美味しいものを提供しないといけないから。」
ーー確かに、ラーメンの楽しさと美味しさは別物です。
鈴木「ひょっとこ踊りは自分が楽しまないと、周りも明るくならないけどね。」
ーー貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
鈴木「はい、ありがとうございます。」