風にゆられて

爽やかな風とともに、新緑が揺れるのを眺めるのはとても気持ちが良く、また美しい。

ただ、その美しさを撮ろうと思うと、残念ながら風が邪魔になる時がある。難しいところだ。

花も同じように風でゆらゆらと揺れ続けると捉えようがなくなってしまう。

しかし風に文句を言っても仕方がない。そんな時はただじっと風が収まるのを待つ。じっと待ち続けていると、風の切れ目のように止まる時がある。その時を狙ってシャッターを切る。

何だか釣りと同じように感じる時がある。釣り糸をじっと眺めて待って、チャンスの時にリールを巻く。ただ失敗して釣れない時もある。写真も同じようにここだと思ってシャッターを切っても、その瞬間に風が吹いて揺れてしまって撮り逃すことがある。

何事もタイミングが重要だ。運もあるし、難しい。
ただ、釣りの場合はよくわからないが、写真の場合、失敗したと思った一枚でも、後から見返してみると、面白い一枚になることがある。

風はただ好きなように吹いているだけだけど、そんな時はつい感謝してしまいたくなる。