『王様戦隊キングオージャー』第4話感想
第4話 殿のオモテなし
自称・邪悪の王ギラは、ンコソパ国総長ヤンマ・ガストと共に、ゴッドカマキリによって美と医療の国・イシャバーナへと連れ去られる招かれる。
フラピュタル城にて出迎えたのは、花と見紛う美貌の持ち主、イシャバーナの女王ヒメノ・ラン。ヤンマはたちまち彼女にのぼせ上がる。
しかしヒメノの目当てはギラのクワゴンであり、ギラを捕縛する。クワゴンを渡すかラクレスに渡されるかの二択を選べと脅迫お願いするヒメノ。
ギラは至高のごちそう〈レインボージュルリラ〉を食べさせろとヒメノと交渉し、受け入れられる。
そしてギラとヤンマは、彼らの想像をはるかに超えたヒメノのワガママの数々を目にし、度肝を抜かれる。
一方の地帝国バグナラクでは、デズナラク8世の目的が明かされる。それは、チキューの秘宝・3大守護神と呼ばれるシュゴッドを手に入れ、やがてはチキュー侵略を果たすことだった。
ヒメノが国内一のシェフに作らせた〈レインボージュルリラ〉は、ギラの情報を基にしたものだったが全くの別物。そもそもギラが食べたのは子どもの頃の話で、それも美味だったことしか覚えていないのだから仕方がない。
その様子を、物陰からうかがっていたリタ・カニスカ。
フラピュタル城に戻ろうとするヒメノたちは、一組の父娘・カーレとエッダと出会う。父・カーレはヒメノの治療を受けたのに娘の足が治らないと絡む。ヒメノは娘・エッダに関心を向けたが、彼女はただ目を伏せるばかり。
その日の夜、イシャバーナはバグナラクの襲撃を受ける。混乱の中、ヒメノは逃げ遅れていたエッダに、夢も未来もワガママから始まる、そして世界を自分の思うままにしてやりなさい、と告げる。
朝を迎え、ギラたちはバグナラクを撃退する。カーレとエッダも、新しい一歩を踏み出す。ギラとヤンマは、ヒメノのワガママはイシャバーナの全てを愛するが故だと知り、納得する。ギラはヒメノに仲間になれと誘うが、あえなく無視される。
シュゴッダムでは、ラクレスがカグラギと密会し、彼にあるものを渡す。怪しく笑うカグラギ。
そしてイシャバーナに、突然ゴッドカブトが飛来し、クワゴンを襲う。激突する2体のシュゴッドだった……とさ。
以上、3話の創作あらすじでした。ちなみに、本編の語りではキッパリはっきり「拉致」と言っています(笑)。
ゴッドカブトVSクワゴン
空中でぶつかり合う……というより、ゴッドカブトに角で何度もお尻をつつかれ、クワゴンは前へ前へと弾かれる。クワゴンがひと声鳴いて反転し、ゴッドカブトと向かい合う。
クワゴンのコクピットでは、ギラがクワゴンを操りながら目の前のシュゴッドについて、一緒に乗り込んでいるヤンマ君に尋ねる。
「3大守護神の1体、ゴッドカブト。乗っているのは……ラクレスだ!」
まるでそこにラクレス様がいるかのように、表情が険しいヤンマ君。
同じく乗り込んでいたヒメノ様が驚きの声を上げる。ゴッドカブトから目を離さなかったギラが息を呑む。
ゴッドカブトが勢い良く突っ込み、クワゴンの体を下から角でひっくり返し、そのまま後ろへと放り投げる。空高く舞い上がったクワゴンに、高速でシュゴッドたちが合体し、地表に激突する直前にキングオージャーとなってかろうじて降り立つ。着地の勢いと衝撃で地面がえぐられ、破片や土煙が舞い上がる。
ヒメノ様が「危ない!」と言うが早いか、ゴッドカブトの角の先、大きさと威力からして銃口というより砲口というべきであろうか、そこにエネルギーが収束し、キングオージャーに向けて放たれる!
エネルギー砲を耐えたのもつかの間、キングオージャーの合体は解け、シュゴッドたちは散り散りとなる。
何事もなかったかのように空中に浮くゴッドカブト。そのコクピットにいたのは、ラクレス様ではなく、王鎧武装したハチオージャー。あごに手を当て「う~ん、少々やり過ぎましたかねえ」とのんびり呟いている。王鎧武装を解き、怪しさしかない笑みを浮かべるカグラギ殿。
クワゴン対ゴッドカブトの空中戦、なかなかの大迫力です。ゴッドカブトが角でクワゴンをひっくり返して放り投げるところなど、クワゴンがかわいそうなくらい飛ばされていました。
そしてゴッドカブトの強さ!単体で、キングオージャーが合体を維持できないほどの強力な砲撃=チャージショットが可能とは、「3大」と言われるだけあって色々と桁違いです。
そして、いよいよ王殿カグラギ・ディボウスキが動き出しました!ギラたちはどうなったのでしょう!?
OPと提供様カット。
トウフ国、タキタテ城の外側に止まっているゴッドハチ。タキタテ城を斜め下から見上げるアングルも相まって、城の後ろの極彩色の巨大屏風がより一層大きく見える。屏風の真ん中には、絵の上に黒く大きなトウフ国の紋章が描かれているが、下の絵が派手過ぎて埋もれそうである。
3大守護神ってなあに?
丘に作られた段々畑で、耕したり水やりをしたりしているデミシュゴッドたち。豊かに実る稲や野菜。広い川にかかる、シュゴッダムともンコソパとも、もちろんイシャバーナとも違う造形の、いわゆる和風な大きな橋。
「……ここは、トウフか」
ンコソパとはまるで違う自然豊かな風景を見渡し、ヤンマ君が呟く。そこへ、生きてたの、と呼びかける女性の声。しかしその声には心配も驚きも含まれていない。ヤンマ君が振り返り、怪訝そうに目を細める。
ヤンマ君がいるのは白樺の木が両側に立ち並ぶ道の上。声をかけた女性は、セバスチャンが引く愛用の人力車に乗り、ティーカップを手にしたヒメノ様。目の前のシュールさに「あ?」とだけ言うヤンマ君。
ヒメノ様はまだ何とも言ってないヤンマ君に「あなたの席はないから」と釘を刺す。しかしヤンマ君はセバスチャンの方が気になったようで、何でいるんだとツッコむ。セバスチャンは飄々と「執事ですから、主のおそばにいるのは当然です」と答える。それで押し切れるのはセバスチャンだけだぞ。
ゴッドカブトの砲撃で散り散りになったシュゴッドたちや王様たちですが、初見では「イシャバーナからトウフにまで飛ばすとは、すっげーな!」と、その威力に思考を放棄してました。
改めて見直して、ゴッドカブト=カグラギ殿は空中戦でクワゴンをイシャバーナからトウフに上手く追いやっていて、キングオージャーが降り立った地はもうトウフ国内だった、と理解しました。イシャバーナとトウフは海を挟んで東西の隣国同士なので、成立するわけですね。
人力車の上で、ひと時のティータイムを楽しまれていたヒメノ様が、笑みをたたえつつ、三大守護神とは何かとヤンマ君に尋ねる。何故に興味があるのか、それはもちろん欲しいから!ワガママもここまで来ると清々しい。
尋ねられたヤンマ君は、ヒメノ様のワガママより、彼女が3大守護神のことを知らないほうに半ば呆れる。ヤンマ君によれば、3大守護神とは、大昔にチキューを救ったレジェンドキングオージャーの一部だそうである。
ヤンマ君の説明に合わせ、打ち倒されるサナギムたちや、伝説の戦士たちの剣、そして集まって合体するシュゴッドたちと、降臨したレジェンドキングオージャーと思しきロボットの姿の映像が流れ……速すぎてよく分からない!これはDVDもしくはBlu-rayでコマ送りで見るべき!(←何度目かのダイレクトマーケティング)
ヤンマ君の説明を聞いたヒメノ様は「つまりスペシャルってことね♡」とワクワクが止まらなくなり、絶対自分のものにすると宣言し、扇子を広げて上機嫌の笑みをたたえる。聞いているのかいないのか、セバスチャンが水筒から携帯用のコップに飲み物を注ぎ、ヤンマ君に差し出す。
ヒメノ様の宣言を聞き、ヤンマ君は無理だと鼻で嗤う。セバスチャンから受け取ったコップの中身を一気に飲み干し、空いた方の手の甲で口元を拭う。ワイルド~!
