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台湾環島旅行記(その1)
コロナ騒ぎもようやく落ち着き、海外旅行も以前とほぼ同じように行けるようになってきた。しかし国内も沢山まだまだ行きたいところも増えたし…というより、宿を始めて行くより行きたいところが増えるペースがヤバい(;'∀')
それでも僕らはかなり旅している方だと思うが(笑)
そんな中、ホニャラノイエにも何度か遊びに来てくれている、GPSランナーのナオキさん。
彼は世界唯一、GPSの軌跡で絵や文字を描くプロのアーティストとして、日々活動をしている。
そんな彼が、とんでもないプロジェクトを打ち出した。
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「環島一周」
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彼の活動が注目されている台湾。そこを走って一周しGPSで軌跡を描くという壮大な挑戦だ。
一周1100km、それを24日間。ほぼ毎日、フルマラソンかそれ以上の距離を走るという。
彼の活動、また今回の挑戦についてなど詳しくはこちらを見てほしい。
http://gps-run.com/
そんなプロジェクトをぜひ応援しに行こう!と、本人には知らせず、こっそりと台湾に飛んで、驚かせてやろうと考えた。
毎日Facebookで現在地を更新&Googlemapで位置情報を共有してくれているおかげで、おおよその行動予想ができる。
因みに台湾へは、僕は2度目の訪問。今から6年ほど前、海外旅のデビューの地でもある。その時の最終日、九份の町はずれにある喫茶店に行ってみたら、お店の方といろいろお話しできてとても良い経験だったこともあり、ぜひ再訪してみたい。
こうして急遽、コロナ後初の台湾旅が急遽決まった。
【いざ台湾へ】
いよいよ台湾出発当日。
えみぽんのお兄さん一家が急遽、昼前から遊びにきてくれたこともあり、甥っ子、姪っ子達と遊ぶ一日。ギリギリまで晩御飯を仕込み、ウメ&リュウ。そしてえみぽんにもしっかり別れを告げて賑やかに出発だ。
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バスと名鉄特急を乗り継ぎ、久しぶりのセントレア・中部国際空港へ。
国際線の出発ロビーは、当然のごとく?みなさん大荷物を抱えている。
日曜の日本発深夜便は、やはり台湾へ帰国する人が多いのか?ほぼ日本人は見当たらない。
その中、異彩を放つ僕は、日帰り旅かというぐらいの小さいリュックとサブバッグという超軽装で出発手続きを済ます。
少しドキドキの保安検査。というのも、僕のパスポートはもう五年以上前で、当然ヒゲなどないツルツルの顔。伸ばし続けた髭で怪しまれないか?と思ったが、自動顔認証システムは全く問題なくあっさりと通過し、拍子抜けした。
まぁ、検査官から英語で話しかけられたので、いや、日本人です笑と返してあげた。
こんな日本人、やはりなかなかいないだろう。
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23時15分発の便までまだまだ余裕がある。
出発ロビーで聞きなれない言葉が飛び交う中、久しぶりの海外へ向かう緊張感に浸る。
いよいよ搭乗開始。特に座席を指定していなかった僕は、当然のように通路側席。
機内は台湾人が過半数を占めているか?ワイワイガヤガヤとなかなか騒がしい。
安定飛行体制になって、機内販売がスタート。さっさと寝たいのだが、買う人も結構多くなかなか進まない。もうそろそろひと段落かな?と思ったところで、今度はグッズやお土産品を売りに来る。
結局1時間ぐらい?が経ったところで消灯し、束の間の休息を取る。
しかし、まだ着陸1時間ほど前なのに「ごゆっくりお休みいただけましたでしょうか?」のアナウンスで叩き起こされる。
流石関西系エアライン、着陸前のダメ押しの機内販売までやるとはなかなか商売熱心だが、深夜便ではもう少し勘弁して欲しいところだ。
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寝不足の頭で桃園空港に到着。ATMで現金を手に入れて、入国審査、そしてヨウヨウカーへの入金など、一通りやることを済ませて、もう少し椅子で寝不足を補う。
桃園到着!と、SNSでアップしてやりたいところだが、GPSランナーへのサプライズ完成のため、もう少し我慢だ。
台北駅へのバスに乗るため、始発の第二ターミナルへシャトルトレインで念のための移動。まだ早い時間なのでMRTは運転していないこともあり、混雑していると乗れないこともあるらしいのだ。
バスに乗車。手元のUSBコンセントは何故か充電がうまくできないので、まぁモバイルバッテリーでいいか…と鞄を探るも、どうやら忘れてきたようだ。
