トラベルハウスアンバサダーとしてブツを取りにいく旅②
ここからが本番4日目
兵庫県神戸市にある株式会社自遊空間が製造する軽トラック積載のキャンピングシェル「トラベルハウス」アンバサダー就任。
現物を取りにいく旅は受け取る後からが本番だ。
軽トラックで北海道は遠いんだもの。
いよいよ受け取り、よせばよいのに距離感を無視したアポイント、楽しみである朝ラン。よりどりみどりの第2弾。
どうぞご覧ください。
4日目 三田→大阪府阿倍野区 110km
受け取り場所である兵庫県三田市へ行くのは初めて。今回の通っている道は高校の修学旅行で来た京都、前職の研修で来た大阪を除くと全く行ったことがない。
宝塚でスーパー銭湯に入っているとき「遅刻はいけないから」という根っからの生真面目さが突然呼び覚まされ、夜中ながらも移動。
じつは前日に三田市へ到着していた。
大きい公園だと車を停める駐車場もあるだろうと思い向かうも意外となく、付近を不審者のごとくストップアンドゴー。
たまたま通ったところに駐車場を使わせてもらえそうな公園を発見し事なきを得た。
トラベルハウスを受領するまで、荷台に寝れば快適だと準備してきたツエルト(ヘリテイジ クロスオーバードーム)を張ろうとしたものの、ここは住宅地の中。さすがに通報されるかもという思いが頭をよぎり、コンパクトな体型を活かして運転席で就寝する。
思いのほか寝られたのが意外な収穫だった。もうしないと思うけど。
という前段もあって、トラベルハウス受領場所である株式会社自遊空間三田工場へ9:30すぎに無事到着。
坂本社長やこれまでやり取りしていた澤村さんと談笑しつつ今後についてのお話しを織り交ぜながら、職人さん達がトラベルハウスを車両に固定開始。
軽トラックは自分の持ち物でなく隣町の温泉地「川湯」(星野リゾートが来ることが発表され近隣含め騒然となっている)の方からお借りしているため、本来荷台にボルト止めするところをラッシングベルト(荷締め機。通称「ガッチャ」)で固めていく。
徐々にはゆるんでくるため、北海道へ戻るさなかに増し締めが必要だが、もちろん結果は問題なくマンディルまで到着できた。高速道路で落っことしたなんてしたもんならyahooニュースどころか、仰天ニュースにだって出てしまう事件だ。
特注ステンレス仕様の荷台であるため本来外している後部のアオリ(荷台積載物の落下防止を防ぐ囲い)が外せないため、現場合わせで運転に支障ないようしっかり処理していただいた。
若手からベテランまで意見を交わしながら的確な処置を施してくれる現場チーム。頼もしさとカッコよさが頭から離れない。
設置のあいだ、展示されている別の製品を坂本社長に説明してもらいながら別使用のトラベルハウスほかキッチンカー仕様である「トラベルキッチン」を見学。
最近はキッチンカー出店+夜の屋台営業をする業態対応の3面開きシステムなどを見せていただいた。こちらの事業者さん事情やこちらの地域事情などあれやこれやお話ししていると時間がいくつあっても足りない。ものづくりをしている方々からの刺激は尽きることがない。
そうこうしているうちにセッティング完了。今後についてなどもろもろお話しした後、ここからマンディルへの帰路につく。
トラベルハウスを積載しての運転になるので気を引き締めて行かねばならない。
人生で一番最西に来たため、寄りたいところは数知れずだが、今までお会いできなかった取引先さんを含めお世話になっている先へ順次お邪魔していくこととなる。
まずは同じ県の神戸市本社、株式会社finetrackさんへ。
マンディルの設立時コンセプトに賛同していただき、お取引きを早々に承諾してくれた営業担当の方と、のちにご挨拶させていただいたマーケティングの方との2回目の対面。
同じ県だから余裕で着くだろうと高速道路を使わなかったのが運の尽き。信長の野望で見たことしかない地域のアップダウンは予想以上のもので、積載が始まったこともあり軽トラックのエンジン音が悲鳴を上げているようだった。
ヒーヒー言いながら、同社のあるおシャンティなイメージの神戸市内中心地へ。
なるほど、絵にかいたような都会だ。
北海道民はこんなコンクリートジャングルは夏に滞在できる自信がない。
