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さがす(2022)

片山慎三監督の長編2作目「さがす」を観た。

大阪の下町で、父と2人暮らす中学生の楓。父は日雇い労働で収入も安定せず、あげくにスーパーで万引きして娘が迎えに行く羽目になるなど情けない日常が続いている。

そんなある夜、父が「指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら懸賞金が300万もらえる」などと言い出し、翌朝から忽然と姿を消してしまう。

姿を消したまま連絡も取れない父を必死で探す楓だが、警察に相談しても「大人の失踪は結末が決まっている」と相手にしてくれない。

やがて、楓はとある日雇い現場の作業員に父の名前を見つけるが、その人物はまったく別人の若い男で、しかも…!?

本作は、指名手配中の連続殺人犯を目撃したと言って姿を消した父親を捜す娘の物語として始まるが、その後、予想もしない方向に転がっていく。

その見事な脚本の捻り方に驚かされるが、狡さを感じさせないところが、また巧い。

おとうちゃんを必死に探し続けた娘が最後に見つけたものは…

是非なるべく前情報なしで、映画を観て欲しい。

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