お金のない世界
お金のない世界とはどんな世界か
1.価値単位の証書のない世界
価値の時間軸をずらしたり、移動と保存のための証書が必要になります。
この価値単位がお金であり、その移動と保存を可能にします。
昔ソビエト連邦では貨幣制度が崩壊し、物々交換社会になった時期がありました。貨幣の代わりに現物でやりとりする訳です。
現物資産だと価値は変動するわ、移動と保存が証書のやりとりとなり詐欺が横行したため、現物を現場に運んで物理物々交換したという話もありました。
2.無料で人を雇えて、無料で物やサービスが手に入る世界
無料で働く必要があり、無料で物やサービスを受け取れる世界です。
昔は家族単位で自給自足の生活をしていました。何らかの理由で余ったら周りに分け、足りなかったら周りからもらう、おおむね常に余剰生産しておいて、足りなくなることを避けるという生活です。
お金のない世界は、一見昔の田舎風の社会になります。
3.GiveとTakeのバランスをとるしくみのない世界
お金がなくてもGiveで満たされればよい訳ですが、お金なしだと金融が使えないので、生産まで時間がかかります、欲しい物がすぐ手に入るようなことがなく何十年も待たされることが多くなります。
(ただし、みんなが欲しがる一般的なものは当然あらかじめ生産するのですぐ手に入ります)
GiveよりTakeばかりの人はお金のない世界でも欲しい物が手に入らないのは同じです。
4.広範囲の生産、流通、小売り、消費を調整するしくみのない世界
自給自足の範囲内ではお金は不要です。
GiveとTakeが自己完結していればその範囲内でお金は不要です。
ただし、その範囲を超えた生産、流通、小売り、保存には価値の大きさを示す数字情報のやりとりが必要です。
価値の大きさを示す数字情報が(お金の端くれ)がないと、いきあたりばったりの話し合いになります。
(話し合いで決めるとどうしてもコネが物を言います、コネに支配された社会になります。例えば、高名なバイオリニストのレッスンを受けたいと思って申し込んだ時、それを受け入れてくれるかどうかのアピールにお金が使えなかったら、コネが頼りとなる訳です。お金でなく現物:物やサービスを与えても良いのですが、何を欲しがってるか調べてそれを入手して提供する手間がかかりますし、それを入手するにも自分のコネが必要になります)
情報通信、SNSが発達した今、愛があれば話し合いで全て上手く行くのかも知れませんが、、、お金がある今の社会にお金で解決しない問題も山ほどあるのに、お金がないと解決困難(手間がかかるだけで解決はする)な問題が加わり、全面的になくなることはないと思います。
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