『ファートンいきもの記』【29】
今日の「いきもの」は≪脱走兵≫である。
シンガポールに住んでいたとき、コンビニと同じくらいお世話になったスーパーとして、Sheng Siong(シェンション、昇松)がある。住んでいたコンドミニアムの近くの店舗は、かなり遅くまで開いていた記憶がある。ジャパ中の一年目は、終バスの後の時間に学校を後にすることが結構あり、そのときタクシーで帰るときに、「シェンションまで」と行先を伝え、夜中に買い物をしてから帰宅していた。そんな遅くまで開いているシェンションの厳重な警備を潜り抜け、奴は自由になろうと必死だった。奴がどうやって牢獄から脱出したのかは分からないが、両手には手錠がかけられたままだった。そして、敵か味方かも分からない私と遭遇したので、かなり警戒されてしまっていた。ただ、奴の脱走を手助けしてしまうと、私も終われる身になるかもしれず、知らないふりをしてしまった。
奴の「とくしゅ(特殊能力)」は「黙秘」である。
奴は水をかけられたり、氷の中に押し込められたり、手錠をかけられたりと、様々な拷問を受けても、自分が所属する組織の情報を話すことがなかったようだ。もし、甘い言葉にだまされて組織の情報を話していたとしたら、奴は消されているはずである。しかし、奴は黙秘を続けているため、敵も命までは奪えず、拷問の日々が続いていたわけである。そして、警備の隙をついて脱走したわけである。
#カニ #シンガポール #ShengSiong #シェンション #昇松
#生物がすき
(以下で今日の「いきもの」をスライドにて紹介)
(脱走兵の様子も以下で紹介)
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