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しってる、やってる、だけど、できていない。そこが一番楽しい。

年末ですね~(全く実感がないですが・・・)。
今年も多くの人と出会い、また多くのことを体験させて貰いました。Noteもその1つですね。多くの方に読んで頂き、スキコメントも頂けると、とても嬉しくなりました。ありがとうございます!!これからも是非沢山ください~

仕事の方ではもちろんこれまでの延長戦上でのより事業面に繋げられる活動も多くありましたが、少しジャンプというか、新しいことにもトライできたところもありました。

代表的なところで言うと、住宅街の公道でおそらく日本で最初に宅配ロボットを走らせてみたり、感性価値が大事だ!ということで美術館に「ゆらぎかべ」を展示してみたり。

このようなことにトライしてみてわかったのは、まだまだ自身を持って「できている状態」と宣言するには修行が必要だなぁということです。公道をどこでもいつでもスイスイ走れるロボットには時間が掛るし、感性に響きまくるプロダクトを量産に持って行くだけの実力もまだ私にはありませんでした。

ただし、意味がなかったのかというととても沢山のことを学び、吸収できたと思っています。美術館関係はその一部をNoteでも纏めました。

物事には、「しっている」、「やっている」、そして「できている」というフェーズがあります。

私自身としては、公道走行にしても、「ロボットが公道を走行するのは日本の法律では明確に許容されている状態では無く、走らせようとするとかなり大変」らしいということは知っていましたし、感性価値に関しても「これからは機能的な価値だけでは無く、感性的な価値、ストーリー、ナラティブという視点が重要視される時代」らしいということも去年くらいに知識としては理解していました。

やってみようとすると、確かにロボットが公道を走行するためには、法律的にケアすべきことはあったし、感性価値があった方が使っていても楽しいし、良いことはすぐにわかりました。

やってみることで、大変だと言えども多くの協力が得られるだ、感性価値があるとこんなことが起こるんだ、ということも身を以て体験できました。

でもだからといって、「ロボット産業をより発展させるために、法律をこのようにするのがベストだ!!」ということや、「感性価値を高めるためには、このようなことをすれば良い、そしてそれは幾らの価値がある!」というところまでは個人の考えのレベルでも至ることができませんでした。

これは頭の中で整理・体系化できていないということなんだと思いますが、その手前の段階として一事例でもしっかりと「できている」という状態まで、まだ辿り着いていないからだと思います。一事例でも良いので、超具体的な数字感を持って語れるくらい、明確に思考を整理できるようになると「できている」という状態になるんでしょう。逆の、そこまでいけると、「できていない」ものを「できている」状態に持ち込んでいくことも可能になるんだと思います。

現在、やっているけど、できていないというところで、必死にもがいていますが、決して1人で解決できるものではないです。ありきたりな言葉になりますが、自分たちが意思を持って進みながら、皆で乗り越えていくしかないです。開発メンバー、お客さんなど多くのステークホルダと組みながら、少しでもできるを増やしていければと思います。

宅配ロボットにおいては、12月8日に来年度早期に関連法案提出することが閣議決定されました。もちろん、このレイヤーには携わることはないですが、国として支援頂けることはとても心強いです。「できていない」を「できる」に変えるには、メーカ、サービサがどこまでできるかという話になっていくでしょう。

○自動配送ロボットの制度整備(内閣官房、警察庁、国土交通省、経済産業省)
公道走行実証の結果を踏まえて、遠隔で多数台の低速・小型の自動配送ロボットを用いたサービスが可能となるよう、来春を目途に制度の基本方針を決定し、来年度のできるだけ早期に、関連法案の提出を行う。

感性価値に関しては、ユーザがヒントを与えてくれたような気がします。物語性とかナラティブというようなことは、もちろんメーカが事前に色々と作り上げていくことは可能ですが、基本的には編集可能、上書き保存可能なものです。ユーザがモノを使う中で、モノや周りの人とやり取りし、ストーリを紡ぎ出していくものなんだと思いました。

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この写真は、3体のコミュニケーションロボット「babypapa」を使って貰い終わった後の状態です。もともと無地の白い筐体だったのが、見事に可愛らしい衣装を着て、帰ってきました。今回の話と本題がズレるので、詳細は説明しませんが、これこそ物語というが、物語の続編をユーザ自体が作っていっているんだなぁと思いました。

国という大きなレベルから、1人の身近なユーザまで、本当に色々なヒトが「できていない」を「できている」に変えるために、サポートしてくれるし、ヒントを沢山くれます。

この「しっている」し、「やっている」けど、「できていない」というフェーズは、様々なトライアルが発生します。行ったり来たり。一刻も早く抜け出し、「できている」状態に移りたいし、たまにかなりフラストレーションが溜まりますが、このタイミングでどのようなことに挑戦できたのかが、きっと後で振り返ると貴重な財産になっていくだろうなとも思います。

来年は少しでも「できている」を増やしながらも、「できていない」も増やして行ければと思います。

今年一年読んで頂き、ありがとうございました!
では、また来年!というか、来週~。

安藤健@takecando

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安藤 健/ロボット開発者
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