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ナミビアの砂漠(2024)
19歳で初監督した「あみこ」が高く評価された山中瑶子監督が、女優の河合優実さんと組んで撮ったオリジナル作品「ナミビアの砂漠」を観た。2024年のカンヌ国際映画祭・監督週間で国際映画批評家連盟賞を受賞。
「あみこ」の公開当時にまだ学生だった河合優実さんは「あみこ」に衝撃を受け、山中瑶子監督に「いつか出演したいです」と直接伝え、「女優になります」と書いた手紙を渡したという逸話があるそうで、そんな2人が本当に一緒に映画を作りあげたのだから凄い。
河合優実さん演じる21歳のカナは、世の中も人生も全部がつまらなくて、やり場のない感情を抱いたまま自分をも持て余し気味に毎日を生きている。タイプの違う2人の彼氏と付き合って、ときに甘えてみたり、我儘言ってみたり、叫んだり、暴れたり、殴ったり…。仕事はプロとして淡々とこなしてるんだけどね。
そんな、ある意味ナチュラルに自由気ままで、そうかと思えば悩んでもがきながら生きている現代の若い女性の姿に我が事のような共感は抱かないが、河合優実さんが魅力的に演じているので見ていられる。というか、まさに河合優実さんの存在によって成立している映画だった。
特段、起承転結的なドラマがあるわけでもない作品ではあるが、それでも飽きさせず最後まで見せ切るパワーと魅力がある。たまには(映画の中とはいえ)今どきの女子に振り回されてみるのもいいかもね!?