漢文の海で釣りをして【第8回】空は富士山よりも高い
「高山に登らざれば、天の高きを知らざるなり」
≪訳≫高い山に登らなければ、天の本当の高さはわからない
≪出典≫『荀子』勧学篇
『荀子』です。
タケノコ(筍)ではありません。
文章自体は難しくないです。
もうこれ以上にないくらいの直訳ですね。
空が高いことは平地にいてもわかります。
しかし、空の高さをより強く実感できるのは高い山に登って、そこから見上げてみたとき。
空との距離は平地にいたときよりも近くなっているのにも関わらず、です。
息を切らせて足を引きずりながら登って見上げた空の高さ。
近づいてみて改めてその偉大さがわかるということです。
親であったり、先生であったり、先輩であったり…
何も知らない若いときなどはわからなかった彼らのスゴさ。
歳と経験を重ねることでようやくわかるようになってくるのです。
そして、その気づきをもたらしてくれるものこそが自らの成長ということですな。