📗中学受験は合否ではなく、受験勉強自体に意味がある。

中学受験の一番のメリット。
それは、受験勉強をすることにあります。

👨‍👩‍👧小３までにできること

　現在お子さんが小１~小３の親御さんは、あせらなくても大丈夫です。
下のご家庭でできることをさせてください。
　また、小４以上のお子さんをお持ちの親御さんは、下のことはもう過ぎたこととして、先に進みましょう！（笑）

小２までの子どもは、
✅家族で自然の中で遊んで、バーチャルではないリアルの自然を味合わせてほしい。
✅ご家庭で読み聞かせをして触れ合いながら、友達や先生とのコミュニケーションに必要な言葉を習得してほしい。
✅友達といっぱい遊んで、社会性の基本を習得してほしい。

また、小３の子どもは、
✅中学受験の準備期間と私は考えます。
✅可能ならば、学校レベルの基本の習得を目指してほしい。
✅自宅での学習習慣をつけてほしい。

　受験に関しての準備は、これらのことが片付いてからで十分間に合います。
　まわりの親御さんの受験の話題に翻弄されずに、小３まではお子さんとの時間を大切に、上記のことに集中してください。

では、本題に入りましょう。
中学受験を決めたいきさつは、御家庭によって千差万別だと思います。

👩‍🦰中学受験を決めたいきさつ

✅より高いレベルの中学に入れたい。

✅近隣の公立中学校が荒れているようなので、私立・国立の中学を受験させたい。

✅小学校の頭が柔らかいうちに、脳を活性化させたい。

✅私立（国立）の内部進学だが、中学に上がったとき外部受験の合格者に負けない学力をつけるため。

✅ご両親のどちらかが中学受験に失敗したので、そのリベンジのため。

✅友達が受験をするようなので、わが子も受験をして友だちと同じ学校に行きたいと言い出した。

　どうでしょうか、当てはまるものはありましたか？
いきさつはどうであれ、受験勉強期に入ってからは、「子どもの受験」であることをお父さん・お母さん忘れないでくださいね。

　例えば、ご両親のリベンジのためが動機だったとしても、お子さんを使ってのリベンジはお子さんの気持ちを無視していることが多く、お子さんのモチベーションも上がりにくいと思います。

　また、友達の受験に影響を受けるのはけっして悪くはないのですが、お子さんの現在の学力と、目標中学の合格ラインが遠く離れているようなら、第一志望校を再考する必要があります。「無理」をするならまだしも「無茶」をしてはいけません。

　もう一つ、見落としがちなのが私立（国立）の内部進学の生徒です。小中高一貫教育の場合、よほどの学力不足であるとか、生活面で問題がある場合以外は、小学校から一貫校の中学に上がるのが一般的です。しかし、本当に何も考えずに上がってしまっていいのでしょうか。授業についていきかねている場合、中学ではもっと差が開く傾向にあります。もしかすると、近くの公立中学へ進学したほうがいいかもしれないのです。しかし、ほとんどの親御さんは折角入った学校なのでもったいないとエスカレーターに乗せてしまうのです。

👧中学受験は生易しくはない

　中学受験は、とても魅力的に映りますが、決して生易しくはありません。子どもの学力と性格を選びます。また、親御さんの心構えや協力体制も大きく影響します。

✅小４から受験勉強を本格的に始めるとします。基本的には塾は必須です。ご家庭で受験勉強全体の面倒を見るのは親御さんの負担が大きすぎます。

✅塾は週に２日~５日授業やテストがあります。自宅から近い塾ならば親御さんの負担は少ないですが、遠い場合は交通機関や自動車での送迎を誰がするかなど、解決することが多くあります。

✅塾の費用も最低でも月額３万円はかかります（地域、塾の規模、集団・個別によってかなり差があります）。また、講習会費用・テスト費用・教材費等もかなりの額になります。

✅学校の勉強と受験勉強の二重生活になります。特に、塾の宿題は学校と比べて難度も高い上に量もかなり多いと覚悟しておいた方がいいでしょう。学校の宿題だけでアップアップしていては厳しいと思います。

✅家族の積極的な協力が必要になります。例えば、休みのたびの家族旅行や、部活・習い事などはせめて小６になったら、諦める覚悟も必要です。自宅での勉強部屋の環境の整備、塾や学校の宿題のチェック、現在の学力の把握・・・など。受験は全部塾任せではうまくいきません。中学受験は家族受験なのです。

　以上のように、中学受験は越えなければならないハードルがいくつかあります。そんなに大変なのになんで受験をする生徒が絶えないのでしょうか。
もしかすると、何年もかけて受験勉強をしても、失敗する可能性はあるのです。倍率で考えると２倍を超えるのは当たり前なので、合格者より不合格所の人数が多いのが現実なのです。

🏫それでも、中学受験をする理由

✅受験勉強を面白がる生徒が多いからです。

✅受験勉強が学校の成績にプラスに働くからです。

✅親御さんも子どもの勉強の内容を知れば、このような勉強をした生徒としなかった生徒は明らかに能力の差が出ることに、途中で気付くからです。

✅つまり、受験勉強は合否に関係なく、子どもの役に立つことが分かってくるので、ハードルを越えながら受験まで頑張り切れるのです。

　私の言いたいことも、ここにあります。中学受験は合否に関係なく、受験勉強をすることに大きな意味があるのです。私が授業に立って教えている内容は、もしかすると誰にでもわかることではないかもしれません。明らかに生徒を選んでしまいます。しかし、天才級でなければ受験ができないかというと、決してそんなに高いハードルではありません。中学受験は広いレベルから選べますし、真面目に努力する生徒は見違えるほど高い学力まで上がるのです。

　ですから、勉強に対して好奇心を持って、頑張れる粘り強さがあれば、是非とも中学受験をすることをお勧めします。

💙最後に

　中学受験を詰め込み教育だと思っている方が多いのを保護者会などで感じます。しかし、それは３０年も前の話です。今の中学受験は詰め込むよりも考えさせる勉強です。テクニックよりも柔軟な思考に移っているのです。だからこそ、受験勉強をすること自体に意味を感じるのです。
最後に小６受験科の理科の授業の一コマをご紹介します。

先生👨‍🏫「みんなに答えてもらったように、発電の方法は結構たくさんあるんですね。では、環境に良い発電はなんですか？」
生徒🧑「水力発電、太陽光発電、風力発電、地熱発電などです。」
先生👨‍🏫「では、なぜ環境に悪いと考えられる、火力発電や原子力発電を今でもなお続けているのですか？」
生徒👩「季節や天気によって影響を受けにくいからだと思います。」
先生👨‍🏫「なるほど。では、火力発電と原子力発電を使わずに、人間が不自由のない生活をするにはどのようにすればいいと思いますか？」
生徒👦「先生。それは簡単には考えられません。」
先生👨‍🏫「確かに難しい問題ですね。それでは、火力発電と原子力発電を使わずに人間が不自由のない生活をする方法を考えてくることを宿題にします。２００字以内で来週までに書いてきてください。」
生徒🧑👩👦「えーっ！？」

💛「ECSワークショップ」という会社のような名前の個人ブログを、教育をテーマに、開いています。覗いてみてくださいね。⏬😀