無理な理由を問うヒメノ様に、ヤンマ君が答える。
「アレは、ラクレス専用に作り変えられてる」
時は2年前。シュゴッダム、コーカサス城前の広場。
夕陽に染まる広場の真ん中にはゴッドカブト。その前にはヤンマ君とラクレス様。
ヤンマ君は「ダメだな、ピクリとも反応しねえ」とゴッドカブトを見つめる。その言葉にさも当然というように笑みを浮かべ、ラクレス様が「伝承によると」と語り始める。その言葉に振り返るヤンマ君。
「人類と共に生きることを選んだものと、決別したものに分かれたと言われている」
ラクレス様の言葉とともに、王の間の天井壁画の映像が流れる。人類と共に生きることを選んだ、各国のシュゴッドたち。そして。
コーカサスカブト城内・王の間。
ラクレス様は優雅に微笑みながら天井壁画を見ている。
「3大守護神様は人間嫌い。だから人間世界から離れた」
ヤンマ君はそう言って円壇の上の国王用の席に乱暴に座り、苛立ったようにため息をつく。ラクレス様が眼差しを下ろす。たたえた笑みはそのままに、まるでそちらにゴッドカブトがいるように顔を向ける。ただそれだけなのに、微妙に気配が変わる。
人間を拒絶するなら、と言葉を切ったその時、ラクレス様の顔から笑みが消え、柔らかだった声音が冷酷さを帯びる。
「従順に変えてしまえばいい」
ゴッドカブトのシュゴッドソウルの色が、美しい琥珀色から不気味に変色色し、緑色だったゴッドカブトの目の色も変化する。
満月輝く夜空の下、咆哮を上げるゴッドカブト。その鳴き声は、いかなる思いのもとで発せられたものか。
話を聞いたヒメノ様はこの上なく不機嫌な顔となり、セバスチャンに「出して」と告げる声にも不機嫌さがにじんでいる。人力車が動き出す。
愉快な気持ちではないのは事情を話したヤンマ君も同じで、人力車が横を通り過ぎると、黙したまま、きびすを返して歩き出す。
追いついたヤンマ君に、ついて来るなとピシャリと言うヒメノ様。自分の先を歩くな、と言い返すヤンマ君。黙々と人力車を引くセバスチャン。
カグラギにシャワーを借りるのだ、とヒメノ様が言えば、ギラ探しを手伝わせるのだ、とヤンマ君が噛みつく。
二人、いやセバスチャンを含めて三人が進む一本道のはるか先に霞んで見える、ばかばかしいほど巨大なタキタテ城とさらに巨大な極彩色の屏風。
デズナラク8世が〈チキューの秘宝〉とも呼んでいた3大守護神について、ようやく人類側が触れてきました。ヤンマ君の説明によれば、人類に伝わる話の中では、人類の味方をした特別なシュゴッドたちという認識で、秘宝と呼ばれる由縁が分かりません。バグナラクと人類とで3大守護神の伝承の意味合いが違うのはなぜか、これまた行間が深いです。
シュゴッドにまつわる伝承も、チキューでは誰でも知っている話なのでしょう。ヤンマ君の場合、シュゴッドが集まって守護神になる仕組みに興味があったのかもしれませんが。
また、レジェンドキングオージャーなるザ・伝説なネーミングのスペシャルな存在まで明かされます。これは分かりやすく「3大守護神がキングオージャーと合体しますよ」と予告しているものですが、さてはて、壁画で見ただけで分かるバッタやシュゴッダムのカブトムシのほか、あと1体は何であり、いつ見つかるのでしょう?
2年前のヤンマ君、髪がまだ真っ黒でしたね。オージャカリバーはヤンマ君もラクレス様も腰に差していますから、作られたのはもっと前ということでしょうか。オージャカリバーが作られたいきさつも、今後出てくるのでしょうか?
ラクレス様とゴッドカブトの話を聞いたヒメノ様は、何に対してお怒りだったのでしょうか。ラクレス様以外に扱えないことか、ラクレス様がゴッドカブトを一方的に服従させたことでしょうか。確かにヒメノ様は、どんなお願いという名のワガママをする時も、一応は相手の同意を取りますから、相手の意向を無視するなど言語道断に思われたのでしょう。
ヤンマ君もゴッドカブトの一件には苦い思いがあるようです。国同士の関係性がどうであれ、国王同士は対等なのに、呼び出されて怪しい作業をさせられたのですから、当然のことと思われます。
トウフの王様現る
トウフ国某所。晴れ渡る空の下、痛みに声を上げつつ、ギラが起き上がる。ギラのそばでは、地上に降りたクワゴンが、彼を守るように身構えつつ、空に向かって声を放つ。空中にはゴッドカブト。見つめ合う2体。
紫色の目をしたゴッドカブトは、やがて体の向きを変えて飛び去ってしまう。2体の様子を見守っていたギラは「カブタンと友達なのか」と呟く。
ギラのニックネームコレクションの栄えある二つ目は〈ゴッドカブト=カブタン〉である。相変わらずセンスがカワイイ。
突然、大仰な節回しで「ご無事で何より!」と呼びかけられ、驚いたギラが声のした方へと振り向く。
振り返った先には、大きな岩の上に座しておにぎりを食べている、ド派手な衣服に身を包み、長髪を結い上げた男性がいる。彼の後ろには全身黒ずくめの従者が立ち、大きな日傘を片手で支え、主を日差しから守っている。
ギラがさすがに怪しみつつ立ち上がる。邪悪の王モードで名を問うと、岩の上の男性は芝居がかった言い回しで名を名乗り、大きく両腕を広げる。
「カグラギ・ディボウスキ、この国トウフの王です」
タキタテ城を中心としたトウフ国のイメージカット。
降り注ぐ日光の中、微笑むカグラギ殿。黒ずくめの従者、つまり黒子が日傘を支えたままで一礼する。
相手が国王と知り、ギラがニヤリと笑う。大股で歩いてカグラギ殿の前に立つ。あ、アレをやる気だな!
