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竹美映画評

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アデイonlineからnoteに移行して、自分で書いてみた映画評です。
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記事一覧

竹美映画評103 80年代青春ホラーにMAGAが見える 『ロストボーイ』("The Lost Boys"…

しばらく1本の映画について書ける体力が無かったが、久々にヒットだったのが『ロストボーイ』…

映画メモ(2024年9月2週目)

今日本では『ジガルタンダ・ダブルX』が公開され、新たなインド映画のヒット作になろうかとい…

竹美映画評102 『デリヴァランス 悪霊の家』、2024年、アメリカ(Netflix)

悪魔祓い映画は多くの場合決まったテンプレートを持っている。 ①幸せな核家族に悪魔が侵入し…

ホラー映画メモ(2024年8月末~9月初)

最近観た映画について書いてみます。 ①Poochandi(タミルホラー)Netflix ②Influencer(米…

ホラー映画から見る現代社会⑤ アメリカは変わらない。偽アポカリプス映画『シビル・…

トランプ前大統領に対する銃撃事件は、私の思想転向、いやパヨク訂正活動において一つの記念碑…

映画から眺めるインド社会⑥ インフォーマルセクターの夢、任侠映画

最近、住んでるアパートで住人の男に因縁をつけられた。 手には金の指輪や金の時計がギラギラ…

竹美映画評101 同性愛を治しましょう! 『ある少年の告白』(2018年、アメリカ・オーストラリア)

同性愛は治るのか?私の体験と直感は「治りません」という結論が出したが、他方に「治って欲しい」という祈りがあり、その受け皿となるものがある…今回の映画は考えれば考える程大変アメリカ的な現象である同性愛矯正施設についてのお話。 あらすじ 2000年代アメリカ。敬虔なクリスチャンで裕福な家に育った少年ジャレッド(ルーカス・ヘッジズ)は18歳、大学生のときに、同性愛矯正施設に入れられてしまう。施設の指導者サイクス(ジョエル・エドガートン/監督も兼ねる)は集められてきた若者達に色々

竹美映画評100 (Yeah!) 堕落・懺悔・贖罪の国 『The exorcism』(2024年、アメリカ…

実に3か月ぶり位に映画館に行くことができた。ラッセル・熊ロウ主演の悪魔憑き映画だなんて絶…

竹美映画評97 サブコンテクストも美味。インドホラーの新しい傑作 ”Bramayugam”(…

そのうちマジで『ホラー映画で巡るインドの旅』という本を書きたいという企画を持っている。需…

竹美映画評96 韓国女幽霊映画と『エクソシスト』のマリアージュ 『너 또한 별이 되…

(ま、写真は月なんですけども…) 前回紹介した韓国映像資料院の2009年の季刊誌から見つけた…

竹美映画評95 有害な男性性をデトックスするプラバース 『Salaar: Part 1 – Ceasef…

南インドアクション映画に結構前から飽きていたのだが、二か月も映画館に行けなくて寂しかった…

竹美映画評94 北朝鮮の「RRR」 『猛獣の狩人(맹수 사냥군)』(2001年、北朝鮮)

土曜日早朝(朝五時半ゴゴゴゴ)から研修を受けたり、土日にも少しだけ仕事を入れたりしたせい…

竹美映画評93 そっとしておいてくれる妖怪譚 『すみっコぐらし 青い月夜のまほうの…

最近、『すみっコぐらし』の最新映画が上映中で、内容はブラック企業を描いたホラー的な作品と…

竹美映画評92 戦争に取り囲まれた平和 『少年期』(1951年、日本)

久しぶりの日本映画、木下恵介の作品『少年期』を観た。 あらすじ 昭和19年、東京に住む少年、一郎(石浜朗)の一家は諏訪に疎開することになったが、東京の学校を離れたくない一郎は一人東京に残る。寂しさを抱えながら、空襲警報のたびに諏訪に行く一郎。やがて出征した教師(三國連太郎!どハンサム)の訃報を受け、一郎も一家のいる諏訪の学校に転校。「疎開者」「弱い」「父親(笠智衆)は戦争反対者か」等等の苦い体験をするが、いつも母(田村秋子)が傍にいて励ましてくれた。 ぐるり戦争に取り囲