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ビートルジュース ビートルジュース(2024)

僕が初めて観たティム・バートン監督作品は1988年公開の「ビートルジュース」だった。当時の感想は、とても良かった!とかいう感じではなく、とてつもなくヘンテコなモノを観せられた!! 全てが面白いとは言えないが、ところどころめちゃくちゃ面白いし、映画全体のデザインセンスやカオスっぷりが素晴らしく、妙な魅力に溢れる映画だ…といったものでした。

その後、レーザーディスクを買い、DVDを買い、Blu-rayを買い、4K UHDを買い、毎年少なくとも1回は見返して、あははと笑い、主人公夫婦に愛おしさを感じる日々を送ってきたわけですが…

まさかの36年後に続編「ビートルジュース ビートルジュース」が公開されたのです!

映画の中の舞台設定も35年後になっていて、前作で登場したキャラが"あれから35年後…"という状態でまんま登場し、デザインや音楽や特殊効果も前作の佇まいそのままに(あたかもすぐ翌年に作られた続編かのように)相変わらずヘンテコで奇妙奇天烈・支離滅裂な展開を、いかにも楽しそうに見せてくれるという、ある意味すごい作品に仕上がってました。

最近いまいち元気のなかったティム・バートン監督が原点回帰の大暴れ。参加した役者やスタッフもノリノリで「楽しければいいじゃん!」って勢いが感じられて、観てるこっちも頬が緩む。

続投したマイケル・キートン、ウィノナ・ライダーにキャサリン・オハラの変わらぬ活躍に、諸事情により本人が出演できないジェフリー・ジョーンズの、あらゆる"技"を駆使した大活躍。

"新生"ジェナ・オルテガが前作のウィノナ・ライダーの立ち位置で、フレッシュに、"かろうじて存在する物語"を成立させ、本筋にほとんど関係ないところでモニカ・ベルッチ演じるツギハギ美魔女や、ウィレム・デフォー演じる常に見てくれのカッコ良さを追求する俳優刑事が、あまり意味はないけどなかなかの見せ場を作る。

正直、物語の本筋は? 脚本の完成度は? ってところはあるものの、そんなの関係ないとばかりにハチャメチャに大騒ぎして、それが面白い映画になっちゃうんだから、これはこれで大団円! 本作も繰り返し見る映画になること確定です。

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