【コーチングの効果②】コーチングセッション前後の変化を公開~認知科学コーチング Vol.7~
こんにちは。株式会社シンシア・ハート代表の堀内猛志(takenoko1220)です。
こちらのnoteでは、私が実施している認知科学に基づいたコーチングセッションを受けていただくクライアント様に、セッション前に知っておくべき用語の解説、コーチングの実践方法、コーチングの事例を解説しています。
堀内は何者か、なぜコーチングを始めたのかは以下のnoteをご確認ください。
数回にわたり、認知科学コーチングを実践するコーチ、コーチングセッションを受けるクライアント両者が知っておくべき用語について解説しています。
1回目は、「あなたを無意識に支配している『ビリーフシステム』とは?」ということについて書いています。
2回目は、「あなたの人生が大きく変わる『ゴール設定』の3つのポイント」について書いています。
3回目は、「俺は海賊王になる」と言ってると本当に叶ってしまう『エフィカシー』の力とは?」ということについて書いています。
4回目は、「脳の機能を全部使うと数秒で餓死する?『あなたの目にはなぜか見えていない世界』とは?」ということについて書いています。
5回目は、「『集中力』に頼るのを止め『臨場感』を高め無敵になる方法とは?」ということについて書いています。
6回目は「コーチングセッション前後の変化を公開!コーチングの効果とは?」ということについて書いています。
すべてつながっているので、ぜひ前回のnoteをざっと読んでから、今回のnoteを読んでみてください。認知科学コーチングの考え方や用語の整理ができると思います。
今回は「コーチングセッション前後の変化」について、実際にクライアント様に起きた変化について公開します。
【事例③】30代 女性 フリーランスが認識できた自分の本当のwant toとゴール
まずは、30代、女性、フリーランスの方の事例です。
こちらの女性に近しい方は非常に多いと思います。20代にまじめに働いてこられたので一定以上のスキルと自信がある一方で、自分の中に明確にやりたいことがない、という方です。やりたいことがないがゆえに、やりたいことがしっかりしている人に使われて生きている人は、今回のクライアント様に限らず多い印象です。
また、地頭もよく、器用に色んなことができてしまうので、自分自身を「なんでも屋」と名乗り、身近な友人知人からのお仕事を受け、納品物に感謝してもらえることに喜びを感じています。結果、自分の得意分野がわからないため、エフィカシー(=この能力には自信があるという気持ち)が醸成されません。
まず考えるべきは「『やりたいこと』とは何なのか?」ということです。認知科学コーチングでは、これをwant toと呼んでいるのですが、私がクライアント様と向き合っていて感じる問題は、「やりたいこと」の定義があまりなされていない、またはぼんやりと世界観のようなものを指す言葉として使っていることです。
これまでのnoteでも何度か伝えてきていますが、want toとは『権威のある人や大好きな人から指示されたり、禁止されたとしてもやてしまうこと』であり『動詞』で表します。例えば、小さい頃に親に「早く寝なさい」と言われても隠れて本を読む、などをしていた人は「本を読む」ことがwant toである可能性があります。睡眠欲という生理現象や、親と言う権威からの指示を守らずにやってしまうことです。
また、息を吸うように無意識レベルで自然にできることです。多くの人は、自分の中で無意識にできることをすごいことだと思っていません。それよりも、意識して、努力して、獲得したスキルを強みやwant toだと呼びたがります。しかし、考えてください。無意識にやってしまうことって、意志や努力がいらないことなわけですから、めちゃくちゃパワフルなんです。意識的にやらないと本を読めない人と、息を吸うように本を読み続けることができる人、本をしっかり読解する能力が高いのは間違いなく後者ですよね?
