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初めて職場にお土産を持って行った話。【後編】

 前回はコチラ

【あらすじ】
 職場でよくお土産を貰うので、帰省したついでに自分もお土産を買って帰ろうと決めました。
 しかし通勤の際に意外とお土産が邪魔でイライラ。
 ムカつきながらも、なんとか職場に辿り着きました。


 まさかお土産を買って行っただけの記事で、あらすじが必要になるとは思っていませんでした。
 こんなに書く事があるとは……。最初は1記事で終える予定でしたよ。

 もう引っ張ることもないので、早速本題へ。

 職場の建物に入り、着替えるため女子更衣室へ向かいます。
 この時は、
 もう二度とお土産なんか買ってこない……!
 とムカムカしていました。
 休み明けとしては最悪の気分ですね。

 更衣室の自分のロッカーに着くと、そこに上司のAさんが来ました。
 現場では1番偉い上司です。

 職場全体に向けてのお土産なら上司に言っておいた方が良いだろうと考えていたので、運が良かったです。

 私がAさんに
「あのぅ〜、これお土産なんですけれど〜」
 と平身低頭に言うと、Aさんはそれはそれは嬉しそうな声で
「あらぁ〜、わざわざご丁寧に〜♪」
 と喜んでくれました。
(確かこんな感じの事をおっしゃっていた気がする。なにしろもう大分前の話なので、うろ覚えです)

 部下のお土産1つでよくそこまで完璧な笑顔が出せるもんだと、捻くれた考えが浮かびました。
 中編で書いた通勤でもう疲れきってますね。

 そこからAさんが私のお土産を預かってくれる事になりました。
 いつものお土産置き場へ持っていってくれたのです。

 仕事が始まり、休憩時間の中で各々が私のお土産を取っていきます。
 いつもは1人で黙々と仕事をし、休憩時間は決まった人と話すだけです。
 しかし、この日は違いました。

 普段全く話さない人が近づいてきては、こう言ってくるのです。

「竹春さん、お土産ありがとうね」
「お土産、頂きました」
「私ラングドシャ大好きやね〜ん、ありがとな」

 わざわざお礼を言ってくださったり、お土産から話を広げてくださったりしました。

 こんな事あるんだな、お土産を買ってきただけで。

 私は妙に感動……? していました。
 お土産の力、恐るべし。

 30個入りラングドシャを1つ買ってくるだけで、こんなにも良い思いをするとは。
 それなら安いもんです。
『満更でもない』とは、まさにこの事でしょう。
 ……ちょっとチョロいですね。

 持ってくる際は、もう二度と買ってこないとプンスカ怒っていました。
 ですが、これならまたお土産を持っていっても良いかな、なんて思っています。

 ……やっぱりチョロいか? 私。
 でも、チョロい方が良いですよね。
 嬉しかったから、また買ってくる。
 変に穿って捻くれるよりも、単純な喜びのサイクルを続けた方が良いですよね♪

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