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起業の決意(前編)

労働人口が年々減少していく日本。
その流れはもはや止まる事はなさそうに思えます。
そして、IT化、デジタル化、自動化、AIやギグワークビジネスの出現によって、今まさに、人が「働く」意味や価値、その捉え方が根底から問われ、揺さぶられているように思います。

「働く」事そのものが今、大きな変革期を迎えています。
「働く人」に対するアンケートを見ても、半数以上の人が仕事にやりがいや楽しみを見出せておらず、職場にエンゲージメントを持つ人はわずか5%程度というレポートもあります。皆さんは、今の仕事にやりがいや楽しさを感じていますか?周囲の仲間たちはどうでしょう?多くの人にとって、答えは残念ながら「NO」かもしれません。

こうした現実の中で、人が「働く」ことを支援する企業やサービスがどこまで本質的なサポートを提供できているのか、疑問を感じることが増えてきました。フィーを得ることが優先され、必ずしも真の意味での職業マッチングができていない場面もあるように思います。
また、企業内の環境に目を向けても、上司や組織が「働く人」に十分な価値を提供できているとは限らない。転職の真の理由の多くはキャリアアップなどではなく、人間関係に起因しており、私自身もそのような問題を身近で感じてきました。

社外から提供されるサービス、内部から提供されるサポート、どちらもどこか不完全で、利益や資本効率だけを優先し、真の課題解決には至っていないのではないか、そんな疑問が拭えません。現状がおかしい、変えるべきだと思うなら、評論に留まるのではなく、問題の中に飛び込み、自ら汗をかき、出来ることをやっていくべきだ、と考えるようになりました。

これまでの自分のキャリアを振り返れば、決して楽なことばかりではありませんでしたが、「働く」ことを楽しみ、そこに意味や価値を見出すことができました。そして微力ながら周囲の仲間にもその価値を伝えることができたのではないかと思っています。その経験を活かし、少しでも多くの人が「働く」を楽しみ、意味や価値を見いだせる、社会の実現に貢献したい──そんな気持ちが今も泉のように湧いてくるのを感じています。

人が「働く」を楽しくする、「働く」ことの意味と価値を増やす、このような社会に対する課題感と使命感を胸に、事業に挑戦したい。そんな起業の決意のお話でした。