want toの定義をクリアにして、コーチがクライアントの発する言葉を具体化する(チャンクダウン)アプローチをしていくと、徐々にwant toが見えてきます。今回のクライアントさまを例にとると、最初は自分で「なんでも屋」だと名乗り、自分の中のwant toや特出した強みを自覚してもられませんでした。
しかし、チャンクダウンしていく中で、「依頼者の求める最適解を出すこと」「そのために情報を調べまくること」というwant toが見つかりました。ご本人は依頼されたことに対してアウトプットを完璧に出すのが当たり前だと思ていたので、みんなやっていることだし自分が特別にすごいことではないと思われていました。これこそが上記の通り「息をするくらい普通にできていること」なのです。
また、幼少期からの経験の中にも同じような行動が見られました。つまり、人生を通底して行っている行動のため、これをwant toだと設定することができました。このように、want toの確認方法としては、最近始めたことではなく、昔からずっとやっている(=人生を通底している)ことかどうか、を見るとわかりやすいのです。
このwant toを最大化することでゴールを設定します。ゴールの定義も以前からお伝えしていますが、以下の通りです。
クライアント様は、依頼者が自分にとって尊敬できる人であればあるほど自身のwant toが発揮されやすいことがわかったので、依頼者のレベルを自分の中での神的な存在の人に設定しました。まだ会ったことがないレベルの人です。ここで大事なのがゴールの定義を確かめることです。その人の依頼を受けて最適解を出している自分を想像するだけでめちゃくちゃワクワクして、イメージがバンバン広がっていく一方で、実際にその人にアクセスする、依頼をもらうまでの自分になることを考えると震えるレベルでした。周りの人も「恐れ多すぎる」と止めるだろうとのことでした。だからこそ、外側の定義を満たせていると考え、その目標に設定しました。
最後に「自分事化」というステップに入ります。セッション中にゴールを設定できても、クライアントが現実世界に戻るとやはり、現実に臨場感が高く、ゴールへのゲシュタルトが現実世界へと移ってしまいます。それをさせないために、セッション中に「自分事化」というフェーズに移ります。ここでは具体的な内容は端折りますが、コーチングはゴールを設定して終了ではなく、クライアントがセッション後にゴールに向かって一直線に走れるようにして終了になります。是非、それは実際のセッションで体感してもらえればと思います。
【事例④】40代 男性 美容室オーナーが解き放たれた自分の中の呪い
次に、40代、男性、美容室オーナーの方の事例です。
こちらの方は、美容室を経営しながら、映像制作の仕事を受けている方で、すでに既存事業である美容室に興味を失い、いつかは映像制作を一本にしたいと考えられていました。しかし、売り上げの9割は美容室であり、生活を考えると美容室をたたむ選択はなかなかできず、また、映像制作も始めたばかりでこれから仕事をとれるようになるのか不安であるという状態でした。
フリーランスやスモールビジネスのオーナーにありがちなのは、仕事とファイナンスを切り分けることができないということです。前回のnoteでもお伝えしましたが、仕事の定義は以下の通りです。
間違いやすいのは、仕事は「お金をもらうためにやること」ではなく、「お金を払ってでもやりたいこと」だということです。お金のために働かないといけない、という人はいると思います。その人はコーチングでゴールを設定する前に、自己資金を貯めて、仕事とファイナンスを切り分けるようになりましょう。
前述のwant toの話をした時に否定の言葉として出てきやすいのが、社会人として、組織人として、want toばかりをやるわけにはいかない、というものです。すでに自己資金が貯まっていて、仕事とファイナンスを切り分けるレベルの人には、人生をwant toに振り切って生きることの重要性を理解してもらえますが、若い方で、仕事とファイナンスを切り分けることがまだできない人はいます。そういう人は来るべき時までコーチングを受けなくてもいいと思います。
一方で、今回のクライアントさんのような起業家やビジネスオーナーは別です。自分のお金を投資してまで自分のやりたい事業を始めておいて、仕事をする目的が「お金のため」と言うのは矛盾しています(一部お金のためと言い切る方もいますが)。身銭を切ってまでやりたい想いがそこにはあるからこそ独立開業をしているわけです。ゆえに、お金のためだけに行っていて、やりたくもない事業をとっとと終了するという決断が必要になります。