そんな思いで夏には疎開してきてほしいということと何か企画めいたことをできたらなんて商魂たくましい話を織り交ぜながら、1時間があっという間に過ぎる。
社員さんが全員何らかのアウトドアアクティビティをやられているので、次はこちらのホームで遊びをたしなみながらお話ししたいところだ。
樫本さん、大森さん、ありがとうございました。
そしてお次はさらなる都会、大阪へ。
近年では前職の研修で来たことのある大都会。
あ、自家用車(平成8年式のパジェロショート)を買ったときに摂津市まで取りに行って自走して戻ってきたのを忘れていた。
車屋さんにご飯どころを勧められ、梅田のヨドバシカメラ前駐車場まで札幌仮ナンバーで行った時の記憶が定かならば、キリキリするような思いをしたんだった。
覚悟を決めて足を進めると、意外とスムーズに走行している自分。
これが慣れというやつなのか、周りの車がまさかの北海道ナンバーと光るラッシングベルトで固定された積載物に気を利かせてくれたのか。
予定時間より少しだけ早く、大阪のど真ん中、寺田町のmilestoneさん(冨士灯器株式会社さん)に到着。
お電話だけで人柄がにじみ出る担当の吉田さんと初対面し、お話しを始めるとまあ盛り上がること盛り上がること。同い年だったり、じつはバックボーンがサッカーで同じだったり(その後のランニングの時判明したんだったか)、交流する共通の方のお話しだったりと業界は狭いですねなんてと談笑に終わりが見えないくらい楽しい時間。
そして6月にはオープンさせたい新社屋準備を一段落させてmilestone創設者の西岡さん登場。
お忙しいなかで西岡さんにもマンディル設立当初のコンセプトが良いとおっしゃっていただき、お取引を快く引き受けてくださった経緯がある。
やっとお会いできてお話しできたことが感無量だった。
話もひと段落し、かたや前日50kmのトレイルトレーニング(西岡さん。まさに今日走っている100マイルトレイルレースUTMF「FUJI」のために)、かたや高島トレイルスルーハイク(踏破)で死に目にあった(吉田さん)お二人が大阪観光ランへいざなってくださった。
都会の方は本当に温かい。
終了後はお好み焼き屋さんまで連れて行ってくださり、ご当地グルメを割と吹っ飛ばして移動していた身には染みわたるお味。
これまでは金沢おでんラーメン、山中温泉酒かすソフト、福井越前そば。あ、意外と食ってたな。
お腹が減っていてお好み焼きとお二人の大阪トリオを撮り損ねてしまった。西岡さん、吉田さんありがとうございました。
厚かましくもmilestoneさんの駐車場をお借りして、記念すべきトラベルハウス泊の第1回目。きっとハウスもこんな都会のど真ん中で使われるのは予想していなかっただろう。
明日は静岡を経由して葉山へ。これも一度行かねばと思っていた先をつないでの行程。
気を引き締める前に寝落ちしていた。
5日目 大阪府阿倍野区→葉山 540km
朝の気温13℃。
リミット気温3℃仕様のfinetrackシュラフ「ポリゴンネストイエローショート」を使用していたが、この気温だとぬくぬく過ぎる環境で、前日の睡眠事情から飛躍的なレベルアップを遂げ爽快に朝を迎える。
ありあわせのスリーピングマットを敷いてでもこの快適さだから、整えていけば本当に家となる。妄想が膨らんでいくもののいよいよ本格的な帰路。集中、集中。
とはいえ普通に行きと同じ道を辿りたくないのはランニング時の嗜好か。ピストンで平らでまっすぐな道、あまり好きじゃない。
そんなこじつけもあったりで浜松・富士宮経由、葉山着となる。
アポイント3件。がんばれ、おれ。
朝の通勤?なのか、山王工業オールコートプレス(出典:漫画スラムダンクより)さながらのアグレッシブさが増した大阪の環境をやり過ごし、1日の最長移動となることから迷わず高速道路へ。
伊勢神宮の案内看板や視野に入ってくるだけで脇汗がにじんでしまうレゴランドのジェットコースターに脳内モザイク処理をかけて全身前進。
マンディル設立時に実施したクラウドファンディングでの返礼品製作からお世話になっている、手ぬぐいの浜松注染職人、喜多屋商店森本さんの工場へ向かう。ウナギ屋さんを尻目に無事到着。
