仕事と家庭はトレードオフ?!とある本との出会いで見えてきた両立の可能性
家族と仕事の在り方についてはこのnoteでも過去にちらほらお話してきました。
母にも、娘が生まれたときに言われました。
「仕事と子育ての両立はとても難しいよ。子育ては、自分を犠牲にしないといけないことがたくさんあるけど、犠牲にした以上に得るものがあるから。」
だから、あなたは両方追うのは諦めて子育てに軸足を置け、と。(涙)
現実は、仕事をしながら娘3人を育てた母の言う通りでした。(号泣)
でも、本当の本当の本当に、仕事と子育ては両立できないのだろうか??????
子どもと向き合い、大切に育てるなら、社長やプロジェクトリーダーのような責任が大きい仕事はできないのだろうか。
どちらも私にとっては大事で、どちらも諦めたくない。
でも、出産前と同じ働き方では成り立たず、この数年は夫とも話し合いを重ねながら色々試行錯誤してきました。
まだまだ悩んでいるところではあるのですが、最近一冊の本を読んで、なんで両立できなかったのか、どうしたら両立できるのか、ヒントに出会うことができました。
「デンマーク人はなぜ4時に帰っても成果を出せるのか」というこの本。
はじめは「どうせ北欧だからできるんでしょ」と斜に構えていたのですが、実例やデータを使っての客観的な分析を提示され、両立できない理由が、見事なまでに崩れ去っていきました。
「常識や慣習の鎖で、自分を縛ってたんや…」。
まず重要なのは、「自分がどう生きたいか」その意思を明確にすること。
それに沿って、一人ひとりが人生におけるやるべき仕事に優先順位をつけることが重要で、枝葉となることは省略することを許容したうえで、最重要課題を責任をもってやり抜く。また、完璧な計画は求めず、行動しながら修正していく。そんな、一人ひとりの自立した行動や合理的な判断の積み重ねで、「ありたい人生」を生きることが実現している。そんな風にデンマークの働き方を理解しました。
「子どもを4時に迎えに行きたい。」夫の意見は無理に決まっている!
実はこれ、夫である常務が言っていることと同じだったんですよね。
2年前に娘の保育園が始まったとき、夫は「家族との時間を一番大切にしたい」という理由で、「子供を4時に迎えに行きたい」と言ったんです。
「それって、私が仕事を犠牲にしろっていうこと?」と私は激しく抵抗しました。
「いやむしろ私は7時まで預かってくれてご飯まで食べさせてくれる保育園に娘を入れたい!」
その思いを伝えると夫との関係は氷河期に突入。
その時にも夫は、「誰かの何かを犠牲にしたいと思っていない」という前提で、
「かよちゃんは7時まで何をやっているの?」
「本当にそれはかよちゃんがやらなきゃいけないことなの?」
「両方満足できる方法を探したい」
と畳みかけてきました。
でも当時の私は
「遅くまで会社にいないと仕事ができない」
「どの仕事も自分がやらなきゃいかない」と言って、夫が言う「4時に帰れる方法って本当にないの?」という問いに向き合うことができなかったんです。
お花畑の裏にある、「たくさん働く」よりも厳しい道
その後、幾多の危機を乗り越えて、この本が私のもとに降臨してきました。
「ああ、そうすればよかったのね」とストーンと腹落ちしたのでした。
じゃあどう実践するのかですが、デンマーク流、実は「自由と責任」という非常に厳しい考えも含んでいます。
まず、自分の意志を明確にすることが、とてつもなく難しい。
自己の内省とメタ認知という工程の次に、「やらないことを決める」という決断。
次に「やると決めたこと」を今まで当たり前にやっていた方法を疑い、新しい方法を作り上げ実践するのには相応の覚悟と柔軟な発想、実行力が求められます。
それらを、「自分が決めたこと」としても他人せいにせず、逃げずにやり抜く緊張感も伴います。
「4時に帰る」という言葉だけでは目の前にお花畑が広がっているように見えますが、そこに到達するには、ある意味、7時まで仕事するより厳しい道のりを越えなきゃいけないということなんですよね。
さて、どうする香予子。
そんなデンマーク流働き方改革ですが、まずは先日までの9日間のお盆休みをどう過ごすかで試してみることにしました。
最重要事項は「娘と一緒に遊ぶ」「家族との時間に仕事を持ち込まない」。
それを実現するために、2日だけ夫と娘に義実家に帰ってもらい、仕事の時間を作りました。夫にも同様に私が実家に帰っている2日間の仕事タイムに充ててもらうことにしました。それ以外の時間は中途半端に仕事はせず、両家の里帰りや墓参り、プールや湖水浴を楽しみました。
感想は、「やればできるやん」。
反省点は、休み明けの打ち合わせの準備を当日の朝にするつもりだったのですが、準備していないことが気になりすぎて悪夢にうなされたので、もっと休み前の準備や時間配分を考える必要があるな、ということ。
「24時間戦うのが働くこと、社長であること」そういう生き方もあってもいいと思うのですが、私や私の家族、私たちの会社(平安伸銅工業)のありたい姿はそうではないと思っているんです。
大切な人と過ごす時間を通じて自分自身が満たされているからこそ、お客様の私らしい暮らしを実現できる商品やサービスが生まれると信じています。
だから私たちはこれまでの「当たり前」の働き方を疑って「新しい働き方」を探求したいと思っているし、それができる手ごたえをまずを自分自身の暮らしの変化から感じています。
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