いよいよ近江に突入です
まさに国境ですね。この日は美濃から近江に入ります。道路の案内板にも見慣れた表示が見られるようになってきました。私は当時、滋賀県(彦根)の大学に通っていたので、ようやく帰ってきたという気持ちでした。
垂井を過ぎると関ヶ原。そう、関ヶ原の戦いのあったあの「関ヶ原」です。下の写真は西首塚の史跡。
そして、いよいよ近江に突入。
小さな溝を挟んだ美濃側と近江側の旅籠で寝っ転がりながら話ができたという逸話から「寝物語の里」と言われています。
近江に入るとベンガラ塗りの建物がよく見られるようになります。そして、近江に入ってはじめの宿場、柏原宿と言えばもぐさで有名な伊吹堂。建具の奥にうっすら福助の像が見えていますね。
さらに進むと、美しい水の郷「醒ヶ井」。梅花藻がちらほら咲いています。
番場宿を通過して、摺針峠を進むとようやく琵琶湖と対面です。おそらくここから見る琵琶湖も昔はもっと足元まで内湖として広がっていたのでしょうが、今ははるかかなたでかすんでいます。でも肉眼ではちゃんと見えました。この摺針峠という名前は弘法大師の逸話にちなんだもの。青年僧だった弘法大師がこの峠を通った際、そこに暮らしていた老人が斧を研いで針をつくるという話を聞いたことから自分の修行の未熟さを悟ったとの逸話があります。
そして、この場所には望湖堂というお茶屋さんがあって、旅人は琵琶湖を眺めながら一服をしたのでしょう。浮世絵も良い雰囲気ですね。
峠を下ると鳥居本の宿場。ふるさとに帰ってきた感覚です。この日はこのまま大学に。大学で写真をバックアップして製図室で1泊したのでした。
《マガジン|中山道音速スライド旅行》
https://note.com/takecomai/m/ma5c815b6b7ed
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