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雑記

 シトロン
 マンダリン
 ザボン

 この三つを交雑させることで、現在のよく名前を聞くカンキツ類が生まれたらしい。
 オレンジやレモンもそれに含まれている。
 シトロンは特にレモンの原種として有名だそう。
 その香りが重宝されたらしく、レモンが生まれる前は、その香りのために栽培されたとか。
 シトロンの香りに色がついていたなら、どんな色だろう。
 いつか読んだ詩では、レモンはトパアズいろの香気が立っていた。
 トパアズ。現在の書き方で表すとトパーズ。蜂蜜や琥珀のような、まったりとした粘性を持っているような透明のオレンジ色。
 レモンの香気がそんな色であれば、シトロンはもしかすると、もっと明るい黄色ではないだろうか。
 まだ交雑されていない、純粋なシトロンのイメージ。
 その香気にはきっと、アルコールに似た揮発性があり、周囲で火など付けようものなら、引火してしまうのではないかと考えたりする。
 もちろんそんなことが実際に起こるわけではないだろうが、頭の中で思い浮かぶシトロンは、純粋であるがゆえに危険な危うさを持った果物なのだ。

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