見出し画像

反応しない練習を読んで

反応しない練習を読んだ。
筆者は東大出身の僧侶であり、ブッダの考え方を信仰している。

現代人は仕事や人間関係、交際関係など様々な場面で疲弊してしまう部分がある。その原因は、反応することにあるという。

まず、反応するとは以下に分解できる。
①心の反応を見る
②合理的に考える
以上の2点で物事を考えると、人の悩みのほとんどは軽減できると言う。

①の心の反応を見るとは、お馴染みの座禅やマインドフルネスの考え方を持つことである。②は目的が叶うように筋道を立てて、考えることに本質はある。
本書の目的は悩まないようにすることなである。よって、悩まないようにマインドフルネスを意識し、筋道を立てて考える方法を多数紹介されている。

本書を読んで印象に残ったことは、
ありのままの人生を受け入れるための以下の方程式である。
正しい努力ー5つの妨げ=人生

5つの妨げとは、以下の5つを指します。
①快楽に流される心
②怒り
③やる気の出ない心
④そわそわと落ち着かない心
⑤疑い(不安のようなイメージ)

何か新しいことを始めようと思った時、成し遂げたい目標を達成する前に諦めてしまった時などはこの5つの妨げが原因になっていることが多いです。
また、自分はこんなものではないと考えたり、もっと自分には可能性があるはずと考えてしまうのは、5つの妨げを受け入れられず、妄想の自分を描いてしまっている可能性がある。
5つの妨げは、必ずしも良い感情ではないかもしれない。しかし、自分から5つの妨げを引いたものが、自分の人生であると言うことを受け入れることが、人生のスタートということだ。自分の努力から、5つの妨げを引いた「残り」こそがありのままの自分であり、目標達成のためのスタートである。

この考えを読んだ時、いかにありのままの自分を認めることが大事か気付かされた。先行きが不透明な現代で、あの人みたいに成功したい、何者かになりたいと思う人は一定数いると思う。しかし、人と比べることは極力避け、ありのままの自分を受け入れ、過去の自分と比べ、成長していくことが実は、人生を好転させる最短ルートなのだということを改めて理解できる、とても良い本だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?