利害関係のないコーチだからこそ「have toやファイナンスのための仕事は終了しましょう」と言えるのです。無責任の発言に聞こえるかもしれませんが、仮にお金のために事業をどう伸ばせばいいか、既存事業を拡大するためにどうすればいいか、という依頼であれば、それはコーチングではなく、ティーチングやコンサルティングを頼った方がいいでしょう。コーチは依頼者が行っている事業のプロではないのでHOWはわかりません。
コーチングセッションを希望されるクライアントは、少なからず今のままでいいのか、という疑問をお持ちのはずです。その真なる想いを理解して、1人では答えが出せない現状の外のゴールをコーチと一緒に設定するのです。今回のクライアント様も、そのことを理解いただいたからこそ、自分にとっての重要なマインド(=ビリーフシステム)が書き換わり、現状のファイナンス目的だけの美容室をたたむという決断に至りました。
また、クライアント様の職業機能の特定、つまり、どんな動詞によって世の中に価値を提要しているのかを掘り下げた際に見えたのは、「映像制作」ではなく、「複雑な問題の中にある真なる課題の特定」でした。つまり、クライアント様自身は最初は映像制作をしたいという要望でしたが、商業機能を特定したことで、ご本人のwant toは「複雑な問題の中にある真なる課題の特定」を活かした戦略コンサルタントのような仕事であることがわかりました。課題を明確にし、真に解答すべき問いを設定することに才能を活かすべきであって、最後のアウトプットは何でもよかったわけですね。
これがわかった時にクライアント様の思考はどんどん進み、自分の理想は刀の森岡さんを超えるような存在になりたい、こんなこともありではないか、という言葉が溢れるように出てきました。臨場感がどんどん上がってきたわけですね。しかし、では具体的にどうするか、USJやハウステンボスのような大掛かりなプロジェクトにかかわるためにはどうするか、という具体を考え出すととたんに怖さを覚えてきたので、その怖さこそが本物の現状の外の意識だと考え、自分事化思考に移りました。
このように、クライアント様一人では現状の外に行きつけない、または、行きついたとしても妄想であり、現実の臨場感が上がらないというマインドに対して、定期セッションを通じて臨場感を上げ続けるのがコーチングです。このマインドが変わり、目の前が開くような感覚(RASの発火)は体感しないとわからないと思いますので、是非コーチングを受けてみてください。
コーチングのモニターを募集します
いかがでしたでしょうか。事例を用いながら解説すると、これまでの用語だけのnoteに比べて、コーチングセッションのイメージが沸いたのではないでしょうか。
ここまでのnoteを読んでいただき興味を持っていただいた方、これから書き連ねる他のnoteを読んでコーチングを受けてみたいと思った方に対してモニターセッションを実施させていただきたく思っています。
もし興味をお持ちいただいた方は、以下のフォームからご応募ください。
僕がコーチとして特にお役に立てると思っているのは以下のような人です。
僕個人の理念は『遊ぶように役に立つ』です。僕は、朝から朝まで働くベンチャー企業で社会人をスタートさせました。自分で選んだ道だし、いつも前向きに元気に働いてきたつもりですが、いつしか自分の中でhave toとwant toの境目がわからなくなってしまいました。そこで独立し、コーチングを学び、自分の中にある真のwant toと向き合い、自分の人生の大事な生命時間を自分がやりたいと思うことに振り切ろうと考え、日々、理念を体現しています。
社会人大学院に通いながら同期と話して思ったのは、モーレツ社員が多い日本では、自分と同じようにhave toとwant toの境目がわからなくなり、自分の人生で何がしたいのかを見失いながら働いている人が多いということでした。そして、思いました。このような呪いにかかっている人を解放すれば世界はもっと前に、楽しく動き出すのではないかと。だからこそ、上記のようなクライアントイメージを掲げています。自分自身がイメージに当てはまる、と言う方は僕にお任せください!
僕と全く面識がない方からのご応募もお待ちしています。当然、知らない人にコーチングをお願いするのは躊躇いもあると思いますので、僕はモニターセッション開始前に自己開示を兼ねて認知科学コーチングについてのアウトプットを始めることにしました。僕のことを知らなかったけど、僕のアウトプットを見て興味を持った方は、是非、以下のフォームからご応募ください。
モニターセッションも、これからのアウトプットも皆様の為になるように精進します。是非、お楽しみにしてください。
それでは今日も素敵な一日を!