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大前研一 名言集 『ロウアーミドルの衝撃』(11)

『ロウアーミドルの衝撃』(11)

「自分のことを中流」と考える日本人が、かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。

しかし、いまや上流と下流だけといった二極分化の様相を呈しています。

派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の大幅削減など従業員には逆風が吹き荒れています。

そうした現況を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が『ロウアーミドルの衝撃』です。

現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい未来像を描けるようになりたいものです。
 
 

本当にオーストラリアやアルゼンチンの牛肉を食べたことがある人は、神戸牛などは脂っぽくて食べられない


本当にオーストラリアやアルゼンチンの牛肉を食べたことがある人は、神戸牛などは脂っぽくて食べられない

日本では霜降り肉が珍重されているが、オーストラリアではこのような肉は大理石状の脂肪があることからマーブルド・ビーフと呼ばれ、「脂肪の含有量が多すぎて健康被害がある」という理由で販売が禁止になっているほどだ。

『ロウアーミドルの衝撃』 大前研一の名言 1 〈277〉                     



アスパラだけでなく、北海道産のジャガイモやブロッコリーも、実際はオーストラリアから来ていたのである


オーストラリアに行ったときに、現地で「日本向けにアスパラを栽培している」という話を聞いたので、どこが輸入しているのか調べたところ、じつは北海道のホクレン(ホクレン農業協同組合連合会)だった。

アスパラだけでなく、北海道産のジャガイモやブロッコリーも、実際はオーストラリアから来ていたのである

『ロウアーミドルの衝撃』 大前研一の名言 2 〈278〉                             
                                  
         







日本のアサリは実際はほとんどが北朝鮮産で、「畜養」といって、日本の干潟にしばらく埋めてから掘り出せば国産表示になる


日本のアサリは実際はほとんどが北朝鮮産で、「畜養」といって、日本の干潟にしばらく埋めてから掘り出せば国産表示になる

「北朝鮮産」と正直に表示すれば日本人がソッポを向くだろうと考えて、こんな手のかかることをやっているわけだ。

『ロウアーミドルの衝撃』 大前研一の名言 3 〈279〉                                                                     



➳ 編集後記

ロウアーミドル(中流以下)という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が『ロウアーミドルの衝撃』です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。

🔷 日本人は、「国産」という表示にこだわる。
ところが、大前氏が指摘しているようなことが実際に行われていると知ると、「国産」とは一体何なのか、疑わしく思えてきます。

食品偽装問題(事件)が年初に明るみになりました。
一流ホテルやレストラン、デパートで長年にわたって食品偽装が“慣例”となっていました。

食品偽装事件が発覚後、毎日のように経営トップが記者会見を開きましたが、開き直っていましたね。

TPP(環太平洋経済連携協定)は、まだ締結していません。

日米の綱引きが行われていますが、いずれ、日米両国の産業界に大きな打撃を与えない範囲を検討し、落とし所を模索しているところでしょう。

「一件落着」となるのでしょうか?

最終的には、日本は米国の要求を飲まざるを得ない、と考えていますが、あなたはどう思いますか?



⭐ 参考になるデータは下記のサイトでご確認ください。

「蓄養」と「養殖」違いは? アサリ産地表示のルール厳格化 育成環境、法的位置付けに違い

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-06-07 22:50:32)。
ルールの厳格化に8年も要したのですね!


「アサリの産地偽装対策として、政府が18日、輸入アサリを一時保管する『蓄養』を経ただけでは国内産と表示できないように食品表示法に基づくルールを厳格化すると表明した」

そもそも蓄養は、育てた期間が最も長い場所を産地と表示できる『長いところルール』以外に法的根拠や規定はない

国は、養殖アサリについては輸入稚貝を1年半以上育てた場合に『国産』と表示できるようにする。その際、輸入時期などを示す書類の保存を業者らに求めて偽装を防ぐ考えだ

⭐ 出典元: 熊本日日新聞 | 2022年03月20日 08:30


大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。






🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-06-07 22:50:32)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。



✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。









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