ギラは邪悪の王モードで、自ら指名手配犯であり邪悪の王だと名乗り、シュゴッダムに連れて行くほうが身のためだと脅しをかける。大きな身振り手振りと悪者らしい顔を頑張って作っているが、どうにも迫力に欠ける。
田園風景のど真ん中、まるで即席の玉座のごとき岩の上で、カグラキ殿が芝居がかった言い回しのまま、何のために自首をするつもりなのかとギラに尋ねる。ついでにおにぎりも食べきる。
ギラが答える。「ラクレスを叩きのめし、俺様が世界を支配する!」
するとカグラギ殿は驚いた顔を見せるや、右の袂で顔を隠して、おうおうおうと声を上げて泣き出す。
急に泣き出したカグラギ殿に驚き、ギラは素に戻ってどうしたと尋ねる。
「あの邪知暴虐の王と戦ってくださるとは……!」
感極まったようなカグラギ殿は、パッと右手を下げて顔を起こす。左手でギラを指し示し、笑みを浮かべて「あなたは救世主だ……!」と称える。
ラクレスに何の恨みがあるのかとギラが問おうとすると、カグラギ殿はみなまで言わせず、今度は険しい顔つきで恨みしかないと断言し、不意に立ち上がる。彼の極彩色の着物の袂が翻る。両の袂の裏表、その一面ごとに一人ずつ、喜怒哀楽を表現する人物が描かれている。
カグラギ殿は、ラクレスを倒すために自分をギラの仲間にして欲しいと懇願し、頭を下げる。後ろの黒子も一緒に一礼する。
突然かつ都合のいい成り行きに、さすがのギラも怪しんでいる。
さて、ギラと王殿カグラギ・ディボウスキの初対面です。いきなりパンチ力が強いですねえ。ラクレス劇場にも劣らない、カグラギ殿の表情七変化には、あまり疑わないギラでも警戒をしていましたね(笑)。まあ、岩の上でおにぎり食べてるド派手な衣装の大男が、芝居がかった節回しでやたらと自分を持ち上げてきたら、警戒しないほうがおかしいんですが。
それとラクレス様の二つ名〈邪知暴虐〉、記念すべき(?)初登場です。一方ではラクレス様と密約を交わし、一方ではラクレス様に恨みしかないと嘆いて見せるあたり、腹黒二枚舌がいきなり炸裂しています。
ギラ in トウフランド
トウフの町。通りに立ち並ぶたくさんの店。その屋根の上では、何人もの黒子が花びらが入ったかごを持ち、手でかごの中身を掴んでは辺りに撒いている。道行くトウフの人々に、黒子が撒いた花吹雪が降り注ぐ。賑やかな通りに、ひときわ大きなカグラギ殿の民を呼び集める声が響き渡る。
通りにいたトウフの民たちが振り返る。自慢の品々を手にして、駆け寄る人々もいる。
カグラギ殿が「救世主様のお通りですよ~!」と呼ばわりながら、先頭に立って通りを歩いて行く。その後ろにも、花吹雪を撒く黒子たちがいる。
左右に並んだ民たちがカグラギ殿に手を振る。民たちの歓声に応えながら、彼はさらに「盛大にもてなそうぞ~!」と大仰に民たちに声をかける。さらに盛り上がる民たち。
カグラギ殿についてきたギラは、これまで見た国とのどれとも違う独特な風景に見とれ、自然と笑みを浮かべる。
様々な農産物、加工品に食べ物……様々な人々がそれぞれの自慢の一品を手に、ズラッと並ぶ。彼らの前に立ち、カグラギ殿がギラに語りかける。
「ギラ殿、チキューの台所、豊穣の国トウフの自慢の食を、ご賞味くださいませ~~~!!!」
両腕を広げてポーズを決めるカグラギ殿と、トウフの民のノリの良さと相まって、一つの芝居のようである。ホント民たちのパンチ力も強い。
様々な品々を目にして、顔がほころぶギラだが、ある一点に視線を止めると、不意に笑顔を消す。
黙って歩み寄るギラ。彼は一人の子どもの前に立ち、持っているザルへと手を伸ばす。ギラは掴み取った泥付きのカブと子どもとに視線を送り、「泥だらけだな」と話しかける。
話しかけられた子どもが動揺する。カグラギ殿の近くにいた民たちが、前に出ようとしてカグラギ殿に止められる。止めたカグラギ殿も、さっきまでの笑顔はどこへやら、眼光鋭くギラを見ている。
ギラは虫にも食われてる、と言い、何とそのままかぶりつく。一口かじると、一転して笑顔を見せる。「だからこそ美味!」
当の子どもはもちろん、見守っていたトウフの民たちも笑顔になる。カブを手に、高笑いするギラ。
カグラギ殿も笑みを浮かべ、ギラを改めて褒め称えながら扇を広げる。賑やかな気配を察したのか、ゴッドハチまで飛んでくる。カグラギ殿が手にした扇を掲げ、民たちと声を合わせ「お目が高い~!」と叫ぶ。ゴッドハチはホバリングしながらポーズを決める。いくつもの花火が空に打ちあがる。これがパリピ……?(違う)。
「食とは、命なり。食のためには泥にまみれて手を汚す。それが、トウフという国なのです」
カグラギ殿の言葉に、ギラがそっと微笑む。
ギラが泥付きのカブをかじる場面。カグラギ殿がギラの器量を見定めるような表情が印象的でした。彼の腹黒二枚舌は、性格ではなく知性によるものなのだと分かります。ギラはカグラギ殿のお眼鏡にかなったのでしょうか?
トウフの農産物は無農薬有機栽培のようですから、大変な手間暇が掛けられています。農業のプロばかりの国で土地に合わせて栽培されていますから、絶対美味しいでしょうねえ。いいなあ……あ、よだれが……。
一人の黒子がカグラギ殿の元へとやってきて、耳打ちをする。駆け付ける擬音が〈クロクロクロ〉、耳打ちの擬音が〈トノトノトノ〉って、どういうこと?さすがトウフの黒子、擬音の表現さえパンチ力がある。
耳打ちをされたカグラギ殿は、さっと表情を変え、バグナラク襲撃を大きな声で(多分わざと)言ってしまう。当然、周囲の民たちが不安と驚きで声を上げる。宴は後回しのようだと言うカグラギ殿。ギラもまた険しい顔つきできびすを返し、歩き出そうとする。その背に向けて、カグラギ殿が名を呼ぶ。足を止め、ギラが振り向く。
余裕たっぷりの笑みを浮かべ、カグラギ殿がゆったりと腕を組む。
「ここはお任せください」
バグナラク in トウフランド
トウフ。町の別の通り。逃げ惑う人々の声。城下町までたどり着いたヤンマ君とヒメノ様が辺りを見ている。
ヤンマ君が「「服が汚れるぞ、お姫様」と悪態をつきつつ身構える。ヒメノ様は「汚される前に倒せばいい」と、セバスチャンが捧げ持つボードの上からオージャカリバーを手に取る。王鎧武装する二人。
市街戦が始まる。サナギムの群れがヤンマ君=トンボオージャーとヒメノ様=カマキリオージャーに向かって突っ込んでくる。
トンボオージャーが先手必勝とばかりに、一体のサナギムに狙いを定めてオージャカリバーを投げつける!オージャカリバーが貫通し、サナギムが倒れる。しかし他のサナギムはまるで気にせず、そのまま迫ってくる。
トンボオージャーは飛び上がると、一体のサナギムの頭の上で左腕だけで逆立ちし、右手の銃モードのキングスウェポンで別のサナギムを銃撃する。撃たれたサナギムが倒れる。サナギムの頭から左手を離し、トンボオージャーが空中高く飛び上がる。逆さだった体勢を直し、さっきまで乗っかっていたサナギムに向けて、上から膝蹴りを食らわせる!地面に倒れ込むサナギム。
カマキリオージャーは、背後から襲ってくるいくつものガンショベルをオージャカリバーで振り向かずに受け止める。身を沈めて体を返すと、取り囲むサナギムたちに向けてオージャカリバーを一閃させる。斬り伏せられるサナギム。迫ってくるガンショベルの銃口を空中に舞い上がって避けると、着地と同時に遠心力を利用してサナギムをさらに斬り倒す!
