はじめまして。たけし日本語学校です。
はじめに
はじめまして。
西アフリカベナン共和国のたけし日本語学校です。
どうぞよろしくお願いいたします。
私は2000年にベナン共和国出身のゾマホンさんと偶然、
バスの中で知り合い2003年9月にベナン共和国に「たけし日本語学校」を
設立しました。
ここでは、主にアフリカでの活動を中心に、これまでの試行錯誤したこと、
これからどうしていきたいか、などを書いていきたいと思います。
「私、いつか外国で学校をつくってみたい。」
「日本語教育に興味がある。」
「企業で働きながらどうやってNGOをやっていきたい。」などに
興味のある方に少しでもお届けできればと思っております。
海外の日本語学校の役割
私がなぜ、ゾマホンさんと一緒に日本語学校をつくることになったかは、
また少しずつ書いていきたいと思います。
今回は私が思っている日本語教育について書きます。
「日本語教育」は多くの日本人にはピンとこない職業かもしれません。
対象者が日本語を母語としていない外国人なので、普段の生活で触れる
機会が少ないからだと思います。
歴史に詳しい人であれば、日本が戦前にアジアの国々で行っていた、
いわゆる「サイタ、サイタ サクラガサイタ」などの植民地政策を
イメージするかもしれません。
私にとって日本語教育は、「相互理解」のためです。
日本に興味をもった外国人が日本を深く知ることで、
日本が単なるお金持ちの国ではなく、どんな経験をへて、
いまがあるのか知って欲しいと思っています。
しかし、私がベナン共和国内で感じた日本は、
「日本は他の諸外国とくらべて自国をPRするのが下手」です。
商品や製品、アニメは知られています。
でも日本はほとんど知られていないと感じています。
1つの参考でしかありませんが、日本大使館の数も
中国と比べると少ないです。
2007年頃の調査ですが、アフリカ大陸53か国(当時)に対して
中国は約40ヵ国に大使館を設置しています。
一方、日本は19です。
たけし日本語学校は、日本をPRする拠点にもなっています。
海外に日本のファンを増やすための学校です。
ファンになれば、敵対しません。
海外の日本語学校はそういう意味で大切だと思います。
日本語教育をもっと大切にしたい
日本語教育にたずさわって、約20年になりました。
まだまだ経験が浅いですが、日本語教育をもっとよりよくしたいと
おもっています。今回は2つ書いてみます。
「アベイニシアチブで日本語必須」
日本政府ではアフリカの若者のための産業人材育成「アベイニシアチブ」という施策があります。
アフリカの人材を日本に招致するプロジェクトで、日本の大学などに
留学生として来日します。
しかし、日本の大学に留学するのに、なぜか英語が必須で日本語は必須ではありません。結果、日本の大学が英語で講義をします。
百歩譲って、講義は英語でうけたとしても、生活は日本です。
それはどうするのか?
もちろん、来日してから日本語教育は受けると思いますが、
であるならば、なぜ海外で日本語を勉強している学生を優先しないのでしょうか?
私はベナンにODA調査で日本から参議院議員がいらっしゃった際、
はっきりとこのメッセージを伝えました。
https://www.sangiin.go.jp/japanese/kokusai_kankei/oda_chousa/h29/pdf/3-4.pdf (P153参照)
日本語を必須としないのには、それなりの理由があると思います。
ですが、私は海外で日本語学校を運営している立場として、はっきり
言わせていただきます。
日本語ができなくても日本に留学できるようになれば、海外で日本語を学んでいる学生たちのモチベーションがあがることはありません。
「日本語ができなくてもいいんでしょ?」ってなります。
日本政府、お願いします!!
「私立大学等経常費補助金の見直し」
日本は少子化のために大学、専門学校等の経営は大変だろうと思います。
そんな経営状況の厳しさから、学校によっては、海外から留学生を大量に入学させていることがあります。
(以前にニュースになった東京福祉大学などがそうです。)
また、学校は留学生を入学させると、国から助成金がでます。
一方、留学生にとっては研究は二の次で、外貨稼ぎのために日本の学校に在学できます。
経営難を乗り越えたい学校側、外貨を稼ぎたい外国人、双方メリットがあるわけです。日本政府のHPでも留学生の失踪件数などが出されております。
興味があるかたは調べてみてください。
失踪者数が多くなると、どんなことになるでしょうか。
その中で日本語教育は、学校側と留学生の間に立たされています。
学校側はなるべくコストをかけたくない。留学生は外貨を稼ぎたい。
そこに充実した日本語教育環境があるとは想像できません。
私はすべての学校、留学生が問題だとは思っていません。
ただそういった学校や留学生は社会では目立ちます。
真面目に取り組んでいる学校や留学生にも悪影響です。
学校側にお願いです。
留学生全員とはいわなくても
優秀な人材を数名でもよいので、直接その国に足を運んで
自分たちの目で選んでいただきたいです。
ベナンに限らず、海外の日本語学校には優秀な人材が
必ずいます。手間をかけるだけの価値はあります。
近隣諸国だけでなく、もっと広い世界から優秀な留学生を
受け入れていただければと思います。
日本政府はそういった真摯に留学生を育てようとしている私立大学に
この補助金を拠出していただきたいです。
日本国民の税金で外国人留学生を育てるという考え方を大切にして
いただきたいです。
おわりに
はじめてnoteをつかって書きましたので、読みづらい点など
あるかもしれませんが、最後までお読みくださりありがとうございました。
今回、はじめて日本語教育に関する自分の考えを表現いたしました。
私はただ単に批判や評論だけに終わりたくないので、これまで17年間、
コツコツとベナンで日本語学校を運営してきました。
少しでも日本語教育に貢献できるよう、これからも「たけし日本語学校」
を続けてまいりますので、ぜひよろしくお願いします。
ご意見等もどんどんお聞かせいただければ幸いです。
最後にこれから日本語教師を目指す人たちに明るい未来を。。。