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好きの恩返し

誰かと信頼関係を築くにはどうすればいいのか。
相手に自分のことを好きになってもらいたい。
そんな人間関係の悩みは、誰もが感じたことがあるかと思います。

そのヒントとして、『影響力の武器』という本の中で「返報性の原理」が取り上げられています。
これは、相手からの施しに対してお返ししたいと思う感情のこと。
誰かに親切にしてもらったら、お返ししたくなる。
逆もまた然り。
自分が親切な行いをすれば、相手はお返ししたくなる。
好意にも、この返報性の原理が当てはまります。
人は、自分を好きになってくれる人を好きになる。
つまり、相手との信頼関係は、自分が相手を信頼し好きになることから始まるのです。

仏教には、「善因善果」という言葉があります。
因とは、原因となる行い。
果とは、結果となる報い。
遅かれ早かれ、良い行いには良い報いが訪れるという意味です。
多くを与える人が、多くを得る人。
何かを得るには、まず自分から与えることが大切なのです。

もちろん、相手の気持ちはコントロールできません。
でも、だからこそ自分がどんな気持ちで相手と接するかが大切なのです。
自分がどうしたら相手を好きになれるか。
人の良い点に注目しながら信頼関係を築いていきたいと思います。

参考文献:
ロバート・B・チャルディーニ著『影響力の武器』誠信書房