食わず嫌い“渋沢栄一”に触れた結果、後悔した話
皆さんには“食わず嫌いなもの”ってありますか?
日頃から「挑戦してみたらいいじゃない!」という言葉が頻繁に出る私にも、食わず嫌いがいくつかあります。
そのうちの一つは、渋沢栄一。
経営者の中にも中小企業診断士の中にも「渋沢栄一が好き」という人、多いですよね。
ただ、私はこれまで渋沢栄一に向き合うことを避けてきました。
なぜかというと……。
今回は、私が渋沢栄一について“食わず嫌い”状態だった理由に始まり、今年ふとしたことから渋沢栄一に触れてみたら後悔したという話を書いてみます。
◆ 食わず嫌いの原点
私が渋沢栄一を意識したのは、部門長になるような大先輩たちを通じてでした。
入社から間もない私のことをいつも気にかけてくださり、食事にも頻繁に誘っていただきました(大感謝です)。
そんな大先輩たち。お酒が入ってくると、なぜだか渋沢栄一の話になるのです。
「渋沢栄一はこう言った」
「渋沢栄一の教訓を俺たちは現場にこう生かせるんじゃないか」
その話を延々と聞いた結果、「渋沢栄一って説教臭くない?」と感じてしまったのです。
なぜそういう考えに至ったのか、さっぱり記憶にありません。
延々と似たような話を聞いていたからかもしれないし(酒量が増えるとこういう傾向になりますよね……)、疲れが溜まっていて正しい判断ができていなかったからかもしれません。
◆きっかけは点と点の繋がり
「渋沢栄一? 説教臭いよね」
こんな“THE 食わず嫌い”状態になってからン十年後の今年2021年。
食わず嫌いを解消するきっかけがありました。
それは、大河ドラマ“青天を衝け”。
物語の中に、論語や孔子の話がちょいちょい出てきたことで、“あること”を思い出したのです。
● 授業に出てきた白文の論語
高田哲太郎先生(通称テッタ)の教える漢文の授業はすべて、論語が題材でした。
論語の白文がプリントで配られて、角川の新字源を片手にレ点・一二点を付けて訳すのです。
あの頃の私は、漢文を未来を切り開くための道具(試験対策)にしか思っていませんでした。
実際、テッタも「試験に出てくる漢文は“自己の相対化が大切だ”っていうのがテーマなのだから、それに即した選択肢を選べば正解するんだ」って言ってましたし。
まぁ、こんなイマイチな生徒だったこともあり、宿題で訳してくるだなんて本当に無理で、授業に出ているだけでした。
でも、訳した内容の解釈をするところは授業の中でも好きで。
その解釈を聞いていると、なんとなく
「大人になるとはそういうものなのかなぁ」
「そんな素敵な大人になれるのかなぁ」
なんていう、未来の自分の“あるべき姿”をぼんやりと見せて貰えたように感じていました。
そんな在りし日のテッタと漢文の授業と、大河ドラマを通じて触れた“食わず嫌い”渋沢栄一。
ふと、点と点が繋がった気がしたのです。
「読んでみるか」
なんだか自然と、渋沢栄一の本を読んでみたくなりました。
あれだけ食わず嫌いだったのに。
◆ まずは読み終えることが目標
渋沢栄一と言えば“論語と算盤”。
実際、私が読んだのも“論語と算盤”なのですが、数ある“論語と算盤”の中でもこちらの版を選びました。
選んだポイントは、気軽に読める点。
1つの章のなかにいくつかの話が入っているのですが、その話ひとつひとつが2ページ半くらいで完結するので、隙間時間を使いながら読み進められます。
それに、なんといっても“現代語訳”版ですから。
隙間時間を有効活用しながら1週間くらいで読めてしまいました。
その結果……
◆ 後悔しかない
読むところ読むところ「本当にその通り!」な内容ばかり。
頷きすぎて首を痛めるかと思いました(汗)
そのくらい納得感の高い内容だったのです。
例えば……
とか。
納得感の高い内容はこれ以外にもたくさんあるのですが、すべて書いていくと本のコピーになってしまいそうなので、ひとつだけで。
日々の活動に活かせそうな内容ばかりなのに、どうして私は渋沢栄一を避けて来たんだろう……もっと早く読んでおけばよかった……自分に変なフィルターをかけて、成長の可能性を摘んじゃダメだ……。
渋沢栄一(特に論語と算盤)オススメです!
良かったらぜひ読んでみてください!
次は、原書を読んだり、原書を読んだ解釈をみんなで意見交換したりしてみたいかも……。
◆ ということで今年ラストです
私を含め10名で執筆している“企業内診断士の輪を広げる「楽しい」ブログ”、今回が年内最後の投稿です。本年も読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m
興味深い記事はありましたか?
役に立てた記事はありましたか?
どの記事も、書き手である中小企業診断士が、自分の身近にあったことについて「これってどうだったんだろう?」と自問自答した結果を赤裸々に描いたものばかり。
読んでいただいている皆さんにとって何らかのヒントになったのなら嬉しいです。
本ブログは、2021年から大学院生になった廣瀬さんによる配信から2022年が始まります。
皆さんにとって2022年がより良い年になりますように……(^人^)
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