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社会性とビジネスの両立について⑤

まいど、株式会社TAKESUMIの代表取締役社長の小松です。

当社では、「竹害」から日本の里山を守るため、ソーシャルビジネスとして、日本の最高級の竹炭を用いたD2Cブランド・竹炭インテリア「TAKESUMI」を展開する竹炭インテリア事業を行っています。

前回に続き、社会性とビジネスの両立についてと題して、キーワードをいくつかご紹介させていただきたいと考えています。

第5回目の今回は、ESG投資についてご紹介をしたいと思います。

5.ESG投資

ESG投資は、従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のことを指します。

特に、年金基金など大きな資産を超長期で運用する機関投資家を中心に、企業経営のサステナビリティを評価するという概念が普及し、気候変動などを念頭においた長期的なリスクマネジメントや、企業の新たな収益創出の機会(オポチュニティ)を評価するベンチマークとして、SDGsと合わせて注目されています。

また、最近ではESGに取り組まない企業から投資資金を引き上げる「ダイベストメント」などの動きも大きくなってきています。例えば、年金基金などの機関投資家が石油やタバコなどに関連する企業からダイベストメントを行っていますが、そういった業界は長期的に株価が下落する可能性があります。

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(1)メリット

① 長期の資産形成に向いている

ESG投資は短期の大きなリターンを目指す投資方法ではなく、長期で安定したリターンを目指す運用となります。

企業の長期に渡る経営においては経済環境や自然環境等の変化、法律・規制等の変更、労働や人権等に対する価値観の変容、企業や消費者等の購買行動の変化などが起こり、企業にとっては大きなリスクになることもあります。ESGに取り組む企業は、このようなリスクへの対応力が高いと言われています。

② 安定した運用が期待できる

ESG投資では、投資対象となる企業の資産価値が長期的には変動しにくいと考えられているため、投資家は安定した運用を実現しやすくなる可能性があります。

短期の利益追求型の企業に対する投資評価は、業績が良ければ大きく上昇し、悪ければ大きく下落しやすいのが特徴です。また、その企業に不祥事等が起これば企業価値は急激に下落することもあります。

そのため、ESGに配慮しない企業への投資では、安定したリターンが期待しにくいという側面があります。

ESG投資での投資先は長期的な視点から選定されているため、一時的な経済や企業業績等の悪化でも投資から外されるリスクが小さくなると考えられます。

③ 社会貢献につながる

ESG投資を通じた投資により、社会貢献をすることができます。ESG投資での投資先は環境、貧困、人権、労働などの様々なESGの課題解決に取り組む企業であることから、ESG投資はその企業の社会的課題解決を後押しすることになるわけです。

(2)デメリット

① 短期的なリターンは小さくなりやすい

ESG投資の投資先は、短期的に大きな利益を狙う企業ではなく、ESG課題に取り組む優良企業です。投資は効率性を重視して行われるのが一般的ですが、ESG投資の場合はリターンよりもESGへの貢献等も考慮した投資先を重視するため、短期的な目線で見るとリターンは小さくなりやすい傾向があります。

ESG投資が一般的な投資方法のパフォーマンスを上回る可能性もありますが、ハイリスク・ハイリターンな投資先よりもリスクを抑えられるぶん、リターンも控えめになる可能性があることを認識しておきましょう。

② 投資先の選定に手間がかかる

ESG投資の場合、財務情報等に加えESG要素の分析・評価もする必要があり、個人が行うには負担が大きい場合もあります。

財務情報等の分析・評価だけでも企業の財務や営業等に関する知識が必要になる上、ESG要素も見極めた上で投資判断を下す必要があります。そのため数多くの資料を探して分析するなど、準備や作業に多くの手間がかかることもあるでしょう。



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