【あがり症Q&A】赤面症は治りますか?
動画紹介(文字起こし全文掲載)
今日ご紹介する動画は、「【あがり症Q&A】赤面症は治りますか?」です。
結論から言うと、赤面症は治ります。
ただ、赤面症を治そうとしている限りは治りません。
これはどういうことなのでしょうか。
言葉遊びのようですが、赤面症に悩むメカニズムが分かると、深くうなづけるでしょう。
今回は、Q&A形式で掘り下げていきますので、ご一緒に赤面症について理解を深めていきましょう。
(※2020年3月20日投稿動画)
赤い自分を許さない
佐藤たけはるカウンセリングオフィスの佐藤です。
今日はあがり症Q&Aのコーナーです。どのような質問が来ていますか?
>アシスタント:今日は、赤面症の方からのご質問です。「ズバリ、赤面症は治りますか?」
はい、治りますよ。
結局、赤面症の方というのは、主観的な世界で生きているんです。
主観というのは、客観ではないということで、思い込みの世界なんですね。
悩んでいる人に多くて、あがり症タイプの人もそうなのですが、赤面症の人で言うと、自分の顔が赤くなっていることがすごく恥ずかしいわけです。
そんな自分を見られたら、「あいつは大丈夫か?」とか「可哀そうな奴」とか、そのようにみられるのが怖いわけです。
そのように思うので、赤面症の人は、「情けない、ダメだ、また赤面してしまった・・・」と思って、「赤面したくない。どうしよう」という風にずっと悩んでいるわけです。
けれども、まず一つには、大概の人は自分のそのような姿というのは見たことがないんですよ。
赤面症のご相談は結構多いのですが、「自分が人前で赤面している姿を見たことがありますか?」と聞くと、「見たことはないです」と言われる方がほとんどです。
ただ、「耳が熱くなって、真っ赤になっているのが分かります」と言われる方はいます。
それで、そのような心境は私も分かるんです。
なぜかというと、自分も赤面症だったからです。
あがり症にも色々とありまして、手が震えるとかドキドキするだけじゃなくて、顔が赤くなったりもするので、本当に顔が真っ赤になっているのが分かるんですよ。
まぁ、真っ赤になっているだろう、というのが分かるというんですかね。
ただ、私は自分が実際に顔が赤くなっているシーンというのは、見たことがないんですね。
まずほとんどの場合、少し赤ら顔になるくらいですね。
耳が真っ赤になるかもしれないけれども、それだけです。
結局、赤面症というのも、顔が赤くなることに対しての歪んだ価値付けで生きているんですよね。
赤くなったら情けない、赤くなったら恥ずかしいということですが、赤面症の治り方として、まず一つには、“赤くなっている自分を否定しないこと”。
これで軽減していきます。
「赤いって別に変じゃないんだな。ちょっと恥ずかしいくらいだな」というように思えるようになったときですね。
要は、赤面する自分を許してなかったわけです。
>アシスタント:そうなんですね。私は赤面症ではないのですが、もし目の前の人とか、舞台に立っている人が赤くなっちゃってたとしても、特に何とも思わないなと思いました。別に赤くなっているな、とも思わないんじゃないかな。赤くなっていることの何がいけないんだろう、と話を聞きながら思っていました。でも、それを赤面症の方々は、「いけない」と思っているわけですよね?
いけないどころか、ものすごい恥ですよ。
でも、他の人からしたら、本当にどうでもいいこと!
どうでもいいことなんですよね(笑)
けれども、本人はどうでもよくない。
あまりにも苦しいんです。
それで、色んなことを避けるわけです。
人と関わる場面、人前で話す場面、自分が役職に就く場面など、色んなものを避けるようになるんですね。
これは生きづらいですよ。
赤面に集中して赤面しやすくなる
>アシスタント:これって、例えば客観的に、周りにいる赤面症やあがり症じゃない人に、「自分のことをどう思うか」って聞けないわけですよね?
恥ずかしいから隠すでしょうね。
聞けないでしょうね。
>アシスタント:たぶん聞いてみたら、「別に」と言われると思うのですが・・・。
まぁ、100%そうでしょうね。
けれども、本人にとっては、「赤面」という単語を発することすら怖いかもしれませんね。
辛うじて言えたとして、限定した誰かに、「俺、顔が赤くなってなかった?」くらいでしょう。
それで、返ってくる言葉はたいてい「別にそんなことなかったよ」なのですが、本人はすごく悩むんですね。
だからやはり、克服法の一つとしては、“赤面症であることが恥だ”という極端に歪んだ信念を和らげていくことでしょうね。
そもそも論として、そのように歪んだ信念を持っている方というのは、今の自分に満足していないんですよ。
それは、仕事であったり、友達関係であったり、家族関係であったりが上手くいっていない。
孤独であるということ。
そのようなときに何が起こるかいうと、仕事や友達関係、家族などに注ぐエネルギーが少なくなって、その代わりに赤面という症状にエネルギーを注ぎ続けることになる。
そして、この赤面さえ治れば、対人関係や仕事が上手くいくのにと思って、「赤面さえ治れば!赤面さえ治れば!」という世界に生きるようになってしまう。
そうすると、赤面にばかり集中するので、逆に赤面しやすくなっちゃうんですね。
そのようなことが起こってしまいます。
赤面にはノータッチでいい
>アシスタント:それでは、赤面症を治すには、どうしていけばいいですか?
