夏の終わり旅2024(その5)
いのちの祭り2日目の朝を迎える。
遅い時間にふと目覚めてトイレに行った。ずーっとギターで音楽が鳴っているのはどこの会場だろう?流石にこの時間でライブはやっていないハズだが…と思ったら、出店エリアのラーメン屋さんでギターを鳴らして盛り上がっている数人の若者がいた。
結局あまり眠れず、ちょっとぼんやりとした頭で、明るくなったテントを出る。
まだ時間は6時前。
昨日の天気とは一気に変わり、晴れ間さえ見える。ふと振り返ってみると、万年雪を湛えた鹿島槍の姿が美しい。
もうすでにプログラムが始まっているところがある。ちょっと気になったのが、6時からスタートするという倍音音浴のワークショップ。
普段なら二度寝を決め込む時間だが、こういう時は朝から活発。いってみよう!
少し時間を過ぎてしまい、もう既に始まっている?と思いきや、どうやら前のプログラムが押しているみたい。
巨大なティピーテントの中は、中央に火が焚かれていて、その周りに車座になって座る。人気のプログラムなのか、後から後から参加者が集まり、開始の頃には満員御礼だ。
なにか倍音が出る楽器を使うのかな?と思っていたら、さまざまな部位を意識して全員で発声。
最初は照らいもあったか、控えめな声だったが、だんだんみんなが解放されていって、それぞれの出しやすい声で発声。するとテントの形状もあってか、不思議な感覚の音浴空間が出来上がっていった。
足元は泥だらけだが、快晴ということもあってすれ違うみんなの顔も晴れやか。正直、台風の影響もあって4日間雨が降る可能性も考えられただけあって、束の間かもしれない晴れ間がとても嬉しい。
おしょうのテントに僕のコーヒーセットも携えて訪問。
コーヒーを飲んだり、朝ご飯を頂いたりしつつ、ノンビリする時間を過ごす。これからおしょうは朝風呂に行くらしいが、僕はもう少し会場を探検しよう。まだまだ全部は回り切れていないのだ。
会場の中にはライブなどだけではなく、さまざまな映画を上映しているところもある。縄文エリアのゲル369だ。
よくプログラムを見てみると、昨日、ここで面白そうなプログラムが立て続けにあり、あ・・・行っておけばよかったな~と思ったところ。まあこれも後の祭り。
これだけ大きい祭りだと、自分の見たいもの…をなんとなくプログラムから読み解いて、ある程度計画を立ててみるのもいいのかもしれない。まあ、行き当たりばったりで楽しんでみるのもいいかもしれないが。
今日も午前中に、チベットチベットという映画を上映するみたい。
題名がなんとなく気になって、見に行ってみることにした。晴れていること、そして人の熱気でテントの中は蒸し暑い。
映画の内容は、世界一周に旅立った在日3世の若者が、チベット族が中国から迫害を受けている現実を見て、世界一周の旅を中断。その現実を記録してまとめたもの。
貧困に追い込まれて、一部はインドなどの他国へと亡命。しかし、その先でも暮らしは良くならない現実があり、生まれ育ったチベットで暮らしたいという思いを抱きながら生活する姿が映し出された。
恐らく現在進行形でチベット民族に限らず、世界各地で同じようなことがあるのだろう。こういった事実を国はカモフラージュしており、実際に中国の都市部の若者は、チベット民族が迫害を受けているということを知らないという取材もあった。(もしかしたら気づきつつも目を背けているのかも)
この日もじゃんけんライブに出演してみることに。昨日はじゃんけんをすることなく出演が決まったが、今日はどんな雰囲気になるのだろうか。
昨日のように、雰囲気で合わせていくのか?と思っていたら、今度はソロパートでやるとのこと。
マジか!ハーモニカでソロというイメージがまったく湧いていなかったが、どうなるだろう??
本番までの間、近くのメインステージ演奏を見る。
昨日までの雨の影響と、大勢が踊ったりしてこね繰り返しているため地面は泥んこ田んぼのような状態。
僕は最低限の装備にするため、泥だらけを覚悟でサンダルのみだったが、それもほぼ意味ないような状態。
寧ろ、裸足の方が動きやすい!?ということに気付き、泥だらけなエリアは裸足で動くことに。周りを見てみると、しっかりと長靴を履いている人と裸足の人に分かれている。
慣れてくると結構、裸足…いいじゃん!と、その気持ちよさに気付く。
いよいよじゃんけんライブの本番。順番取りで僕がなぜか一番最後のトリを務める。3人のメンバーの演奏が終わり、いよいよ僕の番。
音量バランスチェックは一瞬で終わらせ、軽くソロ演奏を混ぜ込んで挨拶。
なんか思ったよりも集まってくれている。
日本縦断をイメージして何曲かをメドレーで吹き、締めは「翼をください」で。最初は緊張していたけど、やってみるとなんとかなるものだ。
・・・あれ?また知っている顔が。
なんと、野外塾(岐阜の子どもを野遊びさせる団体)で無人島キャンプで昔からお世話になっている、一気さんたちご一家が!!
お父さんはなぜかふんどし姿(違和感なし)
2年ほど前にもホニャラに訪れてくれたものの、その時は僕は旅の途中。残念ながら会うことは出来なかったので、とても久しぶりだ。
どうも、奥さん(初対面だが、HPなどで見てくれていたのだろう)がハーモニカを吹く僕の姿を見つけて、知らせてくれたとか。
これも、多分演奏していなかったら出会えなかっただろう。
ビックリ~~!
ドリンクをご馳走になったりしながら、次の演者さんを見つつ近況をお話した。