トンボオージャーがオージャカリバーを操作して、オージャフィニッシュを発動させる。トンボオージャーのオージャフィニッシュは竜巻のようで、向かってきたサナギムたちが風に巻き上げられて悲鳴を上げる。
その後ろから走ってきたカマキリオージャーが、トンボオージャーの肩に足をかけて、一気に跳躍する。激しい風の中で身動き取れないサナギムたちを、華麗かつ素早く、あっという間に切り刻む。
着地したカマキリオージャーを、突如何かが襲う。それは地面に何本もの割れ目を走らせ、土煙を舞い上げる。瞬時に避けるカマキリオージャー。
土煙の向こうから、重々しい声がする。「ゴッドカブトがここにあるのは分かっている」
姿を現したのは、デズナラク8世とカメジム!カマキリオージャー=ヒメノ様は2体とは初対面だけど、どう見ても味方じゃないので、トンボオージャーと共に身構える。
ゴッドカブトを渡さなければ殺し続けると言い放ち、デズナラク8世が自らの触手で、周囲の建物を手当たり次第に破壊する。
「お渡しします!」
辺りに響き渡る男性の声。カグラギ殿の眼前で、デズナラク8世の触手がピタリと止まる。しかし触手の先端は食らいつかんばかりに開かれ、カグラギ殿を威嚇している。
ゴッドカブトは必ず渡す、と腹の底から声を出して断言するカグラギ殿。
突然かつあり得ない申し出に、トンボオージャーとカマキリオージャーが同時に声を上げる。
カグラギ殿はさも困ったように、すぐに渡すことは難しいと言い出し、しれっと一か月後とか一年後などと期限を先延ばししようとする。
カメジムがそんな虫のいい話が通用するかと話を打ち切る。うっとうしい手の仕草をしながら、カメジムが怪ジームの名を呼ぶ。
すると、空の彼方から熱線のようなものが飛んでくる。町近郊の地表に当たるや、とんでもない量の爆炎が上がる。しかもそれは一発だけではなく何発も飛んできて、着弾しては炎を上げる。
カマキリオージャーが「どこから!?」と呟く。カグラギ殿の顔から笑みが消え、その眼は怒りに見開かれている。
カメジムは含み笑いをしながら「もう一発」と命じる。山のように大きな怪ジーム=タニジームが、トウフ国のどこかの山の影に潜み、エネルギーを収束させる。
カグラギ殿がデズナラク8世とカメジムに告げる。
「明日、東の丘にお越しください。必ずやゴッドカブトはお渡しします」
デズナラク8世が出来なければトウフの国の全てを枯れさせてやると言い残し、マグマが吹き上がるほどの勢いで地面に穴をあけると、カメジムと共に地下へと消える。相変わらず激しい移動手段である。
トンボオージャーがカグラギ殿のそばに寄り、ラクレスが許すはずがないと声をかける。カグラギ殿は一度組んでいた両腕をほどき、手先を袖の中に隠すように腕組みし直し、黙って歩み去る。
トウフ国の市街戦の場面について。ヤンマ君=トンボオージャーの効率とスタイリッシュさとの両面を備えたアクションと、ヒメノ様=カマキリオージャーの舞うような華麗さと苛烈さが共存しているアクションがカッコいいです。トンボオージャーのオージャフィニッシュを利用して、サナギムたちをいっぺんにやっつけるカマキリオージャーには、この時のヤンマ君とヒメノ様の関係性がまんま反映されていて面白いですね。
今回もデズナラク8世自らがお出まししました。どうも大幹部らしき存在はカメジムのみのようです。カメジムだけで回るのかという疑問がなくもないですが、バグナラクにはもしかしたら内政の仕組み自体がないか、デズナラク8世があまり関心を持っていないのかもしれません。何しろ壁のある場所で銃弾ぶっ放すような治安の悪さを誰も気にしていないのですから。
デズナラク8世の前に現れたカグラギ殿、出てくるなりゴッドカブトを渡す約束をします。しかし人類相手に誠実な取引をする気がないバグナラク相手に駆け引きは通じず、国の一部を焼かれてしまいます。
この時のカグラギ殿の表情は、バグナラクに国を焼かれたことだけではなく、国を焼かせるような下手を打った自分にも怒っている感じがします。
密談する二人の王
シュゴッダム・町の広場。ラクレス様が集まったシュゴッダムの民たちに向け、優しく微笑みながら声をかけている。どうやら民たちの慰問にいらっしゃったようだ。
広場を去るラクレス様に向け、民たちが手を振り、感謝の言葉を投げかける。後を追おうとする民たちを、護衛の兵士たちが体を張って遮る。
広場を囲むアーケード型の通り。民たちや護衛の兵士たちから離れたラクレス様は「私をおちょくっているのか」と冷えた声を放つ。その通りは通行を規制されているのか人影はなく、ドゥーガさんだけが近くに控えている。
広場からは見えない物陰にモニター型のデミシュゴッドが浮き、その画面にはトウフの王殿カグラギ・ディボウスキが映っている。二人はリモートで密談をしている。
滅相もないと謝るカグラギ殿に、ラクレス様は意外にも柔らかく問う。
「必ずギラを連れてくる。君がそう言ったからゴッドカブトを託した。一体いつになる?」
トウフ・タキタテ城の前。モニター型のデミシュゴッドに向かい、カグラギ殿は笑みを見せて答える。「必ず、ご期待に応えて見せます」
シュゴッダム。当てにならないことだけがはっきり分かる返事に、ラクレス様はうなずくように見せかけて小さく息を吐く。モニターの向こうで熱弁を振るうカグラギ殿の言葉を聞き流したラクレス様は、強い視線を感じて広場に目を向ける。そこには、買い物帰りと思しきコガネちゃんとブーン君。コガネちゃんなどはカグラギ殿ばりに腕組みして仁王立ちしている。
ラクレス様は二人に向けて優雅に右手を上げ、笑みを送る。そのまま、カグラギ殿に向けて「楽しみにしているよ」と告げる。
じっと厳しい表情でラクレス様を見ていたコガネちゃんは、ラクレス様に国民としての礼を取ることはなく、ブーン君と共にその場を離れる。
トウフ。タキタテ城前。通信を切った後、カグラギ殿がにんまりとあごに手を当てながら微笑む。ゆっくりと城内へと向かう。
シュゴッダム。広場近くのアーケード通り。通信を切った後、ラクレス様は側近の名を呼び、質問をする。「裁判長はまだ城内で調べ物を?」
ドゥーガさんが答えつつ、コーカサスカブト城を見上げる。
「ええ、意図は分かりませんが、シュゴッダム王室の厨房の記録を見せてほしいと」
コーカサス城内。リタ様は城内の一室で、卓上に積み上げられた何冊もの書物の一つを手に取り、熱心に読み込んでいる。
アーケード通り。ドゥーガさんの言葉に、ラクレス様は何かを思い定めたような顔をして歩き出す。
ラクレス様とカグラギ殿の密談。お互い一筋縄ではいかない者同士、言葉ほどにはあんまり当てにしてない感じのラクレス様と、のらりくらりとはぐらかすカグラギ殿の会話がいいですね。ラクレス様、シュゴッダムの、ひいてはチキューの秘宝の一つを預けているのに、そんな感じで大丈夫ですか?とこっちが問いただしたくなります。
