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サン・シティ/アパルトヘイトに反対するアーティストたち (‘85)
Sun City / Artists United Against Apartheid (‘85)
かつてミュージシャンたちが中心となって、世界に向けてアクションを起こした「バンド・エイド」や「U.S.A. フォー・アフリカ」といったイベントを記憶している方も多いと思う。同様に規模の違いはあれど「ファーム・エイド」や「アームズ・コンサート」などもおこなわれた。今回は人種隔離政策「アパルトヘイト」に反対するアーティスト49組が、南アフリカの白人リゾート「サン・シティ」では演奏しないというスローガンの下に団結した出来事を記したアルバムを紹介させていただこう。
ブルース・スプリングスティーンのEストリート・バンドのギタリストであった、リトル・スティーヴンの呼びかけにより、人種やスタイルの垣根を飛び越え、49組のアーティストが集まった。彼らは白人専用のリゾート施設「サン・シティ」で多額の報酬をもらって演奏する白人ミュージシャンへの対抗措置として声を上げた。
参加アーティストは、ブルース・スプリングスティーンはもとより、ピーター・ガブリエル、ボブ・ゲルドフ、ルー・リード、ボノ、ピート・タウンゼント、キース・リチャーズ、リンゴ・スター、ロン・ウッド、ホール&オーツ、ジャクソン・ブラウン、ピーター・ウルフ、ボニー・レイット、ボビー・ウーマック、ジョージ・クリントン、アフリカ・バンバータ、ランDMC、カーティス・ブロウ、ジミー・クリフらをはじめとした49組のアーティスト、さらに「闘争は続く〜The Struggle Continues」はマイルス・デイヴィス、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムス、スタンリー・ジョーダンらによって演奏された。
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その後、’91年にネルソン・マンデラの功績と共にアパルトヘイトは廃止された。本作はそれまでの「エイド」とは趣旨が異なっており、政治的な側面から「アパルトヘイトに反対するアーティストたち〜Artists United Against Apartheid」とされた。あまりの過激なメッセージの内容であったため、オンエアされることは非常に少なかったが、特にヨーロッパでは高評価を得た。
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‘80年代の特徴としてこういった活動が多かったことが挙げられる。本作は多くのエイドとは違った一面を持っており、近年CD化され再び日の目を見ることとなった異色の名盤である。