映画感想文「ゴジラ-1.0」─なぜゴジラは日本ばかり襲うの?
今回、amazonプライムで「ゴジラ-1.0」を観ました。
ゴジラシリーズで観たことがあるのは「シン・ゴジラ」だけで、その他の過去作品は観たことがありません。
今回も圧倒的なパワーで街をメチャクチャに破壊しまくるゴジラに終始圧倒されまくりだったのですが、僕の脳裏にふと疑問が浮かびました。
それは、なぜゴジラは日本ばかり襲うのだろう?という疑問です。
なぜゴジラは日本ばかり襲うの?
海に面している国は他にもたくさんあるはずなのに、どうしてゴジラは日本にだけやってくるんでしょう?
シン・ゴジラでは姿を変えながら何度も東京に上陸しましたし、本作でもまるで狙い撃ちしているかのように東京へやってきました。
そう、ゴジラは決まって東京湾から日本に上陸するんです。
もし彼(彼女?)が「核実験でこんな体にしやがって!」と憤慨しているなら、アメリカに上陸して大暴れすればいいはずです。
にもかかわらず日本ばかりやってくるのは、日本人に何か恨みでもあるのしょうか?
それとも、日本の原発を利用して、エネルギーチャージでもしようという魂胆なのでしょうか?
ゴジラは台風の化身?
もしかするとゴジラは「台風の化身」みたいな存在なのかもしれません。
ゴジラに何か目的があるわけではなくて、とりあえず台風みたいに気まぐれにやってきて、時間の経過とともに過ぎ去っていく。そんな存在です。
だから、当の本人には、人間を痛めつけてやろうとか街を破壊してやろうなどという意識はまったくありません。なぜなら、ただそこを「通過している」だけだからです。
にもかかわらず、人間が「〇〇作戦」などと名前をつけて、戦車やら戦闘機やら駆逐艦やらで攻撃するものだから、ゴジラから「怒りのレーザービーム」をくらっちゃうわけです。
ゴジラはただ「通過している」だけなので、抗うことなくそっとしておくのが一番。ゴジラが上陸しそうになったら「ゴジラ警報」でも出して、該当地域の住民に避難を呼びかければいい話です。
そうすれば、街は被害を受けるかもしれませんが、多くの死者やケガ人を出すことだけは避けられます。
台風などの自然災害も、同じように対策しているはずです。
神殺しの罪
そんな自然災害の化身のような存在のゴジラは、昔から「呉爾羅(ごじら)様」と呼ばれ、神格化されていたようです。
ゴジラの英語表記「GODZILLA」にも、GOD(神)が含まれていますね。
ですが、本作品で人間たちは「ワダツミ作戦」と呼ばれる方法で、神であるゴジラを殺してしまいました。
「エヴァンゲリオン」や「もののけ姫」でも神殺しが描かれていますが、神殺しに手を染めた人間は、ろくな終わり方をしていないような気がします。
そういえば、「ワダツミ作戦」の成功により死んだと思われたゴジラですが、実はまだ完全には死んでいなかったようですね。海中で細胞分裂を起こしていたので、おそらく復活するのでしょう。
また、ゴジラの攻撃をまともに受けながら奇跡的に生きていた典子の首筋にあった「黒いアザ」も気になります。
次は「神殺し」をした人間たちが、その罪滅ぼしをすることになるのでしょうか?