浜松出身の方が隣町に移住してきていて、紹介してくださったことでつながったご縁。2年越しに直接対面できた。
来て良かった。それが一番によぎった言葉。メールでしかやり取りしていない森本さんに会えたというのももちろんだが、職人さんが一つ一つの行程を手作業で進めている光景は本当に感慨深く。
浜松注染による手ぬぐいを選んで良かったという思いと同時にたくさんの人の手に渡らせていきたいという思いがこみあげてきた。
森本さん本当にありがとうございました。そして来年のマンディル手ぬぐいもよろしくお願い申し上げます。
もうお話ししていると1時間なんてあっというま。
心惜しくも次なる目的地、富士宮のATC Store芦川さんのところへ。トレイルランショップの重鎮であるお店、茶畑のなかにそびえるこちらはマンディルにも通ずるところがあるので行ってみたら良いよと業界の方々から言われていた場所。
ショップで扱っているブランド(MERRELL トレイルラン用のシューズを置いているお店はまだそんなに多くない)の情報をたどってマンディルのInstagramアカウントをフォローしてくださっていた店主の芦川さん。
人生で一番富士山に近づいた日にトレイルランニングの雑誌で見ていた方にお会いできるなんてこれまた感慨深い話なもので。ご本人はそれを言うと照れていたが、お店のお話し、トレイルレースのお話しなんて織り交ぜていくとあっという間に1時間オーバーの会話。時間が足りない。
お店の常連さんとも少しだけ交流できたりと充実のひとときだった。
おりしもUTMFが来週に迫っている時期。お忙しいところ旅人風情が失礼いたしました。
芦川さん、また今後ともよろしくお願いいたします。
そして次は今日の最終目的地、葉山へ。石原裕次郎や御用邸やクルーザーのイメージしかない。
ここは事あるごとにお世話になっている、NEW-Hale(株式会社ニューハレックス)竹谷さんのホームマウンテンである仙元山があり、ぜひ朝ランにとお誘いいただいていた。念願叶い今回の訪問。
5月14日(日)にマンディルで実施するテーピング講座の講師さんでもあるので、ご覧の方はぜひ講座にご参加を。
いきなり営業、すいません。
先輩アンバサダーである本ブログその1冒頭で登場の中島英摩さんとも合流することになっており、海岸で2台並べて写真撮ったりしたらいいよね、なんてありがたいお話しもあり、行くこととなった。
17:00過ぎに着ければ夕日もキレイだからと聞いていて、何とか間に合うかといったところでまさかの出だしで凡ミス。
芦川さんのATC Storeを出て、すぐ乗ったインターチェンジで名古屋方面のレーンに入ってしまう。なんだろう、あの時は無だったな。
よく報道される逆走野郎になるわけにもいかず、次のインターチェンジで事情を話し方向転換。時折吹く突風と大型車両の風圧でハンドリングに気を使いながら、目的地の公園に向かっているかと思ったら同じ神奈川県内の同名公園へGOOGLEさんにご案内いただいていることに途中で気づき軌道修正、さらに時間を食ってまんまと日没後到着する。
夕焼けがキレイなので太陽さんが出ているうちにぜひと言われていたので少し残念なところではあったが、夕暮れでもわかる金髪のエマさんが出迎えてくれて、ホッと胸をなでおろした瞬間だった。
暗くなってしまうのでいそいそと車両の撮影を終わらせ、銭湯と夜ご飯の買い出しへ。
ジモティー竹谷さんも合流し、DIYを施して快適すぎるエマさん号でプチ宴が催された。スナックエマだ。エマママとタケタニチーママ。
女子の部屋に入るみたいでちょっとドキドキするけど、作られた空間は超快適。まだまだ施したいこと、やりたいことがあるそうだが、もろもろ教えていただきつつ(1お聞きすると13くらい返ってくるライター魂)今後の参考になることがてんこ盛りに。
業界のお話しや雑談がちりばめられたこの会場、これまたあっという間に夜更けかよ。
このままだと次の日のグループランが徹夜開けランになってしまうのでお開きに。
自らトラベルハウスを地面へ降ろす自立架台や荷物が積まれ、雑然としているわがトラベルハウスに戻り、早々と眠りについた。
最終回へつづく。
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