半永久的に役立つ努力とは?
生きていると報われる努力と報われない努力と両方ある、というのは誰もがわかっていることですよね。
そして、よく言われていることは
「正しい努力は報われるけど、間違った努力は報われない」
ということです。しかし、ここでこんな一般的なことを言うつもりはありません。ただ、僕が経験してきた中で、長きに渡って役に立ってくれる努力とそうでない努力は明確に存在するので、そうした視点からお話していきます。
23歳の頃、まだ大学生だったころに強迫神経症という精神疾患を患ってしまって、数か月後には善くなって社会復帰できたとはいえ、なかなか自分に自信を持てるようになるには至らず、自分を変えるために、人生よくするために過去には多種多様な取り組み・努力を重ねてきました。
ということで、ここでは過去にどんなことやってきて、どんな効果があったのか、そしてその中でも特に効果があったもの、仕事とか関係なく、長期的に役立ってくれているものをご紹介していきますね。
過去にしてきた努力・取り組み(時系列)
1.行動療法(22歳の夏)
数ある精神療法の中でも「行動療法」というものに取り組んでいました。神経症みたいな精神疾患を患うと、そのキツさから生産的な行動って取りたくなくなってしまうのですが、「ツラいものはツラいものとしてそのまま受け入れて、生産的なことを日々していきましょう」というものです。
強迫神経症+うつ病ということでかなり地獄のような日々で数か月は全く笑うことすら出来ませんでしたが、とりあえずやってみようということで、割と身体の動くタイミングを見計らって、夏のランニング1時間を日課にし、アルバイトも休まずに行くようにしていました。
結果としては、やはり身体を動かすことはとても効果的なのかドツボに嵌ることなく、はじめてから3か月後にはようやく6時間以上眠れるようになり、地獄の日々から解放されて一気に社会復帰できるようになりました。(地獄の日々では睡眠導入剤を服用しても1時間しか眠れなかったので)
2.海外ボランティア(23歳の夏)
バイト先の後輩が紹介してくれた海外交流使節団に参加して、10日間ほどですが、タイでボランティア活動をしに行きました。昼夜問わず忙しかったものの、多くの友だちが出来ました。
それまでの海外はアメリカ・オーストラリアだけだったので、初めてのアジアというのがとても新鮮でしたね。
3.海外バックパッカー(24歳の春)
卒業旅行として3週間という比較的長い期間、そして初めての一人旅として選んだ先はエジプトでした。英語がほぼ通じない国に渡航したのは初めて。
ボッタくりもスゴイし、3回もツーリストポリスの世話になるなど大変な経験が多かった。夜通し眠れずに涙した記憶もある。
だけど、一通り涙を出しきってしまったその翌日以降は開き直ってしまったのか、人が変わったように自分の中に眠っていた強気キャラが表に出てくるようになり、自分自身でも知らなかった性質の登場に驚いたものです。
結構大変な旅だったけど、帰るころには寂しくて帰りたくなくなっていて、「もう少しいたいんだけどなぁ」という頃に帰路へ。もしかしたら人生自体もそうなのかも?と感じたことを思い出します。
そこからバックパッカーにハマり、その後は毎年1回は海外を旅していました。
4. 合氣道(27歳~29歳にかけて)
武術をやりたかったというよりも、合氣道は”動く禅”だというのを読んだことがあって、そこから興味を抱きました。
2年頑張って初段試験も一発合格。「人間は力を入れている状態よりも、力を抜いている状態の方が強い」というこれまでとは真逆の価値観を体験して、早くうまくなりたい!と道場が夏休みのときですら一人で稽古積むくらい熱心にやっていました。
このときから、身体の使い方や呼吸というのを学び始め、瞑想・呼吸法などは今でもよくやっていて、もう20年近い習慣となっています。23歳から心療内科へ通院していましたが、合氣道2年目くらいからは通院しなくてもよくなるほどに状態が安定するようになりました。
また、学び始めたときには想像もしていなかった、”氣”を使った治療法というのもついでに覚えることが出来ました。家族・友人にしか施すことはありませんが。
5. ファッション(20代後半)
勤めていた会社が渋谷に近かったために、よく渋谷や原宿のブランド店で服を買っていました。冬になると頭のテッペンから靴まで、合計5~60万くらいのものを着込んでいた時期もありました。勤め先が音楽業界だったこともあり、革パンで出勤していたり。
だからといって特にモテるようにはなりませんでしたけどね。
子どもが出来ると使えるお金が減って、今でこそほとんどZARAとかになってしまいましたが…
当時は費用かけた割にあまり効果はありませんでしたが、年齢を重ねてから感じる効果としては、ファストファッションの安い服を着ているにもかかわらず、それなりのモノを着ているように見られることが多いです。「え、それユニクロなんですか?!」みたいな。
6. 転職(29歳~現在)
29歳の夏に大卒で入社した会社を辞めたわけですが、そのときはまさかその後10回も転職する羽目になろうとは…
7. 長期プロジェクトで結果を残す(32~36歳)
20代での仕事の成功体験って無かったものの、30代半ばの仕事では4年がかりのプロジェクトで初めて大きな成果を収めることが出来ました。
