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スウェーデン語の早口言葉[初級eラーニングの埋もれたコンテンツ②]

初級e-ラーニング教材の埋もれたコンテンツを発掘する企画の二つ目はスウェーデン語の早口言葉です。以前、Twitterで紹介したことがあります。

スウェーデン語の子音の中でも最も難しいもののひとつ。なんせこの [ɧ] という発音記号(正確にはIPA、国際音声記号)はスウェーデン語のこの音のためにだけ存在するんです。諸説ありますが、軟口蓋(あるいは後部硬口蓋)無声摩擦音です。誤解を恐れずに言うと [k]を発音するあたりで摩擦を起こす音になります(ちなみにこの[ɧ]の音は sj-音 [sj-ljudet] と呼ばれます。[ɧ]の発音になるつづり字はいくつかあるのですが、sj-のつづり字は常に[ɧ]の音で発音されることから、このように呼ばれています)

こんな感じの早口言葉が5つ、実際の音声とともに紹介されています。

Typiskt västkustskt <典型的な西海岸の>

のように子音が5つも連続 (-stskt)するものもあれば、

Flyg fula fluga flyg och den fula flugan flög.<飛べ,醜いハエよ,飛べ!そしたら醜いハエは飛んだ.>

のように 語頭の子音が fl- あるいは f- で それに続く母音が /y/, /u/, /ö/ という似たような前舌円唇母音(舌の前の方を上げて、唇を丸くして発音する母音)が交代する早口言葉なんかもあります。

スウェーデン語の発音練習に早口言葉はいかがでしょうか!

ところでスウェーデン語で早口言葉は tungvrickare と言います。tunga(舌)+ vricka (ひねる)+-are(接尾辞)という語構成です。この単語、SAOLとSAOBには載っているのに、なぜかSOには載っていない。何故だろう…


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