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『あけましておめでトンぺー公園でネタ&トークライブ』



2021年1月6日。



この日は同じ事務所の芸人「トンぺー」が行うライブ

『あけましておめでトンぺー公園でネタ&トークライブ』

が蚕糸の森公園(さんしのもりこうえん)で行われた。


数日前に直接本人から出てくれとの連絡があり受けた。

トンぺーはピン芸人でずっとフリーとして活動していたが
同じ事務所のマッハスピード豪速球からの誘いを機にライジングアップに所属した。


持ち前の明るさと後先を考えない行動力で住宅展示場や格闘技の大会での司会、
公園や富士の樹海での単独ライブにドラマ出演と、
決して正攻法とは言えない独自のやり方で仕事を取ってくる狂人である。

興味のある人は事務所のYouTubeチャンネルがあるのでそこから見て欲しい。
そしてこれをきっかけにチャンネル登録をしてくれたらうれしい。



ライジングアップ公式チャンネル(主にネタやライブ映像など)
https://www.youtube.com/channel/UC_FBOzBuBnWs8ZFnCOzyHJg/videos


どアップ!〜8時だヨ!オレたちめちゃ2ごきげんチャンネル!〜(企画映像)https://www.youtube.com/channel/UCaIqVRjzTKY3kP1lG05uw6Q




そんなトンぺーが主宰するライブなので普通では無いと分かってはいたが
本当に普通じゃなかった。

文字通り「公園で」ライブをやるのだ。

舞台など無い。この一月の寒空の中、外でライブをやるのである。


トンぺーは以前『トンぺーの家ライブ』と言って、
その名の通り5畳半の自宅に芸人と客を呼びトークライブを定期的に行っていた。

「引っ越しするからその前に〜」とかでは無い。
単純に「やりたいから」という理由である。

「隣人は平気なのか」との問いに
「隣と上の人にはちゃんと言ってます!仲良いんすよ!」と答えていた。
昨今東京で隣人と仲良くなれるのか。

ライブ後「出た記念にサイン書いてください!壁に!!」と
賃貸アパートの壁に油性マジックでサインを書かせていた。
「大丈夫なのか」と問うと
「大家と仲良いので大丈夫です!」と言っていた。
勝手に仲良いと言ってるだけでは無いかと思うが、トンぺーのことだから本当なのだろう。
そんな人間である。


つまりこの『公園ライブ』は『トンぺーの家ライブ』のB面なのである。
両A面と言っても良いかもしれない。
コロナの影響で家でのライブが出来なくなった末考えた苦肉の策、
それが『公園ライブ』である。



当日会場となる公園に行くと、本当にただの公園だった。

初めて行く蚕糸の森公園(僕はこの漢字さえ何と読むのか分からず後でググった)は青梅街道沿いにあり、
公園の向かいはすぐに国道である。
当たり前にライブ中は人々の生活音や救急車の通る音が聞こえる。
ライブ前から不安が過る。


僕は会場を間違え少し入り時間に遅れると、既に演者は集まっていた。

トンペーが今回呼んだのは同じ事務所のオーディションライブを受けてる最中の後輩ばかりであった。

あいぼりぃず、ワンモアタイム、あの夏の思い出、ランフィッシュ。

僕でさえ「誰?」となるので、読んでいる人は更に困惑すると思う。


「みなさーん!本日はありがとうございます!これからライブの説明をしますね!」とトンペー。


「お客さんはこのベンチに座って頂き、僕らはこの花壇の上でネタとトークをやります!舞台はここ、花壇のフチです!!」

「マジかよ」

「注意事項としては、絶対に花壇に入らないでください!花を潰しちゃいけません!!」

「嘘だろ」

「ここの整備会社の人に許可はもらってます!ちゃんとお互いTwitterをフォローしてるので問題ありません!!」

「何それ」

「あ!ちなみになんですけど、今回かまいたちさんにも出演をお願いしましたが断られました!!次回に期待しましょう!!!」

「やば」




そうしてライブは始まった。




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本当に花壇のフチでネタやトークをする面々と、それを暖かく見守るトンぺー。
そしてそれを見届ける優しいお客さん。
このアングラライブに来れたらほとんどのライブには行けると思う。



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「トンペー、ネタ中の写真はやめな」




お客さんの中には見やすいようにとライトを持って来てくださる人もいて、
とても愛されているなと感じた。

ライブ後は皆んなで記念撮影。
密を気にして芸人は離れて立つ。

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お客さんも楽しそうでちょっと狂気を感じる。

出てて何だが、全員おかしい。







「来てくれてありがとう。凄いライブだったね。楽しめたかい」

「完全に足が死にました」

「トンペーに言って」




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タケイ ユウスケ
夢の一つに自分の書く文章でお金を稼げたら、 自分の書く文章がお金になったらというのがあります。

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