グレた大人が誰かを救う
やはり何度考えてもそう思う。
例えば物凄い挫折をしたり、二度と立ち上がれないほどの失恋を経験したり、貧困アンド鬱屈の二人羽織をしていた時。
真っ先に自分を肯定してくれたのは、いつだってグレた悪い大人だった。
それは本当の悪ではない。悪そうに見える、というやつだ。どちらかと言うと、やさぐれているに近い。もうずっと煙草吸いながら話はするし、髪の毛ボッサボサの無精髭で清潔感とかそういうのとは程遠いし、言葉遣いも雑で荒々しい。
うーっす。とか、おいっすー。とか、そんな感じ。
口を