自炊者になるための26週 三浦哲哉
三浦氏は「本書は自炊の入門書です」と冒頭に記しているし、タイトルにもあるように「料理がしたくなる本」として書かれた。が、しかし、レシピ以外の記述がものすごいのである。例えば下記の文
自分は表現するすべての事柄にあてはまるなぁと感動してしまった。目に見えない「におい」をえがきたいのである(多分、自分が嗅覚をメインに生きているからだと思う)それから下記の文なんて、私にとってはそのまんま短歌の作り方として納得してしまった一文。
極めつけは下記の文
これなんて、料理本の域を超えて文学として成り立っている気がする。あぁ、記憶のざわめきを「ことば」にしたいものだよと切に思ってしまった。
こっそりの追記
私は、三浦氏の「食べたくなる本」にかなり感銘をうけたので大層ひいき目が入った記事なのをご了承ください。
こっそり言うと、料理本としてはなかなか再現性が厳しいなぁと思う部分が多々ある。これは経済感覚の違いもあるような気がする。味に関しては、私はカツ代派である。ここだけの話。