Vol.167 『たりない2人の教育論』
先日、この本が届きました。樋口先生の本も若松先生の本も出版されるたびに必ず読んでいます。
今回のこの本も、前に読んだ
『これからの「学び」の話をしよう』に似たような読みができました。『これからの「学び」の話をしよう』では3人の先生方の間に自分を置いて読む感じがありました。
僕はこのことについてどう思うかな?
いや、こういう考え方もできるけど自分は…
といった感じです。ただ、今回の『たりない2人の教育論』では、樋口先生と若松先生の話を聴いている感覚でした。
樋口先生が大切にされていることってこういうことなんだな
若松先生の「仕事」に対する考えって初めて聴いたかもしれない
と、読みながら『学校組織の中でトラが吠える』
で書かれている内容とつながったり、若松先生の
この本の内容とつながったりしました。若松先生は結局大人に対しても子どもに対しても、同じようにかかわる方なんだろうなと思いました。
こうやって読みながら他の本の内容とつながるのはきっとこれまでお二人の本をたくさん読んできたからだと思います。
あと、おもしろかったのが、
きっと若松先生はこの図を選ぶだろうな
樋口先生はきっとこの言葉について問いかけるだろうな
とか予想しながら読んでいる自分がいたことです。お二人の対話を楽しんでいる自分がいました。
今回の本は「聴いている」という感覚だと書きましたが、この感覚すごくめずらしいです。今まで本を読んでいるときの感覚って「取り出していく」とか「流れに身を任せる」ような感覚で読んでいたんです。「聴いている」って感覚ではなかったです。
「聴いている」感覚だったからこそ、次のページをめくるのが楽しみになっていたんです。早く知りたい!というような感じでした。これに対してどんなことを話されるのかなと。
この「知りたい!」「気になる!」という読みの感覚ってなかなかないなぁと思っています。それが最後のページを読み終えるまで続く感じもありましたし。
僕はこの本を読んでいる最中よりも、読み終わった時にいろいろと考えることがありました。
自分はなにを大切にしているのかな
いまの自分は「思考停止」になっていないかな
「問い」って、いまの自分の捉えよりももっと複雑なんだろうな
とか、あれこれ考えることができましたし、そうしたことが読んだ後に生まれてきていました。
本の中に、僕に問いかけるようなところがあったわけではありませんが、自然と読み終わった後に「僕は?」と考えている感じなんです。この「聴いている」感覚の読みができたことがおもしろかったです。
また読んだ方と一緒にお話ししたいです。
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