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久保建英を語る #9 アイトール少年とタケ

 こんにちは。久保建英速報管理人です。

 今回は試合についてではなく、久保建英選手(以後タケ)とある少年の心温まるエピソードについて語りたいと思います(エピソードの原文は以下リンクを参照ください)。


アイトール少年

 このエピソードの主人公は、スペインに住む7歳の少年アイトール君。父の影響でレアル・ソシエダの大ファンとなった彼ですが、数か月前突如原因不明の体調不良に見舞われました。度重なる検査の結果、診断された病名は強迫性障害(OCD)。そんな彼を病による不調から救ったのが

引用:Real Sociedad Fútbol公式X(https://twitter.com/RealSociedad)

今を時めくバスクのヒーロー、タケでした。


父の願い、タケの神対応

 ある日、少年の父親はソシエダの番記者ミケルさん(このエピソードの著者)に「病気の息子にタケからお見舞いのビデオメッセージを送ってもらえないか」とお願いしました。この話を聞いたタケは、これを快諾。

やあ、アイトール、タケだ。ここアルメリアから元気をいっぱい届けたい。時間があれば、僕たちの試合を見てくれて、僕が君のためにゴールを決めることができればいいね。よろしく

 このようなビデオメッセージを少年に送りました。タケの発言から、録画されたのはラ・リーガ第13節 アルメリア戦の敵地に赴いた時だと思われます。幼い少年とゴールを約束したタケ。その結果は…。


約束のゴール

引用:Real Sociedad Fútbol公式X(https://twitter.com/RealSociedad)

 結果として、この日タケは少年との約束を果たす事は出来ませんでした。しかしながら試合の後半頭から出場した彼は得意のCKから2得点を演出し、またしてもソシエダを勝利に導きました。

 試合後、アイトール少年の父親は「タケのビデオメッセージを見てから、息子は涙が止まらない」と語ったそうです。タケの行動は一人の少年を幸福にし、またこのエピソードを知った多くの人も深い感銘を受けた事でしょう。

 かく言う私もその一人です


あの日のPKはもしや…

 この素晴らしいエピソードを聞いた時、私はアルメリア戦でタケが獲得したPKの場面を思い出しました。

引用:Real Sociedad Fútbol公式X(https://twitter.com/RealSociedad)

 試合の後半87分、タケが蹴ったCKがアルメリアの選手の手に直撃。ソシエダは貴重なPKの機会を得ました。この時、普段PKを蹴るオヤルサバルは交代、ブライスメンデスは累積で不在。ボールを持ったのは交代で入ったカルロスフェルナンデスでしたが…タケが自らボールを持ち、PKを蹴ろうとしたのです(最終的にはイマノル監督の指示でカルロスフェルナンデスが蹴りました)。それは、今までタケの試合を多く見てきた私も初めて見る姿でした。

 この時私は「タケもやはりゴールに飢えているのか」「自分が獲得したPKだから蹴りたかったのか」と思いましたが、このエピソードを聞くと、見え方が全く変わりました。

 タケはアイトール少年との約束を果たす為にPKを蹴りたかったのではないか、と。

 そう考えれば、あの日タケが一度ボールを預かったのも、カルロスフェルナンデスがタケにPKを譲ろうとしたのも合点がいきます。しかし試合は1-1の緊迫した状況。イマノル監督がPK実績のあるカルロスフェルナンデスをキッカーに選択したもの妥当な判断だと思います。せめてもう少し点差に余裕があれば、タケが蹴っていたかもしれませんね。

多くの人の夢をその背に乗せて

引用:Real Sociedad Fútbol公式X(https://twitter.com/RealSociedad)

 以前、サッカー日本代表の三笘薫選手も難病を患った子供とゴールを約束し、代表戦で得点した際には特別なゴールセレブレーションを送っていました。今回のタケのエピソードといい、改めてプロサッカー選手は多くの人の夢や希望をその背に乗せて戦っているのだと痛感させられました。我々サポーターは現地で、若しくは画面の向こう側から応援する事しか出来ませんが、それが少しでも彼らに届き、また彼らの力になったらいいなと思うばかりです。


最後に

 タケとアイトール少年のエピソードには、個人的に深く感じ入るものがありました。それが何故かと言うと、私自身も一時期精神的な病を抱え、苦しんだ時期があったから。そして、その苦しみを救う一助になってくれたのが、遠い異国の地で奮闘するタケの姿だったからです。

 そういう経緯があり、私は今タケの素晴らしさを一人でも多くの人に伝えるインフルエンサーのような活動をしています。これからも、タケが現役を引退するまで追って行けたらいいなと思っています。


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