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シェアローカル-これからの観光ビジネスと地域資源の価値-


現在、オーナーを務めている体験型実店舗(デザインギャラリ−)KURA COCOLONOは山梨県北杜市にあります。


山梨県北杜市に空き家と空き蔵があり、その利活用に参加して欲しいというお話をいただいたのが約1年半前。

僕はいつも事前調査よりも先に行動するタイプで、まずは現地に行ってみることにしました。

そこにあったのは超過疎地。そして人の手が入った自然と風景でした。


正直、はじめはこんなところに人(お客様)を呼ぶにはかなりのマーケティングとブランディングは必要だと考えました。そして地域の協力も不可欠でした。

お声かけをくださった方々とこれからどうするかという話し合いをする前に、やはりコンテンツがなければこの事業は必ず失敗すると考え、僕が持っていた世界的にも評価をいただいた移動可能な陶芸窯というコンテンツをメインに据え「体験型」の店舗を作ることにしました。


さらに店舗の商品としては移動可能な陶芸窯でも協力をしてくださっている信楽焼の文五郎窯の作家 奥田章氏の一点物陶器作品などをまずはメインに置きました。


ちなみに「奥田章」と検索していただくと分かりますが、ほとんどのオンラインショップで売り切れ続出の超人気作家さんで、購入に半年待ちは当たり前の陶芸作家さんです。

例えばのリンクを貼っておきます。


さらに、この場所の周辺を調査すると、なんと世界にも通用するような地域コンテンツがもうすでに存在していました。

例えば日本酒の七賢。

さらに先月にプロフェッショナル仕事の流儀でも特集されていたシェフ三枝俊介氏のお店。

サントリーの白州醸造所は車ですぐです。


その他にも人気のお蕎麦屋さんや美味しい韓国料理などもあり、一番驚いたのが星野リゾートの存在でした。


僕は他力本願のコンテンツ事業はすぐに終焉を迎えると考えてきました。

だから自分たちのコンテンツをしっかりと根付かせながらも、地域に分散しているコンテンツも楽しんでもらうことで、地域にとってもお客様にとっても良いのではないかと考え、KURA COCOLONOメニューの中に取り入れ、観光としてお客様と遊びに行くようにしています。


僕はこれから海外からの観光客を日本に誘致する場合、日本に根付いている世界に自慢できるコンテンツに大きな投資や期待が生まれると考えています。

移動可能な陶芸窯もそうなれるように計画を進めています。

その時、コンテンツ1つでは海外から観光客が来ることは難しいと思います。例えばKURA COCOLONOに来れば、世界的な評価を受けた移動可能な陶芸窯を体験しながらも、お昼は人気のお蕎麦屋さんに行き、空いた時間で七賢で日本酒の試飲をするなど、自分のコンテンツを持ちながらも地域にあるコンテンツをシェアすることこそが、これからの観光のあり方ではないかと考えています。


さらにこの時に大切なことは、遊びに行く観光地をお客様に合わせるということです。例えばお酒が飲めない方には地元のりんごを使ったジュースやお酒が好きだけど日本酒が苦手な方にはサントリーの醸造所など、選択肢をお客様に合わせることで多様に地域観光を楽しんでもらえると考えています。


以前、原研哉さんがこんな記事を書かれていました。

まさにその通りです。

これからの日本のビジネスや経済は地域をどれだけうまく活用するかにかかっているとも思います。


竹鼻良文/TAKEHANAKE代表

TAKEHANAKE design studio HP

TAKEHANAKE BRAND


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竹鼻良文 /合同会社クレイジータンク
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