この成功がキッカケで管理職のオファーも当時もらっていましたが、お断りして次の転職先へ。この会社もその後吸収合併され、今では跡形も無くなったと聞いているので、お断りしておいて良かったな…と。
8. ヒーラー修行(33歳)
合氣道のときに少し身に着けた”氣”で癒すというスキルをより強化するためにヒーラー/治療家としての鍛錬をこのときに積んでいました。
そのまま研鑽を続けていればそれなりの治療家にはなれていたかもしれませんが、やるならせめて人体に関する知識をしっかり身につけなければ、とも思ったので現在保留中です。家族・友人にしか施すことはありません。
ヒーラー修行していると、その分身体も繊細・敏感にはなっていくので、いわゆる”不思議な”体験も何回か経験があります。とはいいながら、スピリチュアルな世界は怖いし、あまり好きではないこともこのときにわかったために、「普通のサラリーマンでいいや」と研鑽もストップ。
9. ベンチャー事業でヒット商品輩出(36歳)
社長含めてメンバーがたった4人しかいない会社(途中から男3人に)に入社して初のベンチャー事業。もちろん販路はゼロだったし、条件その他かなり厳しい状況だったところ、1年半かけて全国に販路を作ることに成功。
この”ヒット輩出”がパターン化できるところまで出来れば良かったものの、そこまでコツは掴み切れなかったでしょうか。
ヒットを手掛けてくて新卒で音楽業界に入ったものの夢かなわず、でもここでの結果がこうした未練に片をつけてくれたのが良かったです。おかげで日本での仕事には何にも思い残すことなく日本海を渡りました。
10. 中国へ移住/海外就職(37歳)
日本で中国人女性と結婚して子どもが生まれたのは良かったものの、育児ストレスに耐えかねて母国に連れ去られてしまって…
当初はあんまり行きたくなかったものの、せっかくの機会だから海でも渡ってみるか~と初の海外移住生活。キャリアも全部リセットだし大丈夫か?と思っていましたが、意外に楽しくて助かりました。
自分にとっては海外の方が率直だし感情に素直でいられるので向いているようにも感じられたし。日本にいた頃と違って寂しいと感じることはかなり減りました。
11. ビジネスレベルの中国語(39歳)
高校大学ともに英語学科だったにもかかわらず英語が使えるようにはなれませんでした。だから、どうすれば出来るようになるのか?という自分に合った学習法を探しに探してようやくみつけて、それを愚直に実行したらいつの間にかある程度できるようになりました。
それが今では、当時の経験と後に学び始めたコーチングを組み合わせて、中国語学習トレーナーとしての活動もすることになっています。
中国語トレーナーとしてのブログもやっています。
やはり語学は外への可能性を広げてくれるのでいいです。ホントやってよかった。友人・仕事のつながり、職探しなど、色んな可能性を広げてくれます。今だに日本語しか話せなかったとしたら今頃の自分は…と想像するだけで恐ろしい。
12. コーチング/カウンセリングスキルなどの心理学(40歳~)
講座に参加しただけではなく、しっかり実践してコーチとしてお金も頂けるようにもなりました。お客さんを通して、自分がこれまでやってきた数々の仕事の中で、最もお客さんに貢献できている感覚を味わうことが出来たのがコーチング。仕事を通した自己肯定感も上がりました。ですので、非常に好きです。もっとうまくなりたいとずっと思っている。
ただ、最近のこの手の心理学は、心理学というよりも変な自己啓発やスピリチュアルとセットになっていることも多く、成功しているコーチやカウンセラーにはおかしなことや人を惑わすようなことを言う人が多いのも事実。
自分の思考の癖や傾向、精神の仕組みやロジック展開などを知る上ではとても有用だったものの、本来悩んでいなかったことで悩み始めたり、元々の悩みがさらに深まったりした問題もあり、そこは反省点ですね。
13. バンド活動(41~42歳)
昔から歌うのが好きで、しかもノンプロレベルで歌えるにもかかわらず、カラオケ以外で歌ったことはありませんでした。
それが変なキッカケで北京の日本人コミュニティ限定で名前が知られるようになり、その流れでバンド活動を始めることになりました。3人からスタートして最終的には8人まで増えてとにかく楽しかった。バンドは昔からやってみたかったことの一つだったので、実現できてホントよかった。
20代から50代という幅広い年齢層のメンバー、音楽の趣味も違う、かなり個性的なメンバーの集まりの中、バンドリーダーとして、歌う以外は何も出来ないけど周りはデキる的な”一点突出型”のリーダーシップを磨くには非常に良い環境と経験でした。
14. 中国起業(43歳)
31歳の頃に日本で一度フリーランスとして活動をしていたこともありますが、2回目の自営業を中国で。研修講師・中国語学習トレーナー・マネージャー向けのコーチングをやっています。なんとか3年やってきました。
15. マクロビオティック7号食ダイエット(46歳)
食べられるのは玄米のみ、飲み物も水かカフェインレスのお茶だけ、というマクロビオティック7号食ダイエット。コーチングの先生がやっているのをFacebook上でみて、10日間の実施後に体重5㎏・体脂肪率も5%くらい落ちたというので、僕も試しに始めてみることにした。
結果としては体重3㎏・体脂肪率3%落ちただけだったのだけ、それ以上にすごかったのが
身体・アタマ・心のキレが抜群によくなった!