赤面症を治すには、友人関係、家族、仕事などの生活を充実させていくことが大事です。
つまり、“赤面にはノータッチでいく”ということ。
1ミリたりとも、赤面にエネルギーを注がなくていいです。
赤面症の人は、赤面を治そうとして、色んなことをやるんです。
多いのは、マスクです。
顔の面積が減るので。
また、これは私も驚いたのですが、カウンセリングに来たある赤面症の女性が初回にどのような恰好だったかというと、髪の毛で顔や耳を隠していて、顔が全く見えなかったんです。
辛うじて目が合ったりはするんですけど、そのように工夫されてたんです。
それで、そこからが面白いんですよ。
会う度に何が起こったと思います?
顔にかかっていた髪の毛が、段々と開いていったんです。
最後まで耳は隠していたのですが。
そのような感じで、赤面症の方は、赤面を減らすことにばかり意識を注いで、ますます赤くなっていきます。
赤面は、治そうとすればするほど赤くなる――そこに意識がいって治らなくなります。
なので、赤面ではなくて、日々の日常生活をどう充実させていくか、がポイントですね。
自分の目で生きてない
>アシスタント:今の話を聞いていると、赤面症の方は、マスク依存症も併発する可能性が高いということですか?
高いですね。
実際にマスクを付けるとホッとするという方はいますね。
それはそうでしょう。日本の文化はマスクがOKの文化です。
花粉症、インフルエンザ、風邪など色々と相手にうつしてはいけないというのがありますから。
本人は、別に意図してなかったとしても、「あっ、何かマスクしていると楽だ」とふと気づくわけですよ。
そうしたら、マスクに依存しちゃいますよね。
あとは、赤面のときには、「私、否定されるんじゃないかな」という心境で、他者を警戒するわけです。
そうではなくて、もっと仲良くなっていけば、赤面でも否定されないという実感が得られれば、必然的に赤面もOKになっていく。
同時に、対人恐怖系というのは、自分の目で生きていないんです。
自分の目でモノを見ていなくて、他者の目で見ているんです。
他者の目を使って、自分を判断している。
自分を生きていないので、ベクトルが狂っているんですよね。
自分がどう思われるかというベクトルの世界でばかり生きているので、このベクトルを変えていくのは大きな展開になっていくと思います。
じゃあ、どのように変えていくかというと、目の前の相手のために、“どうしたら役に立てるのだろう、どうしたら笑顔になってもらえるだろう”という目線でひたすら考えるウエイトが増えるほど、症状は軽減していきます。
言葉にすると語弊があるかもしれませんが、自己中な病なのです。
あがり症系というのは全てそうです。
自分のことばかり考えて、逆に自分を苦しめているんです。
他の人のことを考えれば、逆に自分の悩みが軽くなっていく。
逆説の病なのです。
>アシスタント:赤面症というのは、いつも赤面なわけではないですよね?距離感が近くない人とは、いつも真っ赤になっちゃうという感じなのですか?
人それぞれなのですが、人前で話すときに赤面になるという人もいれば、一対一ですらしんどくて、赤くなってしまうという人もいます。
だから、変な話ですが、人生が上手くいっていなければいないほど、逆に赤面症の悩みに意識を注がざるを得なくなって、これさえなければという世界に生きるようになるんです。
同じ悩みを持つ仲間と繋がる
>アシスタント:じゃあ、相談しづらい方々――あがり症とか書痙の方とかって、自分だけじゃないという仲間のつながりとかを持ちやすいほうがいいじゃないですか。そのような仲間の見つけ方が分からないと思うのですが、どのように見つければいいのでしょうか?
そうですね。
やはり首都圏で多いのは、そういった仲間が集まりやすい自助グループがあるのですが、同じ悩みを持つ仲間と集まるとか、あがり症の勉強会や講座に行ってみるとか。
地方でも、森田療法で昔からある「生活発見会」という自助グループがあるので、そういった所に行ってみるなどですね。
とにかく、色んな人と喋って、つながって、私だけがこんなに悩んでいるという世界から、そうじゃなかったんだという世界に行く。
それだけで救われます。
皆さんからそのようなコメントが出ます。
「自分だけじゃなかったんだ」って。
>アシスタント:そうですよね。あとは普通の方々とも、勇気を出して話をしてみるのもいいと思うんですよね。「私は気にならないよ」という人がもちろんいると思うので、そのような人と出会ったときには、「あれ、自分が思っていたのと違うかも」と思う回数も増えてくるじゃないですか。だから勇気を出して、「もしかして私の赤面、気になった?」とか聞いてみるのもいいと思うんですよね。まずは優しそうな人に(笑)
ありだと思いますね。
優しそうな人にね。
逆に、優しくなさそうな人に聞くのもありかもしれませんね。
そのような人の反応みて、否定されないんだという体験をするのも大きいかもしれません。
赤面なんて、他者からしたらどうでもいい文脈なので、赤面がカッコ悪いと言う人なんてとても想像できないのでね。
>アシスタント:私、赤面症の方に会ったことないですね。気にしていないからかもしれませんが。
そもそも論として、赤面症に悩んでいる方って、申し訳ないですけど、大して赤くはないんですよ。
確かに、ものすごく緊張する場面で、人前に立っているときに少し赤いなというのは分かりますが、見ている側からしたら「だからどうしたの?」という感じで、何も関係ないんですよ。
そのような認識を徐々に増やしていければね。
ただ、結局他者と関わらなければ認識できないでしょうから、色んな人と関わっていくことが大事です。
以上、ありがとうございました。
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