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夏の終わり旅2024(その4)

偶然にも出会ったおしょうのテントサイトへお邪魔する。お世話になっているという方にも挨拶し、すこし談笑。さすがおしょう、タープ付きテントで快適にフェスライフを送るための工夫には事欠かない。
おしょうはどこで寝るの?と思ったら、なんとタープのみで、その下に水平にセッティングされたイス。これで充分快適だよ!という。寒くないのかな?


一緒に夜ご飯を食べに行く。気になっていた、ミャンマー料理とパキスタン料理を扱うお店へ。残念ながらパキスタン料理は完売、ミャンマー料理の2種類の麺を二人でシェアしながら頂く。
おしょうはこれから、麓の温泉へ行くとのこと。会場にも一応、スキー場の入浴施設があるのだが、まあ間違いなく大混雑だろう。
僕は元々、最終日まで会場から出るつもりはなかったのだが、まあ雨も降っていることだし、初日から飛ばす必要もない。せっかくなので便乗して温泉に行くことにした。

シャトルバスで爺ヶ岳スキー場駐車場へ。こちらにもテントサイトがあり、静かに夜を過ごしたい人向けになっている。片道で20分ほどは掛かっただろうか、なかなか広範囲に会場が点在しているのを実感。
運転士さんとスタッフさんの会話が漏れ聞こえたが、朝から殆ど休憩なしでシャトル運転しているみたい。人手が足りていないのだろうか?そんな中でも笑顔で祭りの運営に尽力している姿に頭が下がる。せめて降りるときにありがとうと声をかけて降りる。
乗車しているマイクロバスタイプの他、路線バスタイプ、観光バスタイプが爺ヶ岳~鹿島槍のシャトルに投入されており、さらに鹿島槍~中綱(僕が来たシャトルバス乗り場)方面へはハイエースタイプが複数台。
その体制でも、どうしても待ち時間は最大で20~30分程は発生してしまう模様だ。来るときはまったくそんな実感なく来ていたので、なるほど、シャトルバスを使う時は時間と心に余裕を持っていかなければなと思う。


温泉の前に、おしょうのご希望で大町市街地にある、ブルワリーへ。まったく酒を呑めない僕がいるからこそだ。(当然僕がドライバー)
この大町市内は、男水と女水という二種類の質の違う湧水があり、それぞれ日本酒とビールの醸造に適しているのだそう。名前の由来は昔、その水質の分かれ目で男ばかりが生まれたり、女ばかりが生まれたりしていたからだとか。
ビールに関しての蘊蓄や、このブルワリーのオシャレさををおしょうが熱く熱弁するのを軽く聞き流しつつ、僕はリンゴジュースを頂く。
まさかの出会いから、現世界に降りることになったのもまた流れだ。

薬師の湯という、会場から最寄りとなる大町温泉郷の温泉施設へ。
なかなかな混雑。間違いなく、いのちの祭りがらみで来ているという風貌(僕も含めて)の人が多い。サウナでお話した方は、盛岡から来ているというアーティスト。全国各地に怖いほど精通しているおしょうが、あ!盛岡ならココですよね~!と、さっそく蘊蓄を披露。地元民でも知らない情報を逆に教えるという現象が発生。

さっぱりとして、会場へと戻る。行きとは逆に、爺ヶ岳スキー場からシャトルバスに乗るのだが、ちょうどバスが出発してしまう。
いつくるのかわからないバスを、テント下で待っていると、若者の数人がやってきた。待ちなれているのか?おもむろにお菓子を勧めてくれたり、松の葉タバコを勧めてくれたり…松の葉??
そもそも僕はタバコを吸わないので、一瞬辞退しようかと思ったが、漂ってくる香りは悪い感じがしない。体にも優しいタバコだということらしいので、興味が湧き、ちょっと吸ってみる。
うん、悪くない。
会場のどこかのテントでドネーションで配布しているらしい。ほうほう、そのうち一服してみるか?
ちなみにおしょうは、オレは綺麗な空気しか吸わないことにしている!と頑なに吸わなかった。
ちなみにその若者は大学生で、ヒッピー文化を研究している中で、この祭りのことを知ったらしい。探究するとなかなか奥深い世界なのだろうか。

先に寝るね!というおしょうと別れ、僕は少しだけ聞いてみたいものが。新しいお金の回り方を語ろうというトークライブ。
かなり終盤ではあったものの、このいのちの祭り2024で導入された、「ありがとうチケット」について、ちょうど語られるところだった。

ありがとうチケットとは?

心を動かされた出演者や頑張ってるスタッフに、感謝の表れとしてプレゼントできるチケットです。愛とハッピーの循環が起こり、祭りに関わる全ての人に愛が行き届くと想い描いています。
前売りチケット(参加協力費)と共にご購入頂ければと思います。
【使い方】
・額面1,000円のチケットとしてプレゼントできます。
・受け取った人は、さらに別の人へ贈ってもいいし、自分で額面1,000円のチケットとして場内のお店で使うこともできます。
・最終的に受け取った人は、会場内本部BARで1枚1,000円として精算してもいいし(差額250円分が祭りへの奉納となります)全部または一部を精算せずにいのちの祭りへの奉納として、記念に持ち帰ることもできます。

いのちの祭り公式HPより

運営の方が話していたが、現代社会の貨幣制度を少しでも切り離したいというところで、「ありがとう」という気持ちの循環を目指すシステムとして、今回導入したとか。
裏に自分の名前を書いて、誰かに渡す・・・ということで、場合によってはそのチケットが色んな人の手を伝っていって、自分に戻ってくるという可能性もある。
面白いシステムではあるものの、よくよく考えてみたら、一応1枚=1000円という紐づけがされている以上、まだ貨幣制度と切り離したとは言えないかな…
折角なら、その紐づけさえも切り離して、(1枚1000円とかでなく、入場者には全員に5枚づつ?渡される)誰かにありがとう!と思ったら渡す!そのチケットは、お店でも使えたりするけど、そのお店の気分?次第でどんな価値を提供してもらえるかは不明wそして手に入れた人は、他の人に渡したり、お店で使ってみたり…というぐらいになってみても面白いのかも。
そんなことをぼんやり考えていたりもした。


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