Quad、強まる結束の意義
先日バイデン大統領が韓国と日本を訪問してトップ会談が行われました。
韓国は半導体など電子部品の供給網として重要な役割を果たし、日本は中国やロシアに対して地政学的に重要な位置であり、アメリカとの関係が深い国として有事の要になる国です。
そして今回はそれだけでなくQuad と呼ばれる、日、米、豪、印の4カ国での会議が開かれました。
ウクライナ侵攻で急速に色んなことが変わってきています。
そして日本の注目度が実は欧米から上がっているのです。
そして
対ロシアでインドがどう動くか?
によって随分情勢は変わってしまうと思われます。
そこで今日は、そんな国際情勢を
*4か国が連携する意味
*記者の目 つなぎとめが日本の役割
【日経社説】地域の安定へ日米は豪印との連携深めよ
とみていきながら
感染症や気候変動対策、インフラ投資でもクアッドが主導的役割を果たしていく事で合意
と未来を占う中で重要な役割である国だと実感しました。
*4か国が連携する意味
改めてQuadは何かと首相官邸ホームページをみると
と記載されています。
Quadは英語で4つのを意味する単語で、4カ国はインド洋と太平洋を囲む位置にある国々です。
ちなみにNATOは軍事同盟です。
米国と英国、オーストラリアの3カ国が21年9月に立ち上げた「AUKUS(オーカス)」は安全保障での連携に軸足を置き、人工知能(AI)やサイバーセキュリティーなどの軍事技術で協力を求めるものです。
Quadは経済分野での関係を重視する同盟です。
Quadの各国には
自由や民主主義、法の支配という共通価値観
があり、これを足掛かりに結束を深めていこうとしています。
なぜなら今回のウクライナ侵攻の向こう側にあるかもしれない
覇権主義的な行動を繰り返す中国の存在
が念頭にあるからです。
GDP世界第2位になり人口14億5千万人で、先端技術も進んでいる共産党独裁国家であることへの脅威です。
1国では叶わないなら同盟で対抗していこうということになりますね。
4カ国合計のGDPは30兆ドル中国の2倍になり
国防費の合計額を比較すると3倍超えています。
*記者の目 つなぎとめが日本の役割
ウクライナ危機を巡るインドの立場はロシアへの批判を強める日米豪と異なります。
歴史をみると、インドは隣国パキスタンとのカシミール紛争に関して、国連安全保障理事会による不利な決議が採択されるのを防ぐため、常任理事国のロシア(ソ連)が持つ拒否権に頼ってきた中でロシアは6回も拒否権を行使してインドを助けてきました。
又、軍事兵器の60-70%はロシア由来のものだとも言われています。
そんな背景からロシアに配慮する立ち位置を取っているのです。
天然ガスも今でも平常時の8倍近く輸入をしているそうです。
アジアはロシアに対して1枚岩ではありません。
国連人権理事会 ロシアの理事国資格停止の決議を採択の際に
ベトナムは前回人道状況の時は棄権から反対に
インドは今回も棄権
インドネシアは賛成から棄権
に票を投じました。
ロシアとの結びつきやイスラムや仏教などの宗教観がG7各国のキリスト教的な思考と異なり、植民地を経験した国にとって、支配側の国が考える「人権」には抵抗感があるのです。
そこで欧米への抵抗感に対して同じアジアである日本に注目が集まっています。
欧米は同じアジアの日本に仲介役の期待感
を持っているのです。
*【日経社説】地域の安定へ日米は豪印との連携深めよ
岸田文雄首相は会議でウクライナ情勢に触れながら
インド太平洋で同じようなことを起こしてはならない
と強調しました。
記者会見ではインドが参加する形で懸念を共有したと意義を訴えたのです。
その意味では、
自由や民主的な価値観を共有する4カ国が結束を強める意義は大きい
と言えます。
成長が顕著なインド太平洋地域の安定と繁栄のためにも、連携をさらに深めるべきな状況だからです。
バイデン米政権はロシアに向き合う一方、中国の抑止が最重要課題
と考えています。
ウクライナ侵攻を台湾有事に重ねて戦略を練っていれば、台湾有事がもし起きればより巧妙な手口を使ってくる可能性があります。
感染症や気候変動対策、インフラ投資でもクアッドが主導的役割を果たしていく事で合意
目の前の戦争だけでなく、今世界は多くの問題を抱えています。
宇宙船から地球を見た宇宙飛行士は
宇宙から地球を見ると国境は見えない。
と言いました。同じ人類として共食いにならないようにしないと23年遅れのノストラダムスの大予言になるかもしれません。
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