カグラギ殿の返事に、相手に分からないように小さくため息をついているのを見て、ちょっとだけ笑っちゃいました。やはりカグラギ殿相手はラクレス様でも厄介なようです。
広場で不特定多数の民に向ける笑顔と、コガネちゃんたちに睨みつけられているのに気付いて、あえて良い王様ぶった笑顔と、ラクレス様は笑顔を使い分けています。初見では「密談を悟られないように、自分を見ているどこの誰か知らないチビッ子たちにも笑顔を振りまいている」と受け取っていました。見直してみて、絶対にンコソパへの通告時に乱入してきた二人を覚えていて、あえて笑顔を見せたのだと感じました。感じが悪い笑顔だったのは、密談をしていたから、だけじゃなかったんですね。
リタ様も神出鬼没です。イシャバーナに現れたかと思えば、時差を考えても次の日にはシュゴッダムの城内にこもって調べものをしています。それもシュゴッダム王室の厨房の記録を。つまりレシピだったり、普段の献立だったり、会食の列席者だったりetc。リタ様は何のためにこれらの調査をしているのでしょうか。
そしてリタ様のことを聞いたラクレス様の表情は、国王というより、一人の青年が何かを決断したように見えました。いやあ、行間が深い……!
密談する王様たち
トウフ・タキタテ城。城の屋根にはゴッドトンボ、庭にはゴッドカマキリ、城が建っている山肌にはクワゴンがとまっている。
「ラクレス殿との交渉は……失敗です。ですからどうか、皆さまの力をお貸しいただきたい」
城内の王の間。開け放った障子のそばに立ったカグラギ殿がしれっと語りかけるが、ギラもヤンマ君もヒメノ様も、食べるのに夢中で、まるで聞いていない。ヒメノ様はセバスチャンにお代わりを頼み、ヤンマ君は肉がないと言いつつ円卓に片足を載せて鍋に直箸をして、ヒメノ様に叱られ、一触即発になる。
ギラとヤンマ君とヒメノ様は、人一人が余裕で寝られるほどの大きな座布団に座り、大広間の真ん中の大きなちゃぶ台を囲んで鍋料理を食べている。セバスチャンはヒメノ様の横に控え、給仕に勤しんでいる。
王の間もそこにある物も、バカバカしいほどに大きい。飾り皿も花瓶も人の背丈ほどはある。花瓶の中の紅葉も、小さい木が入っているようだ。
天井にはなぜかミラーボールがあるのだが、妙に馴染んでいる。
目の前の狂騒ぶりに、さすがのカグラキ殿もまるで毒気を抜かれた様子で「あの……、我が国の危機なのですよ」と弱弱しく微笑みながらツッコむ。
大きなちゃぶ台を挟み、ヤンマ君とセバスチャンが鍋の具が載った皿を取り合う。ヨボヨボだの25歳だのと言い合う様子がカワイイ。
ヤンマ君はセバスチャンのしつけがなってないと謎の言いがかりをつけ、ヒメノ様がその言葉そのまま返すと臨戦態勢に入り、ギラはなぜかずっと高笑いをしているというカオスな状況に。
カグラギ殿は笑みを浮かべて腕組みをしつつ、広間の大きなちゃぶ台まで歩み寄ると、その端に手をかけ、気合と共に天井高く放り上げる!そう、これぞ〈秘儀・ちゃぶ台返し〉!秘儀というだけあって、放り上げられた鍋も皿だのザルだのもひっくり返らない。つまり中身がこぼれない!
ということで、宙高く舞い上がった鍋や食材が載った器たちを、周囲にいた黒子たちが見事に受け止める。それはそうと、熱々のはずの鍋底を素手で受け止めるとは、日ごろどういう鍛え方をしているのか……。
目の前の食べ物が突然消えて、ギラとヤンマ君とヒメノ様がカグラギ殿に詰め寄り、三者三様に怒りをぶつける。セバスチャンはお玉とお椀を手にしたまま、目の前で起きたことが信じられないという風に上を見たり下を見たりしている。
ギャンギャン言う3人に向かい、カグラギ殿が叫ぶ。
「チキューの台所を失うとは、こういうことです!」
いっぺんに大広間が静かになる。カグラギ殿は3人に背を向けて離れる。
「このまま、チキューのてっぺんをバグナラクに明け渡すのでしょうか?」
カグラギ殿の言葉に、正気を取り戻したような顔をしたヤンマ君は、その顔を横に向けて考えるのも一瞬、「あぁ?」とカグラギ殿に目を向けて問い返す。
「ヤツらのワガママを許すということは、国も、民も、何もかもを差し上げる覚悟がおありと見える」
どでかい座布団がいくつも積み上げられた独特の玉座の前で語るカグラギ殿の背中を、ヒメノ様はあごに右手を添えながら斜めに見ている。
「そして、子どもたちの未来は……」
手で顔を覆っておうおうおうと独特の泣き声を上げるカグラギ殿を、ギラは後ろから見つめ、静かに眼差しを伏せる。
ウソ泣きだと知ってかどうか、ギラが邪悪の王モードで高らかに告げる。
「雑魚どもは俺が一掃する!俺様が世界を支配するのだ!」
すかさずヤンマ君が前に出てくる。「作戦は俺が立てる。足引っ張んなよスカポンタヌキども」
ヒメノ様がヤンマ君の後ろに立つ。「何でもいい。あいつらの首は私にちょうだい」
優雅に手を上げ、セバスチャンに剣を用意するように命じる。セバスチャンが凛々しい声で御意、と応じる。
積まれた巨大座布団の上に座したカグラギ殿が「やはりあなたたちは、救世主だ!」と感極まったように両腕を広げて賞賛する。
大きなちゃぶ台に、食材がたっぷり入った鍋が置かれる。
ヒメノ様はその美味しさにウットリし、今度は一緒に食べているセバスチャンが、彼女の後ろであまりのおいしさに気を失って倒れる。
ヤンマ君はちゃんと座って、しみじみと「うめぇ~!」と味わいながら食べている。よほど絶品なのか、落ちそうなほど頬が緩んでいる。
ギラは様々な生野菜が載ったザルを抱え、大根をかじってご満悦である。
平和だったのはほんの一時で、ヤンマ君とヒメノ様は鍋の中の具材を取り合い始める。
その様子を玉座の上から笑顔で見守るカグラギ殿。
恋愛ものでは「意中の人を落とすには胃袋から」などと申しますが、トウフ自慢の食材を使った特製鍋料理なら百発百中間違いありません。食べ盛りの若人4人(セバスチャン含む)であればなおさらです。
カグラギ殿の当初のプランは、温かく美味しい料理で警戒心を解き、こちらの窮状を訴えて丸め込む協力を求める……だったのでしょうが、それぞれにアクが強い(Ⓒラクレス様)ので、目の前の食事に夢中で、カグラギ殿の話などまるで耳に入っていません。
それなら別のプランで、と〈秘儀・ちゃぶ台返し〉で場をかく乱し、一気に主導権を握ります。そしてそれぞれの心に引っ掛かるキーワードを使い、いやおうなしに協力するように仕向けます。ギラは純真そのものなので手玉に取るのは簡単ですが、ヤンマ君やヒメノ様でさえ、不本意ながらも協力する意向を示します。カグラギ殿、さすがの策士っぷりです。
変身、ハチオージャー!