ということ。
僕は20数年前のうつの緩解ということもあり、気分が落ちることや身体が激しく怠くなることが比較的多かったものの、このマクロビ7号食を10日間やっている途中から物凄く調子がよくなりました。
この経験を通して痛感したのは、食事が如何に人の心身に影響を与えているのか、という、当たり前のことなのだけど今まで自覚できなかったこと。良い意味で非常に衝撃的でした。
これはやって良かった!取り組みベスト5
と、こんな感じで、これまでの取り組みを簡単に紹介してきましたが、この中で長ーく自分の役に立っている取り組みはなんだったのかをベスト3までお伝えします。
★Best 5 マクロビオティック7号食ダイエット
デトックス性のダイエットとはいえ、この実施後には自分の想像以上に身体・心・アタマの状態がよくなったので、心が病んでいる人はまず食事を変えましょう!と言いたい。飲酒・喫煙は辞めずともせめて食事は変えた方が絶対に身体にはよいと確信した出来事。
★Best 4 ビジネスレベルの中国語
自分の可能性を広げてくれる、という意味ではやはり語学は素晴らしい。ホントにやってよかった。そして、努力しているという感覚をほとんど感じないほど淡々とこなせていた当時の自分の習慣作り、仕組み作りが出来てよかった。
★Best 3 中国移住と海外就職
それまでアメリカへの短期留学経験があったり、バックパッカーとして旅歩いた経験もあり、日本人としては元々海外経験は多い方ではありましたが、やはり生活拠点を海外に移して、日本にいた頃の空気に抑えつけられている感覚から解放されましたし、長い付き合いの出来そうな友だちがたくさん出来たのが何よりの収穫。人生変わったといってもいい。
★Best 2 コーチング/カウンセリングなどの心理学
以前はコミュニケーションというのは性格だと思っていたものの、良好なコミュニケーションを築く方法・言い方・聴き方があるというのをようやく知ることが出来ました。
語学力にコミュニケーションスキルが加わったので、中国人の友人がたくさん出来ただけでなく、元々は苦手なはずな日本人の友人とも幅広く付き合えるようにもなり、かつこれでお金も稼げるようになれた、ここもとても大きい財産です。
★Best 1 合氣道
この経験はそれまでの僕の価値観をひっくり返すようなものだったし、呼吸への意識を強めることが出来たのが何より良かった。深い丹田呼吸も身について心療内科への通院ともおさらばしましたし、身体の使い方も色々覚えることが出来て、何年経過しようが一生モノともいえるスキルを身に着けることが出来ました。
何より、合氣道と出会っていなかった自分なんて今頃死んでたんだろうなぁと思うことも少なくありません。
厳しい状況下でもあまりココロを乱さずにいられるスキル、それを合氣道を通して学んでいたと言えます。
仕事上の経験は?
僕の仕事上の経験は、何事に対しても通用するような必勝パターンというものがあるようなないような、経験としては良い経験ではあったけれども、半永久的に自分を支えてくれるような経験でもないし、ビジネススキルは時間の経過とともに使えなくなっているものも少なくありません。
当時頑張ったときのマインドや、あれこれ工夫しながらも何とかやり切った、という誇りは残るのでしょうが。ですから今回は敢えてビジネスに関するものは上位には入れませんでした。
まとめ:
食事・身体の使い方・呼吸・コミュニケーション・海外経験・語学といったあたりが僕の努力・取り組みの中では上位に来ていますが、これらは世界中どこでも、長い時間が経過しても陳腐化することなく役に立ち続ける努力であり取り組み。
語学はAIが翻訳するようになったら…なんて話もよく出てきますが、それは機械的な理解で十分間に合うケースにおいてのみで、人と人との生のコミュニケーションの現場では必要であり続けるはずです。
ですから、陳腐化しない長い時間かけて取り組むライフワークのような取り組みを是非。おススメです。
脱・孤独感プロジェクト note.4
半永久的に役立つ努力・取り組みは
食事・身体の使い方・呼吸・コミュニケーション・語学
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