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イラストレーターがアップリケのメーカーになるまでのこと ⑧

こんにちは。

イラストレーターのトヨクラです。

前回はギフトショーから伊勢丹でのお取り扱いまででした。

ギフトショーは2月と9月、年2回開催されます。

年2回のペースで僕も展示会に参加していきます。

ギフトショーはもちろん、その他気鋭ブランドを集めた「EXTRA PREVIEW」や子供ブランドばかりが集まったplaytime tokyoにも最近は出展しています。

来場者はギフトショーに比べるとぐっと少ないですが、その分、仕入れの決済権限のある方が一人で訪れることが多く、感度の高いお店さんとも知り合える確率が高いです。
他にも「ててて見本市」や「インテリアライフスタイル」「ストッキスト」「PLUG IN」などいろいろな展示会があり、それぞれ特色があって面白いです。

ギフトショーは雑貨という大きな括りの展示会で、それ以外はもっと絞って特化したイメージです。

ただ、どちらもデザインフェスタのような一般向けの展示会ではないため、若いブランドゾーンなどでは、だいたい審査があり本気度がためされます。

また、むやみやたらに展示会に出せばいいというものでもなく、自分にあいそうな展示会を調べて、しっかり準備して出すことで出展費用はペイできますし、効果は得れるかと思います。


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一度、手芸用品ばかりの見本市、ホビーショーにも出展しましたが、一般の来場者もOKなため、見本市というより販売会という側面が強く、あまりいい結果は得れませんでした。
アップリケ単体ではなく、イラストを含めた全体の世界観が特徴ですので、手芸用品のアップリケ売り場に他のアップリケと一緒に並ぶと、埋もれてしまう気がしています。
それならいっそ、コーナー展開してくれるところや、世界観を大切にして売っていただけるお店に卸そうと思って活動してきました。

そう言ったこともあり、現在では手芸用品のお店や売り場で展開することは、ほとんどなく、文具屋さん、ジュエリーショップ、絵本屋さん、セレクト雑貨屋さんで並ぶことが多いです。

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次回、Re:VERSE PRODUCTSは5月30日〜6月1日まで東京ビッグサイトで開催されるインテリアライフスタイル展にNEXTエリアで出展します(終了しました)。

もし今後、展示会出してみようという方がいましたら、是非下見にきてください。

また、これを読んでくれている小売店さまがいらしたら、是非お越しいただければ嬉しいです。

基本的に業界関係者向けですが、下記リンクから招待状を印刷することで、当日名刺を出すことで入場できます。
こちら


現在、新商品を作っては年2回展示会に出すことで、既存の小売店さんとご挨拶できたり、新しい小売店さんとお取引が始まったりしていきます。

ただ、ものが売れにくい時代。バイヤーさんの目はとても厳しいものになっていると思います。


アップリケの製造も最初の1年は組み立ては僕自身でやっていましたが、今では年に10000枚以上は出荷するようになりましたので、途中から内職さんに組み立ててもらうことにしています。

内職センターにまずお見積もり出してもらうことにしたのですが、返事も遅く、なかなか話が進まないので、もうこれなら自分で募集をかけようと内職募集のサイトに丁寧に仕事をしていただけるかたなどと条件を書いて出しました。

住んでいるところがベッドタウンで専業主婦の方も多い地域柄なのか、すぐに反応があり、内職さんを2名採用することにしました。

簡単にお話をした上で、細かく作り方を説明し実際にいくつか作業してもらった後で契約書を交わしました。

今ではパッケージまで製造に関することは全てお願いしています。

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将来的には一緒にやって行くスタッフさんも雇えるようになるといいのですが、今は外注先さんと僕一人で、できるところまでやっていこうと思っています。

現在も自社のネットショップの発送作業は全て僕が梱包して送っております!


基本、クリエイターは製造をすべて自分でやってしまう癖というものがあると思います。
実際僕自身も自分で手を動かしたいし、手を動かすことで仕事をしている気になります。

ただ、それだとビジネスとして見たときには限界があり、製造に関しては外注できるものは外注して、空いた時間で頭でいろいろと考え、新しい商品作り、商品の売り方伝え方、宣伝など作業以外の時間に使うことが大事だと思います。

ここが雑貨作家とメーカーの違いでもあると思います。
小さな違いかもしれませんが、この線は僕自身結構大きいと思っています。


一人メーカーだと商品を出す際、決済などもらう必要がないので、アイデアから完成までの期間が短いのがメリットです。

初めての展示会、roomsでアップリケを見た男のバイヤーさんが、

「これがブローチだったら、取り外しできて僕もつけれるのに」

という言葉で展示会後ブローチ作りに挑み、1ヶ月で商品化できたのも、一人メーカーの強みです。

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ただ、他の違った意見がなかなか入ってこなく独りよがりの商品になってしまう恐れもあるため、その辺りは客観的に見る目を持ったり、周りの人に意見を聞きながら進めています。

売れるものを追い求めると自分の商品の良さを消すことにもつながったりもしますが、かといって好きなものばかり作っているとこだわりがあるけど、誰にも必要とされない商品になってしまします。

バランスを取るのが一人メーカーでやる上でとても大事な要素な気がしています。

また、経理や営業などデザインする以外の業務も多くあるので、それを面倒ではなく楽しめる人が向いてる気がします。


つづく。