次の日。晴れやかな空の下、約束の場所、東の丘で待つカグラギ殿。
デズナラク8世が、サナギムたちを引き連れ、姿を現す。来るなりチキューの秘宝を差し出せと迫るデズナラク8世に、カグラギ殿は実に軽く「どうぞ」と言って、片手を上げる。
それが合図だったのか、デズナラク8世の前まで一人の黒子が小走りで近づき、持って来たものをデズナラク8世の手に丁寧に握らせる。
カグラギ殿が悠々と「それが我が国の宝です」と告げる。
思わず「んん?」と黒子と顔を見合わせるデズナラク8世。そして、自分の手の中にあるものを見て「トマト……」と呟くデズナラク8世。もしかして、ちょっとお茶目さんなのでは……?
カグラギ殿が袖の下から、オージャカリバーを引き抜く。
「豊かな実りのために、害虫は排除させていただきます」
見得を切ったその顔には、殿様らしい余裕のある笑みが浮かぶ。
デズナラク8世は騙されたと知り、怒りのままにトマトを握りつぶした手を、そばにいたサナギムに叩きつける。
突如として舞い始めた花吹雪の中で、カグラギ殿がオージャカリバーのハチの部分の装飾を叩く。待ってました、王鎧武装フルバージョン!
左腕を振り、右手で下向きに握ったオージャカリバーを顔の正面に掲げ、左手で柄の部分を握る。オージャカリバーを左手に持ち替えて他の昆虫のパーツの装飾を操作しながら歌舞伎のごとく大見得を切る。また右手に持ち替えて大きく体を開いて「王鎧武装」とゆったり言いつつ左手で角型のレバーを引き、再び大きく体を開く。オージャカリバーを両手で捧げ持ち、そのままの姿勢でゴッドハチの守護の力を受け、ハチオージャーへと姿が変わる。
そして、な・ん・と、胡坐をかいて地面にどっしりと座り込む!ええ!?変身後にあえて自分から地面に座るヒーロー、初めて見たよ!?
座ったまま動かないカグラギ殿=ハチオージャーに襲い来るサナギムたち。突如立ち上がったハチオージャーは、高々と右足を振り上げると、気合のこもった声と共に力いっぱいの四股を踏む。すると、駆け寄るサナギムたちの足元で次々となかなかの大きさの爆発が起きる!舞い上がる土と砂煙と火花!悲鳴を上げるサナギムたち!
高笑いをするカグラギ殿へと、別の方向から別のサナギムの群れが迫る。
サナギムたちが振るうガンショベルの柄をバク転で華麗に避けるハチオージャー。サナギムたちから間合いを取ると、オージャカリバーの装飾を操作し、オージャフィニッシュを発動させる。無数のハチが刀身に集まるや、爆炎を上げる。ハチオージャーは炎をまとったオージャカリバーを振るう。その斬撃は重く、サナギムたちは次々と一刀のもとに斬り伏せられる。
取り囲もうとするサナギムたちの間を抜けて真上に飛び上がると、ハチオージャーはなんと集まってきて前のめりになったサナギムたちの背中の上にどっかりと胡坐を組んで座る。反動をつけて空中へ飛び上がって体を回転させ、着地と同時にサナギムを斬り倒す。
勢い余ってたたらを踏みながらも、自分で「あっ、一騎当千!」と言いつつポーズを決める。
カグラギ殿の王鎧武装、独特が過ぎますね!他の王様同様に個性が爆発していてカッコいいのですが、まず全ての動作が大きくて長いです。ソロであれば見応えたっぷりですが、他の王様と同時に王鎧武装するとなった時、どうなってしまうのか楽しみ心配になります。
変身直後に座って動かないとか、四股を踏むと爆発するとか、色々とトリッキーで規格外なハチオージャーですが、もちろん戦闘能力も高く、華麗な身のこなしと、その体格を生かした重みのある斬撃のギャップあるアクションは、ヤンマ君やヒメノ様には出せない味わいです。
デズナラク8世は「殺す……!」とだけ口にする。さらにサナギムの群れがハチオージャーに向かってくる。
ハチオージャーは悪びれもせずに「わざわざこんな所までご足労、ありがたき!」と片手で拝んでみせる。
「ちょうど耕したいと思っていたんですよ!」
そう言ってハチオージャーが空に向けて右腕を大きく振り上げる。サナギムたちが彼めがけて駆け寄ろうとしたその時!
目覚めよ、ゴッドカブト
サナギムたちの目の前で、地中から轟音と共にクワゴン、ゴッドトンボ、ゴッドカマキリが姿を現す!
