集客は1日にしてならず、ウサギと亀。
「どうしたらお客(ファン)増えますかね」と聞かれることは多い。
これそのアーティストによって状況が異なるので正しい答えがない。
ただ経験値で言えることは集客にも段階がある。
ここに書く部分はライブハウスで活動するアーティストに向けた集客的なアドバイスをする時の例だが、集客ってまずは
【STEP1期】
まずメンバー数✖️6人というのが個人が自己努力で集客できる平均的限界値だと思う。トリオなら18人、ソロなら6人、5人編成なら30人。これが素人が集客できる限界値。俗に言う素人バンド(アーティスト)はこの数字を超えて初めて『脱素人』だと思う。そして実はこのSTEP1期を超えられないアーティストがライブハウスで活動する全体の7〜8割。
このSTEP1期を超えられないアーティストはなぜなのか?
まず一つ
『良いミュージシャン=良いマネージメントではない』
STEP1期はアーティストであり自己マネージメントをする時期。良い音楽リーダーが良いマネージャーであることは稀。
とくにバンドって「音楽優先」で結成されスタートするのでマネージメント部分は考慮されないので『集客』については全く考えられていないのが普通。
そしてそれは結果的に『7〜8割のSTEP1を越えられない』になる。
ではSTEP1期をどうしたら越えられるのか?
前記事に書いた「アーティストの基礎体力」にもかぶるが、ここは地味な努力しか無い。
例外で地元の人気者集団とか天才の集まりのようなグループもあって、STEP1を苦とせずSTEP2期に行けちゃうグループもあるんだけど、そのパターンは結果STEP2期や3期でその分苦しむ。
まぁそれは別機会として、STEP1期はウサギと亀で言う亀になるしかない。
苦にしないウサギがたまにいるから勘違いしちゃうけど
「音楽でメシを食う」という苦労は地獄のように続く。
「ミュージシャンで幸せだ」という瞬間を得るのは割と3桁集客できるくらいになると感じるであろうが、それ以上のプレッシャーがあるであろう。
数年先のスタジアムレベルのアーティストにならない限り苦労と恐怖は尽きない。そしてSTEP1期を超えてしまえば『ど素人』ではなくなる。
友人のプロミュージシャンだが豊かではなく副業というか音楽以外生業も持つ連れがよく言うが「個人的な使用以外で音楽に金使うのは嫌だ」というのがプロミュージシャンの感覚だと思う。
ただSTEP1期を超えられないアーティストには、この感覚は理解出来ないだろう。
音楽業界って実は縦社会であるが、これはSTEP2〜3期にならないと感じない。
もしくは大学のサークルの延長上のようだったり地元の先輩後輩みたいな関係をそれと考えがち。
ようは「ヨカタ」なのよ。相手にされていない。
ただマネージメントに身を置く者は、このSTEP1のヨカタをスカウトするし、失敗もする(笑)
そんなヨカタを脱素人させるためには、色々な取るべき行動があるのだが実はSTEP1期は地味な努力さえできれば乗り越えられる。
実際のところ私自身もアーティスト育成において「このアーティストは育つ」と思ったアーティストは全員クリアできた。
ただクリア目標期間は1年半〜2年。
それも『アーティストとしての基礎体力』をある程度身に付けてから。
これってプロのアスリートだったり、有名校受験だったりと実は同じで準備が大事。
でもなぜかミュージシャンだとそう思わない人が多い。
まぁ『音楽』って言葉だけには上も下もないから趣味で考えるとその通り。
ただ【STEP1期】は脱素人期間ではあるが「音楽でメシを食う」であるなら「脱素人を目指す素人」ではあるが夢追い人であり、こっち側の門を叩く者である。
それならば一部の天才以外は本番に備えて地味な努力をするしかない。
具体的な手法は先の通り全員異なるが、ある程度のすべきことはある。
まぁその辺は別記事で書いて行きたい。
ただ言えることは『集客は地味な努力』の結果でしかないし、ウサギではなく亀が勝つのも集客である。