荷物を最小限にしたはいいが、必要なものまで忘れるとは。
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明け方の高速道路をブッ飛ばす高速バス。
東南アジアのバスは荒いイメージがあったが、やはりここもクラクションを鳴らしながら競うように飛ばす。
途中、急に車線変更をするのでどうした?と思ったら、事故っているクルマを避けてのもので、ヒヤリと背筋か冷たくなった。
通常なら50分ほどの所要時間のはずだが、見事に早着し40分で到着。
メインルートであるMRTの直達車(快速)にも引けを取らない俊足だった。
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【九份へのハイキング】
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台北駅からは区間快車(快速のこと)に乗って瑞芳へ。ここは以前も訪れた九分への最寄駅。
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時間にまだまだ余裕があるので、ここからは歩いて九分へ向かってみる。
駅近くには、丁度良いことに朝市が開いていて活気に溢れている。その中でも特に賑わっていた揚げ餃子をつまむ。うん、美味い!
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色々目移りしてしまうが、とりあえず通過だ。
国道を避けて川沿いのローカルエリアを歩くと、自転車の学生にどんどん抜かされる。
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学校の近くに軽食屋さんがあったので、ちょっと休憩と充電をさせてもらうことに。スマホが無いと色々と差し支えるので、こまめに充電しながら行くことにする。
住宅街を抜けて国道へ。歩く人など誰もいない中、じわじわと登っていく。
目的地まで300メートルは登るらしいから、まだまだ序の口か?
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遊歩道の入り口に到着。
一旦降りたあと、ジワジワと続く登り路。
丁寧にも石段を作ってあるのだが、これが濡れていて滑りやすいため、気をつけないといけない。
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淡々と続く尾根沿いに続く登り坂。木陰だからまだ良いとはいえ、ここは南国台湾。程なく汗が噴き出してきて、濡れネズミのようにびしょ濡れになりながら登っていく。
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登り坂の途中、素掘りのトンネルを2本くぐる。これは鉄道のトンネルっぽい雰囲気もあるけど、こんな坂にあるのはおかしいな?
と思ったら、昔は人力トロッコが走っていたそう。こんなところによく通したな…
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歩いて登るのを選択したことを後悔し始めたそのとき、漸く頂上に到着。
基隆の街並みや海を見渡し、一息つく。
しかしここまで蜘蛛の巣に引っ掛かりまくったし、あまり人が来ない道だ。ここまで1人も見ていない。
ここからは一転して平坦になる。くねくねと山裾を曲がり、トロッコが走っていたらしい道の雰囲気だ。
そして素掘りのトンネルをくぐると、前回と変わらない、見覚えのある風景だ。
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目的のカフェが営業開始するまではまだ時間がある。
初めての台湾旅の時、偶然通りかかり入ったカフェの主人と仲良くなり、色々とお話しし、(と言ってもほぼ筆談だが)次台湾に来る時も是非来ようと思っていた。
その時に教えてもらった情報の一つが、今日登ってきた遊歩道だ。確かここを下っていくといいよ!と教えてもらったのだが、そこを敢えて登ることにした。
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謎の木像に見守られながら、公園の木陰にあるベンチでちょっと一眠り。
殆ど眠れていないところに灼熱の山登りで
疲れがピークに達している(とこの時は思った)
しかし、Googleマップ情報の開店時間から暫く過ぎても、お店が開く気配がない。観光シーズンでもない平日。やはり、マップの情報だけを頼りにするのは厳しいか。
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この後の予定もあるので断念し、近くのバス停から駅へ戻る。有名な九分の老街は遠くから眺めるだけにとどめた。