空高く舞い上がった3体のシュゴッドたちを、遠くからタニジームが熱線で狙撃する!クワゴンとゴッドトンボは素早く避けるが、一瞬遅れたゴッドカマキリが直撃を食らう。熱線の熱はコクピットの内部まで伝わるようで、ヒメノ様=カマキリオージャーが思わず熱いと叫ぶ。
畑に着地するゴッドカマキリ。次々と狙撃してくる熱線を避けながら、カマキリオージャーが作戦の内容をヤンマ君=トンボオージャーに尋ねる。
トンボオージャーが「そのまま囮になってろ、オレがブッ倒す!」と身もフタもないことを言う。ヒメノ様がふざけるなと抗議する。
そんな彼らに向け、特大の熱線を放つタニジーム。カマキリオージャーが着弾地点から逃れる。
そこへ姿を現したのはゴッドカブト!なんと、タニジームの放った熱線が畑に着弾するのをその身一つで防ぐ!ゴッドカブトに当たった熱線は、その体に沿っていくつにも分かれ、消えてしまう。何事もなかったように滞空するゴッドカブト。
突然のことに驚いたような素振りのギラ=クワガタオージャー。トンボオージャーが「邪魔すんな、ラクレス!」と怒鳴りつける。
トウフの地がタニジームの放った熱線によりそこかしこで燃えている。そんな中、ゴッドカブトが守ったものは何か。クワガタオージャーは一つの答えにたどり着く。「……ラクレスじゃない」
クワガタオージャーの言葉に驚くカマキリオージャー。
「そこにいるんだろう、カグラギ・ディボウスキ!」
クワガタオージャーの言う通り、ゴッドカブトのコクピットにはカグラギ殿=ハチオージャーが乗っている。カマキリオージャーもトンボオージャーも予想外の展開に驚いている。
「『食とは命なり』、貴様がそう言ったのだ」
邪悪の王モードでクワガタオージャーがとうとうと語る。「人のいない畑を守るのは、カグラギを置いて他にいない!」
ため息をつき、仕方ないですねえと呟くハチオージャー。ゴッドカブトが一直線にクワゴンへと突っ込んでくる。クワゴンが角でその突撃を防ぐ。
何度も互いの角で打ち合い、火花が散る。
打ち合いの末、相撲でいうがっぷり四つの状態になったクワゴンとゴッドカブト。
ハチオージャーが、ギラをラクレス殿に引き渡す、と宣言する。ゴッドカブトの力を身をもって知ったはずと重ねて告げる。ラクレスに屈したか、と言うクワガタオージャー。
「国を守るためには手段を選ばない。私は、殿として正しいことをしたまでです!」
そう答えたハチオージャーに、クワガタオージャーが「下らん、つまらん、気に食わん!」と食ってかかる。
「すがれば操られる!操り人形には、何も守れんわ!」
ハッと息を呑むハチオージャー。クワガタオージャーは小さな命を守るその心意気は気に入った、と続ける。
「貴様も俺様の仲間になり、共にラクレスを倒せばいいのだ!」
クワガタオージャーの言葉に、ハチオージャーは感銘を受けたような声を上げる。
その瞬間、クワゴンが自分の角で挟んでいたゴッドカブトの角を力いっぱいにかち上げる。その勢いの強さに、ゴッドカブトの体が起き上がり、後ろ脚だけで立つような格好になる。
「カブタン、お前も仲間になれ!」
クワガタオージャーがそう叫ぶと、クワゴンも立ち上がり、前足でゴッドカブトにがっしりと抱きつく。
一瞬の間を置き、クワガタオージャーとクワゴンの思いが伝わったかのように、ゴッドカブトのシュゴッドソウルが美しい琥珀色を取り戻す。妖しい紫色だった目が輝き、元通りの緑色に変わる。
自分の制御技術が破られたことに驚くトンボ―ジャー。目くるめく展開に呆然とするカマキリオージャー。
ギラがゴッドカブトを操縦しているのはカグラギ殿だと見破った場面。ギラは、出会ったその人の行動や言葉から本質を見極める才能を持っていると明確になった場面でもあります。しかしその才能はまだキラリと一瞬光っただけ。まだまだ磨きをかける必要がありそうです。
自他ともに認めるチキュー最高のエンジニアの制御技術をも打ち破ったのは、ギラの熱い思いなのか、それとも彼だけが持つ特殊な力によるものなのか。主人公らしい行間がここで改めて提示されます。上手い構成だなあ。
カブトキングオージャー、見参!
クワガタオージャーに名を呼ばれ、応じるように咆哮するクワゴンとゴッドカブト=カブタン。
クワガタオージャーは続けてキングオージャーを降臨させる。
シュゴッドたちが集まり、合体していく。ゴッドハチの中には、いつの間にかハチオージャーが乗っている。またしても合体中のシュゴッドやコクピット内のアングルが変わっている。
さらにはカブタンが大胆な変形をして巨大な砲身となり、キングオージャーの右腕と合体し、〈カブトキャノン〉となる。シュゴッドソードが右腕を固定する支柱となって大地に突き刺さっている。
射撃の王者ロボ、その名も〈カブトキングオージャー〉、ただいま見参!
クワガタオージャーが高笑いをして、ハチオージャーによく来たと声をかける。ハチオージャーは言葉が心に響いたと、大げさな言い回しで答える。
トンボオージャーはいけしゃあしゃあと言うその態度が気に入らないのだが、ハチオージャーは気にせず、コクピット内のアームに扇を持たせて「やはりあなた方は救世主だ~」と持ち上げる。カマキリオージャーに至っては仲間扱いそのものがご不満である。
クワガタオージャーが決め台詞の「雑魚どもが(以下略)」を言い切らぬうちに、タニジームがバンバン熱線を撃ち込んでくる。むしろ今まで待っていたのが不思議である。あ、いや、でも撃ち過ぎだって!
ハチオージャーが「ゴッドハチ、出陣!」と見得を切る。ゴッドハチがキングオージャーから分離する。ゴッドハチはタニジームが放つ熱線の軌道に入って六角形が重なり合ったようなシールドを展開しつつ素早く飛び回って、熱線を弾く!強い!頑丈!
弾かれた熱線がキングオージャーの周囲で着弾し、そこかしこで爆炎が上がる!
連続射撃をして、エネルギー切れというか弾切れを起こしたタニジームの様子に、ハチオージャーが今です、と叫ぶ。
キングオージャーの右足部分であるゴッドカマキリの足のパーツが、銃撃の反動に備えて補助するように地表に伸びる。
左足に戻ったゴッドハチの針が、アンカーとなって地中に刺さる。
トンボオージャーが、殻に入られると弾かれるから生身を撃ち抜けとクワガタオージャーに指示を出す。
分かっていると答えたクワガタオージャーが、アームが握っているオージャカリバーの剣先を下にして突き立てる。
カブタンのシュゴッドソウルが輝く。ハチオージャーのアームがオージャカリバーの柄をまるで引き金を引くように握りしめる。
カブトキャノンの砲口から、まばゆい輝きを放ちながら、とんでもない量のエネルギーが放たれる。
タニジームが砲撃に気付き、マントのような殻で体を覆って防御態勢に入る。間に合わないと焦るトンボオージャー。
しかし彼の心配は、タニジームとその隠れていた山ごと跡形もなく消し飛ばされる。あまりの威力に、カマキリオージャーが立ち上がって「関係ないじゃない!」と大声でツッコむ。
タキタテ城を背に、勝利のポーズを決めるカブトキングオージャー。
ハチオージャーがいる方にクワガタオージャーは顔を向ける。ハチオージャーも上の方へと向けて、バグナラク撃退を喜ぶように、やりましたねえ、と声をかける。
しかしその後、顔を背けたハチオージャーは、小声で「さてさて……」と呟く。
カブトキングオージャー対タニジームの銃撃戦も、アクションがある対戦と同じくらいに迫力がありました。銃撃の反動と銃身のブレを抑えるための支柱や補助やアンカーを、特に説明せずに映像で見せる所に、マニアックさとカッコ良さへのこだわりと美学とを感じました。でもそういう細かいこだわりや美学こそが、物語の面白みを補強するんですよね。
