Vol.46 学習科学②&関西学院初等部
昨日は「学習科学ガイドブック」の2回目の読書会でした。
毎回、読書会を通してやっと消化できている感じがあります。今の自分にとっては学習科学には興味はありますが、まだ経験や実践と繋げて考えるところまで辿り着けていないんだと思います。だからとても難しいなと感じています。
昨日、「構成主義」という話題からあれこれ考えはじめました。
学びを「学習者が環境と関わりながら主体的に知識を構成していくこと」
構成主義の考えはこれまでずっと考え続けている「子ども主体」とつながりがあります。なのでこれまで、いろいろなところで構成主義という考え方と出会ってきました。
「“学習者が”環境と関わりながら」という意識をもつこと、
学びとは“その子が”つくりあげていくものだと捉えること、
このような「構成主義」・「子ども主体」という考えのもと「対話的な学び」を考えていく必要があると思っています。
もちろん、この
「“学習者が”環境と関わりながら」という意識をもつこと、
学びとは“その子が”つくりあげていくものだと捉えること、
という意識は、学習者である子どもたち自身も意識することが大切だと思っています。
「僕が/私が構成していく」という意識があり、今から何を構成していくのかという意識をもち、今、構成しつつあるものと、まだはっきりしていないことを知ろうとする。
このような意識が学習者一人ひとりにあることで「子ども主体」が成り立ち、対話的な学びの充実に繋がっていくのだと思っています。
「僕が/私が構成していく」という意識 をもつためには、どのようなメンタルモデルが頭の中につくられるのかを考えていく必要があります。
メンタルモデルとは,人があるものごとに対して「●●とはこういうものだろう」と思っているイメージのことをさします。
5年生の社会科では、小単元に入る前に大きく捉える時間があります。たとえば「自然災害を防ぐ」「わたしたちの生活と森林」「環境を守るわたしたち」という3つの単元に入る前に「わたしたちの生活と環境」という3つの単元を大きく捉える時間があります。
この時間に、わたしたちの生活を見つめ、環境とかかわりがあるなと感じるところはどこかを探り、具体的な場面や状況を想像します。「エコへの取り組み」「大雪や地震などへの対策」など、様々なことを想起します。
そうした活動や資料を読み込むことを通して、一人ひとりの中にメンタルモデルがつくられていき、「まだあまりわかっていないこともあったな」「もっとこのあたりを深く追究していきたいな」と感じ、追究へと向かうことができる。このような過程を通して「僕が/私が構成していく」という意識が生まれていくと思っています。
まだまだ「外化」と「学習共同体」とのつながりも明確にしていきたいなと思ったのですが、この2つはもう少し自分の中で目の前の子どもたちを通して考えてみます。
昨日行った関西学院初等部の公開授業でもずっと「構成主義」の考えが強く頭の片隅にひっついている状態で授業をみていました。ですが、最初の宗實先生の基調提案にもあった「子ども理解と子どもの「見取り」」の話を聞いたこと、そして事後研で一人ひとりの子どもに焦点を当てて話し合うという基盤があったこと、これらによってより「子ども主体」を一日中考えることができました。とても充実した一日でした。
「見取り」とは、
・積極的に、意識的に、継続的に、子どもに関わること
・子どもの内面をありのまま、まるごととらえようとすること
・子どもの世界に近づこうとすること
事後研ではたくさんお話しする機会をいただけたこと、とても感謝しています。あらためて「子どもの内面をありのまま、まるごととらえようとすること」の大切さを身をもって実感することができました。また行きたいです。