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【格差社会】馬鹿は死ななきゃ治らない

呑気に納豆ご飯を食べながら新聞を読んでいたところ、一面にデカデカと首相秘書官更迭の報が。
言わずと知れた首相の息子さんが公邸にて新年会を開催し、記念写真を撮影した件である。

テレビのニュースで観た時は、「若者はそういうお馬鹿なとこあるからな〜w」などと思っていたのだが、32歳なの!?
それは…何と言うか、色々駄目ダメですね…。

個人的な経験則ではあるが、30歳を過ぎても「ああコイツ、駄目だな」と思う人間は、もう一生駄目である。
どれだけ勉強ができようが、反省した様子を見せようが、根本的に人間が駄目だ。人として駄目なのだ。
それこそ、「馬鹿は死ななきゃ治らない」のである。

そういう人間は、部分的には信用がおける場合もあるが、根っこの部分が駄目なので、全面的には信用ができない。
普通の職場であれば、「この仕事なら任せても大丈夫だけど、あの仕事は無理だな」とか上司や同僚がフォローすれば済む話なのだが、政治家なんて国民全体から監視されるような立場の人間では、致命的な欠陥になる。公私共に言動に気を遣わねばならない。

政治家家系でそういう立場の人間を多く見てきたであろう環境で育ち、30歳を過ぎてもそういう部分に気づけない、というのは、かなりおめでたいとしか言えない。
ただ、まあ、昔からよくある話ではある。ぼんくらな二代目が身代を潰した、なんて話は掃いて捨てるほどあるものだ。

言っても、首相自身もかなりおめでたいというか、恵まれた環境で育ってきたお陰で、ある意味視野が狭いというか、限定的であるというか…なので、その息子なら尚更かな、という感じではある。
(個人の感想です)

随分と前の話になるが、友人との酒の席で一触即発の状況に陥ったことがある。
片や、育ち盛りの息子を頼れる親戚もなく独りで育てているシングルマザー。
一方、自営業の次男坊でバツイチ、資格取得のために実家の世話になっている無職のボンボン。

キッカケは、シンママが貧困家庭としての愚痴をこぼし、富裕層はいいよね、くらいの軽いノリで羨んだのに、ボンボンが、
「いやでも、富裕層には富裕層の苦労があるから」
みたいなことを言ったことである。

あちゃーというか、そこじゃねえよというか。
当然、シンママはカチンときた。
空気は一気に悪くなり、噛み合わない応酬が続いた。

これは男女差の問題でもあるのだが、シンママとしては愚痴に共感してもらいたかっただけである。
一方ボンボンは、「富裕層も大変なんだから羨んでも仕方ないよ」と言いたかったのだろうと思う。善意であり、慰めのつもりだったのだ。

しかし険悪な雰囲気の中、
「日々の食事さえままならない生活の方が苦しい」
「人の上に立って、皆の生活を守らなければならない重責は相当だ」
「それだって自分は食べていけるだろう」
「何かあったら他人に恨まれることになるんだ」
等など…絶対に交わらない会話が繰り広げられたのであった。

結局、まあまあまあまあ、と間に入り、それぞれの要点をまとめ、それぞれにこういうことだよね、と言い含め、何とか宥めて事なきを得た。
何しろ酒が入っているので、そのままヒートアップして殴り合いになったらどうしようかと冷や汗をかいた。

これ、そのまま政治家と一般的な国民との感覚の齟齬に当てはまるような気がしている。
政治家家系に育てば、日々の生活にあえぐ国民の気持ちはわからないだろうし、国民からしたら政治家の苦労など知ったこっちゃない。
同じ土俵で語ることなど、土台無理な話なのかもしれない。

政治家の皆さんにお願いしたいのだが、庶民が政治の苦労を理解するのは難しいので、視野を庶民目線まで広げていただきたいということだ。
政治家になれる能力があるのだから、それくらいはやってやれないことはないはずである。一度、食うや食わずの生活をしている庶民の実情をしっかりと見ていただきたい。

そうしたら、血税を投入した公邸で、馬鹿面下げて写真撮影するような真似はできないと思うのだが。

政治家の皆さんは30歳を過ぎているから、もはや無理なのかもしれないが、人間が駄目になっていなければ希望はあると思う。

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