美学と言えば、タニジームの無口っぷり!有能なスナイパーはあらゆる世界線共通で無口なんだな!アイツきっと毎日牛乳飲んで体臭を消してるし、雪山で敵と対峙する時は、雪を含んで口の中の温度を下げて、吐息が白くならないようにしているんだッ!(@_@)(←どこのレオンや山猫なのか)
タニジームの熱線もなかなかの威力ですが、カブトキャノンはその何倍もの凄まじさです。山が消し飛んで、何も残らないってどういうことなの?((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
王殿様カグラギ・ディボウスキ
タキタテ城前の庭。カグラギ殿が地に手をついて平謝りをしている。その相手は、オージャカリバーを構えたヒメノ様。彼女はカグラギ殿に対し、「水平線まで許さない」と基準と規模が良く分からない拒絶をする。
ギラが近づき、ヒメノ様の剣を握る手を押さえる。
「だがみんな、こうして生きている。国も焼けずに済んだ。責める理由がどこにある」
穏やかにヒメノ様をなだめるギラを、カグラギ殿が顔を上げて見つめる。
ヒメノ様は構えを解いて、カグラギ殿の前から離れる。
ギラは一転して邪悪の王モードになり、自分の仲間になれとカグラギ殿に右手を差し出す。カグラギ殿は笑顔を浮かべて、両手で包むようにギラの手を握り締める。そのまま立ち上がったカグラギ殿は、ギラと笑みを交わす。
そんな二人を黙って見ているヤンマ君。彼だけが疑問を抱いていた。「ラクレスに突き出すなら、いくらでもチャンスはあったよな……? 何であのタイミングでゴッドカブトを持って来た?」
近くの適度な高さの箱に布を広げ、自分だけのベンチを確保したヒメノ様は、ヤンマ君の独り言に文句を言う。しかしイシャバーナを離れて以降、脳みそが最大にフル回転しているヤンマ君の耳には入らない。
そしてヤンマ君は気付く。カグラギ殿が告げたラクレス様との交渉失敗は嘘であること。タニジームを含むバグナラクは自分たちを巻き込んで倒すことで、トウフをほぼ無傷で守ったこと。そのためにあらゆるものを利用したこと。
ヤンマ君がカグラギ殿に目をやると、カグラギ殿がお気づきになりましたか、というようにヤンマ君にだけ腹黒く微笑む。その微笑みを見て、さらに考えを巡らせ、ヤンマ君はハッと目を上げる。
いまだ手を握り合って離さないカグラギ殿とギラ。カグラギ殿が不意に、ギラに向けて悪く思うなと穏やかに語りかける。カグラギ殿の様子の変化に、ギラが不審の眼差しを向ける。
「民とは、命なり。民のためには、泥にまみれて手を汚す」
カグラギ殿が、握る手に力を込める。その強さに、ギラは顔をしかめる。明らかな異変を感じて、ギラがその手を振りほどこうとする。
「……それがわたくし、王殿様カグラギ・ディボウスキなのです!」
カグラギ殿がギラを見据えつつ叫ぶ。「さあ、出番ですよ、リタ国王!」
カグラギ殿の言葉を合図にして、タキタテ城の前の林の中から、ゴッドパピヨンが木々の上へと姿を現す!モス○みたいだって思ってナイヨ!!
そして、黒と紫の衣装に全身を包み、オージャカリバーを背に負った人物がギラとカグラギ殿へと静かに歩み寄る。その姿を見て、ヒメノ様が眉を寄せる。ヤンマ君が最悪の展開に顔を背ける。
「カグラギから国際犯罪の通報を受けた」
国際裁判長であり、ゴッカンの国王リタ・カニスカが立ち止まり、ギラとカグラギ殿を見る。
カグラギ殿がギラの体の向きを変え、リタ様にその顔を見せる。
カグラギ殿の通報の内容は、ギラによるトウフ国への領土侵略だという。リタ様が確認する。カグラギ殿は笑みを見せつつ、ギラの腕を取ったまま地面にひざまずく。自然とギラは地面にねじ伏せられる。
間違いないと返答するカグラギ殿の顔を見上げるギラ。目があったカグラギ殿は平然と微笑み返す。
リタ様が通告する。「ギラ、お前を国家侵略の罪で、国際裁判にかける」
容疑が増えたギラは、どうなってしまうのか?
ここまでが第4話本編となります。
カグラギ殿のメイン回でありますが、その言葉も行動も何もかもに裏があり、もはやオモテとは何ぞや状態にまで行っていて、サブタイトル『殿のオモテなし』に偽りなしです。
日ごろ「ウソをついてはいけないよ」と大人に教えられているチビッ子たちが見る番組で、何が本当か分からないような二枚舌キャラを出すなんて、本来ならもってのほかです。
しかし王殿カグラギ・ディボウスキが、言葉はもちろん、他人や国、そして自分自身さえも、あらゆるものを利用するのは自分の国トウフとそこに生きる民を守るためです。
上に立つ者として民を守ろうとする揺るぎなき信念は、ヤンマ君やヒメノ様と形は違えど同じものです。「大切なものは同じでも、人が違えばやり方が違う」ことを初期で示したのは、構成としてとても巧みだと感じました。
そして、再度「誰かの正義≠他の誰かの正義」が示されます。ギラは邪悪の王を名乗っていますが、それはギラにとっての正義がラクレス様の正義と真逆であったためです。では、ギラの正義は別の人間、別の国の王様の正義と同じものでしょうか。もちろん違います。
ギラが邪悪の王となった経緯は、個人の物語としては心震わせるものがあります。ヤンマ君もヒメノ様も、何だかんだで若者らしい真っ直ぐさがありますから、その点でギラに共感しやすいでしょう。
しかしギラは「他国の政治犯が他国の王を自分の仲間に誘うこと」について、どれほど危うい行いをしているかに考えが及んでいません。もちろんどうやってラクレス様を倒すのか、倒した後どうするのかはノープランです。
一方では「邪知暴虐の王の正体を知り、一人で反逆の機会をうかがっている若者」ですが、別の見方をすれば「他国の力を借りてクーデターを計画しているヤバい奴」です。
それはトウフの国益こそが正義であるカグラギ殿からすると、そんな青臭い視野の狭い奴の無謀な言動で、百害あって一利なしの他国の揉め事に巻き込まれるのは論外な話です。一方で、シュゴッダムに恩を売ることで利を得られるのであれば、ラクレス様に対して下手に出ることに何のこだわりもありません。
ギラがどんなにカッコいいことを言ったところで、カグラギ殿が国同士の戦争になりかねない話に、うかうかと乗るわけがありません。しかしトウフはシュゴッダムの属国ではありませんし、カグラギ殿もラクレス様の家臣ではありませんから、素直にギラをシュゴッダムに引き渡しはしません。
そして国際裁判長であるリタ様を巻き込み、ギラをトウフに侵略した容疑で告発します。そうなると、国王同士の非公式な約束事よりも、公式の裁判の方が当然ながら重要です。しかもギラがシュゴッダム国内の政治犯であることより、国境を越えてトウフを侵略した容疑の方が重大です。つまりカグラギ殿とラクレス様の密約は成立しなくなり、それによって二人の立場は対等に戻ります。
シュゴッダム国内での容疑が事実かどうかはともかく、ギラがトウフ侵略について有罪になればゴッカンに投獄されますし、無罪になったらなったで、ギラであれば何とでも言いくるめることができるでしょうから、トウフは当面の厄介ごとをしのぐことができます。
カグラギ殿、コエェェェェェ!!!!
ということで、次回はリタ様のメイン回であり、一通り5王国を一巡することになります。
ギラの裁判も行われますので、当然関わった各国の王様もゴッカンでその成り行きを見守ることになります。
もちろんバグナラクも、ゴッカンが寒いからと言って侵略の手を緩めるはずもなく、行動を起こすはずです。
何か起こる気しかしない、リーガルハイな展開に期待が高まります!
(ラクレス様、名前間違えられたりしませんよね?)
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