「上場会社員から無職に。やりたいことをやる原動力」キャリアに悩むあたなたへ。転職7社、やりたいことをやって幸せになるためにボクがしてきたこと(6)
就職氷河期にせっかく入社した会社(しかも地元の人たちにとっては結構な大企業の幹部候補生入社)でしたが、丸1年であっさり辞めることになります。正規雇用で就職できない人が多かった時代で、「フリーター」という言葉が出来たのもこの頃。ボクは劇団を立ち上げるために、周囲の反対や驚きに動ずることなく、無職になったのです。
別れて気付く「好き」の度合い
恋人と別れて初めてその大切さに気付く、そんな話はよく聞きますよね。ボクも就活している間は、子供の頃から好きだった舞台には仕事としては関わらないと決めていたのに、離れてたった1年でやっぱり舞台を仕事にしようと思ってしまいました。大学時代、ミュージカルのサークルで、幸いにも卒業直前まで、演出や作曲・脚本など、自分のやりたいことをやりたいだけ、サークルメンバーを仕切ってやらせてもらっていました。それだけ好きなことが出来るのは、仕事ではなく趣味だから、という思いがあり、就活時、舞台を仕事にしようとは迷うことなく選びませんでした。大学サークルで、それだけやり切った感もありました。
ところが、新卒1年目の秋、OBとして大学後輩たちの公演前の合宿に遊びに行き、やっぱり舞台創るの楽しいなーと思ってしまいました。やっぱりボクは子供の頃から好きだった舞台を、仕事にしたいくらい好きなんだなと。
その会社になりたい自分はいるか
もう一つは、会社にいる10年20年選手の方たちを見たとき、みんな良い人ばかりだったのですが、やはりそこは歴史ある鉄道会社。自分がそんな大人になるイメージが出来なかったし、したくないと思ってしまったことも、きっかけの一つでした。そこそこに安定してしまっている感じ、新卒1年目のペーペーなのに、親会社の幹部候補生として、妙に敬われる感じ。(今思うと、上から目線ではない、良い人たちばかりだったわけなのですが。)
こうして、入社して半年くらいして、少しずつ、モヤモヤしたものが大きくなり、大学時代の仲間にその気持ちを打ち明け、一緒にやってくれる仲間がいたこともあり、すぐに抜けるわけにもいかなかったので、年明けには上司に伝え、区切りの良い春、次の新入社員が入ってきてくれる入社1年で、会社を辞める決意をしました。
自分の心に正直になったら答えは決まっていた
親には反対されたし、同期には反対こそされなかったものの、本当に大丈夫なのかと何度も問われましたし、そう言われて一瞬悩んだりもしました。でも、自分がどうしたいのか、他人が言うことではなく、自分自身の心に正直になったとき、その答えは明確でした。結局、他人がなんと言おうと、辞めるでも辞めないでも、その決断に誰も責任は負ってくれません。フリーターをしながら劇団を立ち上げることが大変なことは、無計画なボクでも想像はつきました。一方で、このまま会社員を続けたとしても、舞台をやりたい気持ちがなくならないであろうこともわかっていました。
であれば、成功するしないではなく、やりたいことをやりたい今やるしか、選択肢はない。一緒にやると言ってくれる仲間とも5年後に同じように言ってくれる確率は低い。
こうして、入社1年で会社を辞めて無職になったボクは、仲間とミュージカル劇団を立ち上げることにしたのです。
かなやんレベル9→10
・他人は他人。自分の心に正直に
・やると決めたら後ろは振返らない