仕事はファミコンカセット
皆さま、日々労働に勤しんでおりますでしょうか?私は先日転職したのですが、今回は「仕事はファミコンカセット」というテーマで書いてみようと思います。
私の子供の頃、任天堂から「ファミリーコンピューター(ファミコン)」というハードが出て、大流行となりました。「スーパーマリオ」とか「ドラゴンクエスト」などが大人気のゲームでした。ファミコンは本体のみでは遊ぶことができず、必ずゲームデータが入ったファミコンカセットと組み合わせて遊ぶ必要がありました。
その当時、ファミコンカセットはなかなか高価で、確か5,000円ぐらいから高いものだと8,000円ぐらいしたと記憶しています。小学生がお小遣いで頻繁に買える価格帯ではありません。自分でファミコンカセットを買う時はそれなりの覚悟を持って買う必要がありました。当時スーパーマリオやドラクエのような良質ゲームばかりではなく、中には内容がつまらない、ゴミみたいなゲームも多数ありました。
そのようなゲームは「グソゲー」と呼ばれます。一旦、クソゲーを買ってしまうと、次のゲームを買うまでそのクソゲーを遊び続けなければいけません。長い時には数ヶ月、そのクソゲーと付き合うことになります。そのため、ゲーム選びは慎重にする必要がありました。しかし、慎重にカセットを選んだつもりでも、たまにクソゲーを引き当ててしまうことがありました。そうなると、中身がクソでも、そのクソゲーと数ヶ月の間向き合うことを余儀なくされてしまうのでした。
最近、仕事の上でも「配属ガチャ」という言葉を耳にします。新卒で入った場合でも配属部署は自分で選ぶことができず、運次第ということなのでしょう。会社組織で仕事をしていると、自分の望まない仕事をせざるを得ない場合があります。また、転職をして選んだ職場が、自分の想像とは違っている場合があります。仕事内容がクソな場合も多々あり、自分の努力ではどうにもならない状況になってしまうこともあります。そうなると、そのクソな業務と長時間向き合うことを余儀なくされてしまいます。仕事の場合は、年単位、あるいは長い時は10年単位でその業務と向き合うことになるのです。
仕事とゲームは似ています。仕事の内容が面白ければ、時間を忘れて、のめり込んで楽しむことができるでしょう。一方、仕事の内容がクソである場合は、それはまるでクソゲーを毎日8時間プレイするのと同じ状態になります。仕事の場合は、お金を貰えるかもしれませんが、自分の人生の大半をクソゲーに捧げることになります。
会社の上司や同僚は「クソゲーの中にやりがいを見出せ!」というかもしれません。しかし、クソはクソです。「星をみる人」「マインドシーカー」「ジーキル博士の彷魔が刻」「たけしの挑戦状」「コンボイの謎」のようなクソゲーを毎日8時間、10年間以上もプレイするのは罰ゲーム以外の何物でもありません。
「仕事がつまらない」といって、飲み屋で愚痴を言っていても始まりません。それは「クソゲーはクソ」と言っているのと変わらないからです。楽しくゲームで遊ぶためには、クソゲーのカセットを抜き、新しいゲームでプレイするしかないのです。新しく5,000〜8,000円を出してカセットを買うのは勇気が要ります。でも、新しいカセットをどうにかして手に入れない限りは、クソゲーで遊び続けなければいけません。
仕事はファミコンカセットのようなものです。長いキャリアの中ではクソゲーに当たってしまうこともあると思います。でも、そこで新しいカセットを手に入れることを諦めてはいけないのです。異動願い、転職、起業など、やり方は色々あるかもしれませんが、楽しくゲームで遊ぶためには、新しいことに挑戦し続ける勇気が必要です。もし、仕事がつまらなくて悩んでいる方がいたら、クソゲーを捨てて、新しいゲームを始めることをお勧めします。